
今回 実機レビューする製品は、CPUにAMD Ryzen 5 8640Uを搭載する14インチノートPC「NEC Direct N14 Slim」です。Zen 4 アーキテクチャのCPU、最大 16 TOPSとなるAI NPUに加え、底板を取り外すことなく、バッテリーを交換できることが大きな特徴です。
約2週間ほど使用しての実機レビューですが、サクサク動作の基本スペックに加え、キーボードのタイピング感が秀逸です。
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今回の実機レビューは、メーカーからお借りした端末に基づき、仕様や価格は2026年5月17日現在のものです。
NEC Direct N14 Slimのスペック

スペックは下表となりますが、大きな特徴が上の画像のとおり、底面からバッテリー交換が可能なこと。なお、製品には、Ryzen 7 8840U、タッチパネル、Officeを搭載などのバリュエーションがありますが、レビューする製品は Ryzen 5 8640U、タッチパネルなし、Officeなしのモデルです。
また、CPU、メモリやSSDなどをカスタマイズできますが、カスタマイズ価格の事例は以下です。いづれも税込ですが、メモリ 16GBから32GBの変更はキャンペーン価格となっています。
- メモリ 32GB(16GB x 2)は +23,650円
- SSD 512GBは +12,100円
| CPU | AMD Ryzen 5 8640U、Zen 4 アーキテクチャ、6コア 12スレッド、最大 4.9GHz |
| GPU | AMD Radeon 760M |
| NPU | AMD Ryzen AI、最大 16 TOPS |
| メモリ | DDR5 SDRAM 16GB(8GB x 2)、2スロット |
| ストレージ | M.2 256GB PCIe SSD |
| ディスプレイ | 14インチ IPS、解像度 1920 x 1200、アスペクト比 16 : 10、非光沢 |
| WiFi | WiFi 6E対応 (11ax/ac/a/b/g/n準拠) |
| Bluetooth | 5.3 |
| ポート類 | USB Type-C 3.2 Gen2 x 2(給電、映像出力対応)、USB-A 3.2 Gen1 x 2、HDMI、1Gbps RJ45、microSD カードスロット |
| サイズ | 約315 x 222 x 18.5mm、約1.117kg |
| OS | Windows 11 Home |
| その他 | ステレオスピーカー(2W x 2)、バックライトなし、底面からバッテリー交換可能 |
▼左サイドに USC-C 3.2 Gen 2を2ポート装備し、双方にて充電・給電・映像出力が可能です。また、18.5mmの厚み(薄さ)であるものの、1GbpsのRJ45 イーサネットを備えていることも特徴となります。

実機のシステム情報
続いて、実機から抽出のシステム情報を記載します。
▼Windows 11 「設定」の「デバイス情報」と「Windowsの情報」より。CPUはAMD Ryzen 5 8640U、GPUはAMD Radeon 760M Graphics、OSはWindows 11 Homeです。

▼14.1インチ液晶での「拡大/縮小」の推奨は150%。私は拡大率が大きい方が好みであるものの、少し大きいように感じます。Google Chromeでは 90%で使用しています。

▼指紋認証には未対応ですが、顔認証に対応しています。ただし、後の段落に記載していますが、顔の登録を何度行ってもエラーとなり、PINコードのログインにて対応しました。

以降の画像は、下の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のものです。
HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実
▼システムの概要です。クリックにて拡大できます。
▼CPUのAMD Ryzen 5 8640Uは、Zen 4 アーキテクチャ、4nm プロセス、TDP 15W、6コア 12スレッド、L3 キャッシュ 16MBです。

▼メモリは DDR5 SDRAM 8GB x 2の16GB、メモリの換装を前提としていない場合にも、大手ブランドのPCで オンボードメモリではなく 2スロットは貴重な存在のように思います。

▼統合型GPUは AMD Radeon 760M、ライトゲーム向けです。

▼モニターの情報です。製品によってはモニターの製造元と型番を抽出できることもあるのですが、当PCでは抽出できず。「CTO5114」との表示のみです。前述のとおり、タッチパネルを搭載するモデルもあります。

▼256GBのM.2 PCIe 4.0 SSDの型番は「SAMSUNG MZAL8256HFJD-00BLL」。256GBと小容量ですが、カスタマイズで 512GB あるいは1TBを選択可能です。

外観のチェック
液晶とキーボード以外(これらは後の段落にて掲載)の外観について記載します。樹脂製の筐体との認識ですが、樹脂製としては品質は高いものの、Lenovo ThinkPadと同様に油脂の付着が目立ちやすいです。
▼左サイドは左から、充電・給電・映像出力に対応の USB-C 3.2 Gen 2 x 2ポート、USB-A、ヘッドホン・マイクジャック。2つのUSB-Cは充電・給電・映像出力が安定動作することを確認済、2ポートは間隔もあり、抜き差ししやすいもの。


▼右サイドは左から、microSD カードスロット、USB-A、HDMI、1Gbps RJ45 イーサネット


▼ヒンジ側面は、一般的なノートPCの形状です。


▼天板のNEC ロゴは小さく、好感のもてるもの。撮影前にある程度の油脂を除去したのですが、それでも右側などに油脂が付着しています。このように、天板・底板・パームレストともに、油脂が目立ちやすいのは Lenovo ThinkPadなどと同じです。

▼底面は、Lenovo ThinkPadやIdeaPadなどと同様の、一般的な形状です。ちなみに、真上からではなく、油脂の付着が目立ちにくい角度から撮影しています。


▼付属する65Wの電源アダプターです。プラグ側のケーブルはやや太いものの、このクラスでは比較的 コンパクトなアダプターです。

バッテリーへのアクセス
最近のノートパソコンとしては珍しく、底板を外すことなく バッテリーにアクセスできます。上の写真のように、底板の2本のプラスネジを外すことにより、バッテリーを確認・交換することができます。
▼お借りした端末であり、バッテリーの取り外しまでは行っていませんが、中央の2本のプラスネジを外すことにより、バッテリーの取り外しが可能です。

▲バッテリーの蓋のネジは、紛失防止のために完全に外れない仕様です。

▲▼バッテリーの型番は「PC-VP-BP166」。7.8V 4800mAhのバッテリーですが、確認したところ、エディオンやノジマ、Yahoo ショッピングなどで、16,200円で販売されています。

液晶のチェック

以下の仕様の液晶について記載します。NEC 公式サイトでは、輝度や色域を確認できませんが、一般用途では明るい液晶であり、写真などの色の再現性もわるくありません。
- 14インチ IPS、解像度 1920 x 1200、アスペクト比 16 : 10、非光沢
感覚的なものですが、具体的な使用感は以下です。
- 色合いとしては、暖色・寒色にも寄らず、中間的な万人受けしそうなもの。
- 27インチ あるいは40インチの明るい外部モニターに接続しての使用が多いのですが、外部モニターの明るさに劣らないことから、ノートPCとしては明るめの液晶かと思います。
- sRGB 100%の広い色域の液晶ではないはずですが、写真の表示などにおいて 特に違和感のない表示品質です。
- IPS パネルであり、斜めからなどの視認性は他のIPS パネルと同様に良好です。
▼写真では上手く表現できていませんが、色の再現性も良好です。

▼この角度から見た場合にも、色の変化などを大きく感じず良好です。

▼左右と下のベゼル幅は狭いもの。上のベゼル幅はやや太いのですが、Web カメラがあるためにやむを得ず。

▼当サイトのトップページの表示です。白を背景とした場合、暖色・寒色に寄らず、万人受けしそうな色合いであることがよくわかります。


▼ディスプレイはフラットにならず、写真の角度が限界です。

キーボードの使用感

本製品で、個人的に大きなメリットに感じることの一つが、キーボードのタイピングが快適なこと。Lenovo ThinkPadにおいては、一定時期以降の製品はキーストロークが浅く、以前よりも打鍵感が薄れてきたなど 快適さが薄れてきましたが(個人的な感覚です)、本製品は程よいキーの押し込み感・打鍵感があり、リズミカルに高速タイピングできています。
Lenovo IdeaPadのキーボードの打鍵感も程よいものですが、本製品は押し込み感が若干 軽く、より高速タイピング可能です。
あえて、マイナスポイントをあげるとすると、キーの表面が多少のチープ感があり、また、バックライトを搭載していないこと。
ベンチマークスコア
Zen 4 アーキテクチャ、6コア 12スレッドのAMD Ryzen 5 8640Uを搭載する本製品で計測のベンチマークスコアを掲載します。
Geekbench 5
Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1,842、マルチコア 8,166」。普段使いでの体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは 2,000には届きませんが、Zen 4 アーキテクチャでもあり、前世代のRyzen 5よりも大幅と言えるほどに高いスコアです。

▼これまでに実機レビューしたPCで計測のスコアを並べてみました。ミドルレンジ以上の一部を掲載していますが、普段使いでの体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは、Ryzen 5 7545UやCore i9-12900HKと同水準です。

Geekbench 6
Geekbench 6のスコアは「シングルコア 2501、マルチコア 9541」。Geekbench 6と5では、スコア判定の項目とベースとなるPCのスペックが異なり、Geekbench 6は5よりも高いスコアになります。

▼Geekbench 5と同様に、シングルコアのスコアは Ryzen 5 7545UやCore i9-12900HKと同水準です。

Geekbench AI
AI性能が最大 16 TOPSとなるNPUを搭載していますので、Geekbench AIを計測してみました。なお、当該ベンチは、最大 16 TOPSを確認するものではありません。また、Geekbench AIの計測データを集めていないため、結果のみの表示です。
▼「AI Backend」をCPUとしての計測結果です。


▼「AI Backend」をDirectMLとしての計測結果です。


CINEBENCH R23
CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 1,680、マルチコア10,428」

▼シングルコアのスコアは Ryzen 7 8745HSと同水準です。Geekbench 5と6も同傾向ですが、Ryzen 5 7545HSのスコアが、ミドルレンジクラスとしては優秀です。

PCMARK 10
PCのアプリ実行における総合的なパフォーマンスを計測する「PCMARK 10」のスコアは 6,797。表計算などのオフィス作業の推奨スコアは Productivity 4,500以上ですが、本製品は12,676と十分過ぎるほどのスコアです。

ドラクエベンチマーク
統合型GPUのRadeon 760Mは 3DMARKなどの通常のゲーム関連ベンチでは負荷が大きいため、ドラクエベンチマークのみの計測です。結果は「とても快適、スコア 7743」とライトゲームでは十分です。

CrystalDiskMark
型番「SAMSUNG MZAL8256HFJD-00BLL」の、PCIe 4.0 M.2 SSD 256GBの、CrystalDiskMarkでの読み書きスコアです。「Read 6342MB/s、Write 3433MB/s」と、このクラスのノートPCとしては、Readが高い一方、WriteはReadとの差が大きいもの。ただし、一般的には十分であり、Read 6000MB/sクラスと比較し、体感できるものではありません。

USB Type-Cのチェック
充電と映像出力に対応するUSB Type-Cにおいて、以下が機能することを確認しました。いづれも安定動作しています。
- PD対応のモニターからの給電
- 上記とあわせて、27インチ 4K モニターへの映像出力
- 5Gbps USB-C to RJ45アダプターの動作
▼PDに対応している 27インチ 4K モニターのUSB-C ケーブルからの急電です。他のPDに対応しているモニター 2製品においても確認してみましたが、安定して給電できています。

▲▼以下の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」からの抽出ですが、画像右の中央のとおり、バッテリーの劣化度(消耗レベルの項目)も確認することができます。
フリーソフト「HWiNFO」利用による Windows PC バッテリー劣化度の表示事例
▼こちらは上記の27インチ 4K モニターへの映像出力です。4K@60Hzで動作しています。

UGREEN 5Gbps USB-C to RJ45 アダプターの実機レビュー、ドライバーインストールにより安定動作、Windows 11とMacでの動作を確認
▲▼上の記事にて実機レビューの「UGREEN 5Gbps USB-C to RJ45 アダプター」を利用してみました。ドライバーをインストールする必要がありますが、5GbE アダプターとして問題なく認識。2つめの画像・Fast.comで計測のとおり、自宅の10Gbps 環境にて、相応の速度が出ています。


RJ45とWiFi、10G環境での回線速度
私の自宅は、以下のNuro 光 10Gとスイッチングハブでの10G環境ですが、装備する1Gbps RJ45とWiFi、上の段落で掲載の5Gbps アダプターを利用し、Fast.comでのブラウザ回線速度を計測してみました。いづれも、他のPCなどと同等の速度が出ています。
Nuro 光 10G、2ヶ月利用の使用感。自宅の10G環境と周辺機器、ブラウザの回線速度
▼本製品に搭載のWiFi 6Eでの回線速度は 2.0Gbps

▼1Gbps RJ45 イーサネットでの回線速度は 1.0Gbps。仕様どおりにWiFiよりも低速です。

▼先の段落にて記載しましたが、「UGREEN 5Gbps USB-C to RJ45 アダプター」を利用しての回線速度は 3.9Gbps。なお、10Gbps USB-C to RJ45 アダプターも所有していますが、PC側は Thunderbolt 3,4,5 / USB4である必要があり未計測です(Thunderbolt 3として認識する可能性もあります)。

サウンドのチェック
YouTubeでのニュース動画を3時間ほど連続視聴したなかでの、スピーカー・サウンドのコメントです。
- サウンドをアピールする製品ではないPCとしては、一般的な音量・音質です。
- 音量としては十分、音質は高音質ではないものの、ニュースなどでは十分にクリアです。
- 音量をある程度上げても音割れは感じません。ただし、多少こもったような音質となることが、一般的なノートPCとしてはやむを得ないもの。
CPU温度、ファン音量のチェック
CPU温度とファン音量について記載します。Windows 11の起動時、その他の時おり ファン音量がやや大きくなることもありますが、総じて静音なPCです。また、負荷をかけた際にも、サーマルスロットリングが発動するほどに CPU温度は高いものではありません。
▼CINEBENCH R23にてベンチマーク計測時のCPU温度です。最大 86℃と低くはないものの、個人的には許容範囲です。ミニPCやノートPCではCPU温度が高くなり、サーマルスロットリングが発動する製品も散見されます(本製品では発動せず)。

▼同じく CINEBENCH R23にて負荷をかけた際の、iPhone アプリ「デジベル X」にて計測のファン音量です。40dBを超えるとやかましく感じますが、CPU温度と同様に、こちらも許容範囲です。

その他の使用感
「その他の使用感」としていますが、マイナスポイントについて記載します。
- 顔認証を搭載していますが、顔の登録時に「フレームの中央に顔が写るように調節してください」の繰り返しとなり登録できず。時間をかければできる可能性もあり、また、端末の個体差や照明の影響かもしれませんが、顔の登録・顔認証の使用を諦めました。
- NEC LAVIE関連やセキュリティ関連のプレインストールが多すぎるため、使用しないソフトは安易ストールしての使用をおすすめします。なかには、全面広告となるようなスクリーンセーバーもあります。
▼顔の登録を5回程度は試してみましたが、以下の画像の「フレームの中央に顔が写るように調節してください」のメッセージが頻発し、「精度を高める」の対応を行っても、顔を登録できず。個体差だとよいのですが。


▼LAVIE アプリのごく一部ですが、プレインストールアプリが多すぎます。

まとめ
CPUにAMD Ryzen 5 8640Uを搭載する 14インチノートPC「NEC Direct N14 Slim」の実機レビューでした。あらためて、使用感などのポイントを記載すると以下となり、ユーザーにて簡単に交換可能なバッテリー、快適なキーボードとあわせて、今後 数年間はメイン端末として利用できるPCです。
- ブラックの筐体は、Lenovo ThinkPadなどと同様に、油脂の付着が目立ちやすい。
- ハイエンド寄りのミドルレンジのCPUとして、ベンチマークスコアは高く、普段使いにおいては上位機と同様にキビキビと動作します。
- 液晶の輝度や色域の情報を確認できないものの、一般用途としては明るく、写真などの色の再現性もよい液晶です。
- 大きな特徴となるバッテリーへのアクセスは、底板のネジ 2本を外すことにより簡単です。
- 個人的に感じる大きなメリットはキーボードのタイピング感。浅めのキーストロークながらも 程よい押し込み感があり、確実かつ高速にタイピングできています。
- マイナスポイントとしては、個体差かと思いますが、顔認証の登録がエラーとなりできなかったこと。また、こちらは制御できますが、LAVIEのプレインストールアプリが満載であること。
レビューする製品はこちら
今回の実機レビューは、メーカーからお借りした端末に基づき、仕様や価格は2026年5月17日現在のものです。5月17日の販売価格は、23%オフクーポンを利用して 税込 157,610円。基本スペック、取り外し可能なバッテリー、快適なキーボードを考慮すると、割安なように思います。


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