
今回 実機レビューする製品は、CPUにIntel Core Ultra 7 258Vを搭載する14インチノートPC「ThinkPad E14 Gen 7 ILL」です。
ThinkPadとしてはエントリークラスの「E」シリーズですが、レビュー機は上位のスペックであり、普段使いではキビキビと動作するうえに静音です。また、他のThinkPadと同様に、筐体の油脂の付着は目立ちやすいものの、金属製の天板と底板などにより質感は高く、キーボードのタイピング感も上位のThinkPadと同水準です。
レビューする製品はこちら
今回の実機レビューは、レノボさんよりお借りした端末に基づき、記載のスペック等は2026年8月2日現在のものです。ただし、既にGen 8が販売されており(公式サイトはこちら)、以下の公式サイトでのレビュー機は取り扱い停止となっています。
ThinkPad E14 Gen 7 ILL(14型 Intel)、公式サイト
スペック
レビューする製品の型番は「21U2CTO1WW」。14インチの液晶は 45%の広い色域ではない一般的なものですが、CPUとメモリはThinkPad E14 Gen 7としては上位の製品です。なお、メモリはスロット形式ではなく オンボードです。
| CPU | Core Ultra 7 258V、8コア 8スレッド |
| GPU | Intel Arc 140V |
| NPU | Intel AI Boost、最大 47 TOPS |
| メモリ | LPDDR5x オンボード 32GB |
| ストレージ | M.2 PCIe Gen4 TLC 1TB SSD |
| ディスプレイ | 14インチ、解像度 1920 x 1200、非光沢、IPSパネル、45% NTSC |
| WiFi | Wi-Fi 6対応 |
| Bluetooth | 5.3 |
| ポート類 | USB4 (Thunderbolt 4 対応) x 2 、USB Type-C 3.2 Gen 2 (Powered USB)、USB 3.2 Gen 1 、HDMI、1Gbps RJ45 有線LAN |
| サイズ | 313 x 220.3 x 最厚部 19.7mm、約1.46kg |
| OS | Windows 11 Home |
| その他 | ステレオスピーカー、顔認証に対応 |
▼左サイドの⑤にThunderbolt 4に対応のUSB4を2ポート備えています。②のRJ45 イーサネットは 1Gbpsです。

実機のシステム情報
実機から抽出のシステム情報を掲載します。
▼Windows 11 「設定」の「デバイス情報」と「Windowsの情報」より。もちろん、仕様どおりに CPUは Core Ultra 7 258V、メモリ 32GB、OSは Windows 11 Homeのバージョン 25H2

▼14インチ 解像度 1920 x 1200の液晶の「拡大/縮小」の推奨は150%。老眼の私は拡大率が大きい方が好みですが、それでもやや大きく思えます。

HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実
▲▼上の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のシステム概要です。クリックにて拡大できます。
▼CPUのCore Ultra 7 258Vは、Pコア 4 / Eコア 4の8コア 8スレッド、L3 キャッシュ 12MB

▼メモリはLPDDR5 オンボードの32GB

▼統合型GPUは Intel Arc 140V、ベンチマークスコアの段落に掲載していますが、インテルの統合型GPUとしては、軽量ベンチマークソフトのスコアは高いです。

▼NPUの情報です。

▼14インチ液晶の型番は「B140UAN08.0」とあります。Panelook サイトで詳細を確認できましたが、以下の「AUO」ブランドの液晶です。
- 14インチ、解像度 1920 x 1200
- 輝度 300 nits
- コントラスト比 1000:1
- 45% NTSC(Lenovo サイトの情報)

▼M.2 PCIe 4.0 SSD 1TBの型番は「WD PC SN7100S SDFQMSL-1T00-1001」。Western Digitalの製品ですが、Webにて明確に抽出できませんでした。SN7100Sとあることから 2242サイズのM.2 SSDと思われます(お借りしたPCでもあり、今回は底板を開いての内部の確認を行っていません。2026年8月現在も販売中のAMDモデルは、2242サイズのSSDと明記されています)。

外観
続いて外観について記載します。ThinkPadとしてはエントリー寄りの「E14」ですが、おそらくは天板と底板は金属製であり、安っぽさを感じない筐体です。ただし、他のThinkPadと同様に、油脂の付着は目立ちやすいです。
▼左サイドのポート類は左から、HDMI、USB4 x 2ポート、USB-A 3.2 Gen 2です。右サイドも含めて、天板側から撮影すると、ポート類がわかりにくいため、底板側から撮影の写真も掲載しました。



▼右サイドのポート類は左から、USB-A 3.2 Gen 1、1Gbps RJ45、ケーブルロックスロットです。LANケーブルは下側を開いて差し込む仕様ですが、多少 脱着しにくいように感じます。



▼天板と底板です。おそらくは金属製であり、ThinkPadのエントリークラスとしては質感の高いもの。ただし、他のThinkPadと同様に、キーボード面も含めて油脂の付着は目立ちやすいです。


▼付属の65W ACアダプターは比較的コンパクトです。USB4ポートでの充電でもあり。65W以上の汎用の充電器も使用できます。

液晶のチェック

「AUO」ブランドの型番「B140UAN08.0」を搭載し、主な仕様は以下です。
- 14インチ、解像度 1920 x 1200
- 輝度 300 nits
- コントラスト比 1000:1
- 45% NTSC(Lenovo サイトの情報)
全般的な使用感は以下です。
- 広い色域の液晶ではありませんが、オフィスソフトやWeb サイトのブラウジングなどでは十分。写真の色の再現性もわるくありません。
- 色合いとしては 寒色・暖色に寄らず中間的なもの。万人受けしそうな色合いです。
- 仕様の輝度としては特に明るいものではありませんが、一般的には十分な明るさです。
▼左右・上下ともにベゼル幅は狭いです。100% sRGBの広い色域ではありませんが、オフィスソフトやWebサイトなどの一般用途では十分、 かつクセなどのない色の再現性です。


▼もちろん視野角の広いIPSパネルですので、この角度から見ても色合いが大きく崩れることもありません。

▼当サイトのトップページを表示。やや淡いようにも思いますが、一般的には十分な色の表示です。


▼ディスプレイ面は180度近く開くことができます。

キーボードのチェック

ThinkPadの2018年モデルあたりまでは 深めのキーストロークで、個人的な見解では 他社の製品よりも快適タイピングのキーボードでしたが、それ以降のThinkPadは浅めのキーストロークとなり、かつての優位性は薄れてきたように思います。とは言え、一般的なノートPCと同程度のタイピング感を備えています。
- 以下のリンク先記事のIdeaPadのキーボードと比較すると、キーの押し込み感がやや柔らかいように感じます。私個人では、硬めのキーが好みです。
- タイピング感としては、所有するE14 Gen 5や、この2年間ほどで実機レビューした他のThinkPadと変わらず。一般的には、他の大手ブランドのノートPCのキーボードと比較して、違和感のないタイピング感です。
▼個人的には、キーにやや硬さのある IdeaPadのタイピング感が好みです。ただし、タイピング感・キーの硬さは製品や世代により異なります。
Lenovo IdeaPad Slim 5i Gen 8 実機レビュー、Core i5-12450Hはキビキビと動作、タイピング感もThinkPad並みに快適
Lenovo IdeaPad Pro 5 レビュー、実機の使用感。2.8K 有機ELは派手さを抑え好印象、Core Ultra 7 155Hにより サクサクと動作

▼参考までの掲載ですが、キーボードの打鍵感・リズミカルなタイピングでは、以下の「NEC Direct N14 Slim」が上回ります。

ベンチマークスコア
Core Ultra 7 258V、LPDDR5x オンボードメモリ 32GB、PCIe 4.0 SSD 1TBを搭載する本製品で計測のベンチマークスコアを掲載します。
CPU、統合型GPUにおいても、総じてスコアは高いもの。比較対象は、これまで実機で計測した、ベンチマークスコアが上位となるPCを表形式で掲載しています。
▼Core Ultra 7 258Vを搭載するPCとして、以下の「ThinkPad X1 Carbon Gen 13」も実機レビューしています。また、比較対象として、AMD Ryzen AI 7 350も掲載しています。
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 実機レビュー、約986gの軽さを即実感、PCIe 5.0 SSDのReadは13,622MB/sと強烈
Lenovo Yoga Slim 7 Gen 10、実機レビュー。AMD Ryzen AI 7 350、14インチ 2.8K 有機ELパネルを搭載の高品質な14インチノートPC
Geekbench 5

Geekbench 5のスコアは、「シングルコア 1,974、マルチコア 9,308」。下表はいづれもPC実機で計測のスコアですが、普段使いでの体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは、Core i9-13900HKにやや及ばず。

Geekbench 6

Geekbench 6のスコアは、「シングルコア 2,719、マルチコア 10,324」。Geekbech 5と異なり、シングルコアは、Core i9-13900HKより高いスコアです。

Geekbench 7
Geekbench 7のスコアは「シングルコア 2,358、マルチコア 11,009」。2026年8月1日現在ではリリース間もない Geekbench 7のために比較対象はありません。

Geekbench AI
Geekbench AIのスコアです。こちらも私のデータが集まっていないため、本製品のスコアのみの掲載です。
▼CPUのスコアです。

▼NPUのスコアです。

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23のスコアは、「シングルコア 1,873、マルチコア 9,134」。シングルコアのスコアは Core i9-12900HKに近い水準である一方、マルチコアは1万未満の低いスコアです。

PCMARK 10
PCMARK 10の総合スコアは 7,285。オフィスソフトでの快適さの指標は、Productivityのスコア 4,500ですが、本製品のスコアは 12,286と大きく上回っています。他のミドルレンジ~ハイエンド寄りのモバイル向けCPUと比較すると特に高いスコアではなく、AMD Ryzen 7 H 255と同水準です。

3DMARK
3DMARK「Steel Nomad Light」のスコアは 3,265。AMD Ryzen 7 H 255 / Radeon 780M Graphicsのスコアは 1,496ですので、統合型GPUとしては高いスコアです。

ドラクエベンチマーク
軽量なドラクエベンチマークのスコアは「すごく快適、スコア 12,574」。


▲▼こちらは、PCMARK 10や3DMARKにおいても比較対象とした AMD Ryzen 7 H 255 / Radeon 780M Graphicsのスコアですが、Core Ultra 7 258V / Intel Arc 140Vは大幅に高いスコアです。

CrystalDiskMark
Western DigitalのPCIe 4.0 SSD 1TBの読み書き速度です。Read 6,946MB/S、Write 6,257MB/sとノートPCに搭載のSSDとしては 比較的高いスコアです。

WiFiのチェック
自宅の以下の「Nuro 光 10G」環境での、装備するWiFi 6Eと1Gbps RJ45 イーサネットの回線速度のチェックです。結果として、他のPCと同水準の速度が安定して出ています。
Nuro 光 10G、2ヶ月利用の使用感。自宅の10G環境と周辺機器、ブラウザの回線速度
▼WiFi 6Eは Intel AX211のNICです。

▼Fast.comで計測のWiFiのインターネット速度です。時間帯などにより速度は異なりますが、計測時には 1.1Gbpsの結果となり、他のPCやiPhoneと同水準の速度が安定して出ています。

▼1Gbps RJ45 イーサネットポートは、規格どおりの1Gbpsです。

USB4のチェック
USB4において、以下が機能することを確認しました。いづれも安定動作しています。
- PD対応のモニターからの給電
- 上記とあわせて、27インチ 4K モニターへの映像出力
- 10Gbps USB-C to RJ45アダプターの動作
4K PDモニターからの充電と映像出力
PD対応の27インチ 4Kモニターから、ケーブル 1本での充電・給電とモニターへの映像出力です。USB4の2ポートともに安定動作しています。
HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実
▲▼フリーソフト「HWiNFO」で確認の、PD対応の27インチ 4Kモニターからの給電時の情報です。もう一台のPD対応モニターにおいても確認しましたが、双方ともに安定動作しています。なお、以下の画像にバッテリーの消耗レベルの項目がありますが、「HWiNFO」ではバッテリーの劣化状況も確認することができます。

▼こちらは上記の27インチ 4K モニターへの映像出力です。4K@60Hzで動作しています。

10Gbps USB-C to RJ45アダプターの動作
以下の記事にて アダプター単体で実機レビューの「10Gbps USB-C to RJ45 アダプター」での動作確認です。10G アダプターは下記以外の製品においても、USB4 / Thunderbolt 4以上にて動作します。結果として、ドライバーをインストールすることなく認識し、相応の速度が出ています。なお、当アダプターに限らず、10G アダプターは、アダプターのヒートシンク部分にかなりの熱を帯びます。


▲▼当アダプターはMarvell / AQtionのNICですが、ドライバーをインストールすることなく即認識し、以下のとおり 7Gbpsと十分な速度が出ています。

顔認証のチェック

顔認証を装備していますので、レノボさんからお借りした1週間、ほぼ顔認証のみでロック解除をしていました。顔の登録・ロック解除ともに速く、ロック解除の精度も高いです。これまで多くの顔認証に対応した製品をレビューしましたが、トップクラスの精度・速さです。
サウンドのチェック
YouTube 動画の視聴のみとなりますが、2スピーカーのサウンドのチェックです。サウンドをアピールする製品ではありませんが、以下のとおり、一般的なノートPCとして、YouTubeのニュース動画やオンライン会議などでは十分です。
- 音量を上げた場合、多少の音のこもりもあるように感じますが、ノートPCの音質としては一般的。
- 高音・低音別では、やや低音を重視しているように感じます。
- 音量はやや大きめのようにも感じます。
CPU温度、ファン音量のチェック
ベンチマーク(CINEBENCH R23)の測定にて、CPU使用率を100%とした際のCPU温度とファン音量について記載します。CPU温度はそれほど高くならず、ファン音量は許容範囲内です。
▼エアコン温度 24℃に設定の部屋内で、通常利用時のCPU温度は最大でも61℃と高くないです。

▼CPU使用率を100%とした際の最大温度は84℃。ノートPCやミニPCでは100℃に達し、サーマルスロットリングが発動する製品もあるなか、許容範囲のCPU温度です。

▼CPU使用率を100%とした際の、iPhone アプリ「デジベル X」で計測のファン音量です。平均 44dBと静かではありませんが、通常時にはほぼファン音を意識しないほどに静音、負荷を下げた場合にも即静音となるため、課題となるものではありません。

まとめ
Core Ultra 7 258V、オンボードメモリ 32GB、PCIe 4.0 SSD 1TBを搭載する「ThinkPad E14 Gen 7 ILL」の実機レビュー記事でした。ThinkPadとしてはエントリークラスの「E14」ですが、レビュー機は液晶以外はハイエンドの構成であり、普段使いではキビキビと動作します。また、標準スペックモデルにおいても、アスペクト比 16:10の液晶、インテルCPU搭載のモデルは USB4を装備など、利便性の高いもの。
あらためて、製品の特徴・使用感のポイントを記載すると以下となります。
- 天板と底板は金属製との認識ですが、ThinkPadのエントリークラスながらも質感はわるくないです。
- ただし、他のThinkPadと同様に、全般的に油脂の付着は目立ちやすいです。
- 顔認証は、顔の登録も速く、ロック解除の精度・速度ともに、これまでレビューした顔認証装備のPC以上に快適です。
- Core Ultra 7 258VのCPU ベンチマークスコアは、ソフトによってはCore i9-13900HKと同水準。もちろん、普段使いではキビキビと動作します。
- 通常使用時には、ファンを感じないほどに静音。負荷をかけた際には多少喧しくなるものの、許容範囲内です。
- インテルCPUを搭載する従来の「E14」も同様ですが、USB4を2ポート装備し、周辺機器接続などの利便性が高いもの。
- 14インチ アスペクト比 16:10の液晶について、レビュー機は広い色域ではなく 一般的な製品ですが、明るさ・色合いともに普段使いでは十分です。
- キーボードのタイピング感は、一般的なノートPCと同水準。以前(2018年以前)のThinkPadと異なり、格別なタイピング感の良さは薄れています。
レビューした製品はこちら
今回の実機レビューは、レノボさんよりお借りした端末に基づき、記載のスペック等は2026年8月2日現在のものです。ただし、既にGen 8が販売されており(公式サイトはこちら)、以下の公式サイトでのレビュー機は取り扱い停止となっています。
ThinkPad E14 Gen 7 ILL(14型 Intel)、公式サイト
▼こちらは約3年前の2023年9月の記事ですが、所有する「E14 Gen 5」です。よくもわるくも、使い勝手は「Gen 7」もほぼ同じです。



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