Ryzen 5 7530Uを搭載、NiPoGi E3B ミニPC 実機レビュー。普段使いでは上位機と同様にキビキビと動作、高負荷時にも静かな静音ミニPC | Win And I net

Ryzen 5 7530Uを搭載、NiPoGi E3B ミニPC 実機レビュー。普段使いでは上位機と同様にキビキビと動作、高負荷時にも静かな静音ミニPC

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今回 実機レビューする製品は、CPUにAMD Zen 3 アーキテクチャのRyzen 5 7530Uを搭載するミニPC「NiPoGi E3B」です。

LPDDR4 オンボードメモリ 16GB、M.2 SATA SSD 512GBを搭載し、フル機能のUSB-C、USB-Aを6ポートも装備しています。ベンチマークスコアは上位のRyzen 7 7730Uよりも高い場合もあり、普段使いにおいて快適に動作します。また、CPUに負荷をかけた際にも ファン音量は喧しくなく、作業に集中することができます。

レビューする製品はこちら

NiPoGi E3B、Ryzen 5 7530Uモデル、Amazon

 

スペック

スペックは下表となりますが、以下の2点に留意ください。

  • メモリはLPDDR4Xのオンボード 16GBです。スロット形式ではないため、メモリの換装・増設はできません。
  • 標準装備のM.2 512GB SSDは、PCIeではなく SATAです。ただし、増設用のスロットも含めて、PCIe 3.0に対応しています。

 

▼以下の記事にて実機レビューの製品のほか、「E3B」には異なるスペックの複数のモデルが存在します。冒頭に記載のとおり、他のスペックのモデルに共通して、フル機能のUSB-Cのほか、USB-Aを6ポート装備することも大きな特徴です。

NiPoGi E3B ミニPC 実機レビュー、Ryzen 7 5700U、フル機能のUSB-Cを装備。メモリ、SSDの増設も確認してみた

 

CPU AMD Ryzen 5 7530U、Zen 3 アーキテクチャ、6コア 12スレッド、最大 4.5GHz
GPU AMD Radeon Vega
メモリ LPDDR4X 16GB オンボード、8GB x 2 デュアルチャンネル
ストレージ M.2 512GB SATA SSD、M.2 SATA あるいはPCIe 3.0 SSDを増設可能(空きスロットあり)
WiFi WiFi6 対応
Bluetooth 5.2
ポート類 USB Type-C 映像出力対応USB-A 3.2 x 6、HDMI、DP、1Gbos RJ45 イーサネット、3.5mm オーディオジャック
サイズ 12.8 x 12.8 x 4.13cm
OS Windows 11 Pro

 

▲▼上の製品紹介の画像のメモリはスロットですが、16GBのオンボードメモリです。以下の内部構成の写真において、メモリスロットがないことがわかります。

 

実機のシステム情報

続いて、実機から抽出のシステム情報を掲載します。

 

▼Windows 11「設定」の「デバイスの仕様」と「Windowsの仕様」より。製品仕様どおりに、CPUは AMD Ryzen 5 7530U、メモリは16GB、OSは Windows 11 Pro。後の段落にて記載していますが、Windows 11 Proは OEM ライセンスです。

 

HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実

フリーソフト「HWiNFO」利用による Windows PC バッテリー劣化度の表示事例

▲▼上の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のシステムの概要です。クリックにより拡大できます。

 

▼上の画像のうち、CPUの項目を拡大。AMD Ryzen 5 7530Uは、Zen 3 アーキテクチャ、6コア 12スレッド、7nm プロセス、TDP 15W、L3 キャッシュ 16MB

 

▼LPDDR4 オンボードメモリ 16GBは、デュアルチャンネルでの動作です。

 

▼統合型GPUは、AMD Radeon Vega。ゲーム向きではありませんので、後の段落のベンチマークにおいて、ゲーム関連のベンチは 軽いドラクエベンチマークでの計測にとどめています。

 

▼フリーソフト「HWiNFO」でのメモリの情報ですが、前述のとおり、LPDDR4 16GB オンボードのメモリは、8GB x 2のデュアルチャンネルでの動作です。

 

▼M.2 SATA 512GBのSSDは、型番までは確認できず。

 

Windows 11、ライセンスのチェック

Windows 11のライセンスについて、「E3B」の他モデルのAmazon ユーザーレビューでは ボリュームライセンスとの情報もありますが、コマンドプロンプトにて確認したところ、2つめの画像のとおり「OEM ライセンス」であり安心。

 

▼コマンドプロンプトにて「slmgr/dli」を入力し、ライセンスの種類を確認。2つめの画像のとおり、OEM ライセンスです。

 

外観のチェック

外観と付属品について記載します。樹脂製の筐体となりますが、Alder Lake N100 / Twin Lake N150などのエントリークラスのミニPCのような安っぽさはなく、重厚感のある しっかりとした筐体です。この「重厚感のある」要因として、後の段落に記載していますが、内部に上質で厚みのある金属板が組み込まれています。

 

▼以前に実機レビューの「E3B」の他のCPUを搭載するモデルはダンボール色の外枠でしたが、本製品は白と黒のツートンです。

 

▼緩衝材として 段ボールに厚みをもたせて保護しています。

 

▼他のミニPCと同様に、傷付き防止のビニールで梱包されています。

 

▼前面は左から、電源ボタン、3.5mm ヘッドホンジャック、USB-A 3.2 Gen 2 x 2ポート、フル機能のUSB-C。電源ボタンは、電源オンで白のLEDが点灯します。

 

▼背面は左から、USB-A 3.2 Gen 2 x 4ポート、1Gbps RJ45 イーサネット、DisplayPort、HDMI。ACEMAGICとNiPoGiの製品は、RJ45ポートに写真のように注意書きのシールが貼られています。「セットアップ時にLANやWiFiに接続すると更新に時間を要すため、セットアップ時のネット接続は避けるように」との注意書きです。

 

▼RJ45ポートのシールを剥がした写真です。自宅のLAN環境は10Gであり、2.5Gbpsではなく 1Gbpsであることが惜しいです。

 

▼左右の両サイドは通風孔のみです。内部の熱は、背面と左右の両サイドの通風孔から排出されます。

 

▼天板は小さなチェック柄のようなデザインで、油脂の付着は目立ちにくいです。中央のNiPoGiのロゴは明るいシルバーに見えていますが、照明などにより異なり もう少し控えめな色です。

 

▼外枠・底板ともに樹脂製です。樹脂製の筐体ですが、天板のデザインと内部の金属板(剛性の保持と重厚感に貢献)などにより、エントリークラスの製品でありがちな安っぽさはありません。なお、底面の上のシールには技適マークが表示されています(外箱の裏側にも表示されています)。

▲底板の中央に円形・ファン形状の通風孔がありますが、底板側にファンはありません。

 

▼付属品の一式です。ACアダプターのほか、HDMI ケーブル、VESA ブラケット、VESA取付のネジが付属しています。

 

▼分割式のAC アダプターは比較的 大きなもの。

 

内部の構成、SSDの増設

内部の構成と、M.2 SSDの増設手順について記載します。内部へのアクセスは、底板と内部の金属板を外すことに行います。外枠を外す必要がなく、また、底板にWiFiのアンテナケーブルが接続されていないことから、他のミニPCと比較すると簡単な部類です。

 

▼4個のゴム足を外すとネジが露出します。ゴム足は強力な両面テープで取付されていますが、強引に外すと両面テープが団子状態になり、再利用しにくくなります。

 

▼ゴム足を外しました。4本のネジを外し、一部のツメを外すと底板が開きます。

 

▼底板を外しました。続いて、4本のネジで固定されている内部の金属板を外します。

 

▼取り外した金属板です。厚い金属板であり、剛性の保持に大きく貢献しています。なお、通常の場合、M.2 SSDのシリコンパッドを通じて SSDの熱を金属板に逃がすのですが、本製品ではシリコンパッドの貼り付け無しです。標準装備のSSDはPCIeではなく SATA SSDですので、それほど熱に配慮する必要がないためと思われます。

 

▼左のM.2 SSDの右側が、PCIe 3.0 / SATAの双方に対応する、2280サイズ M.2 SSDの空きスロットです。メモリがオンボードのため、内部はスッキリしています。

 

▼フリーソフトの「HWiNFO」では、M.2 SATA SSDのブランド・製造元を確認できなかったのですが、「Darlar」の製品番号「MS8512GST04」とあります。検索したものの、情報を抽出できませんでした。

 

▼増設プロセスは省略しましたが、M.2 PCIe 3.0 SSDの増設後です。

 

ベンチマークスコア

Ryzen 5 7530U、メモリ 16GB デュアルチャンネルを搭載する本製品で計測のベンチマークスコアを掲載します。ベンチマークスコアの比較としては、以下の記事にて実機レビューの Ryzen 5 7430Uを搭載する製品が妥当ですが、表形式にて型番の近いCPUを搭載する製品や上位のCPUを搭載する製品のスコアも掲載しました。

ACEMAGIC K1 ミニPC 実機レビュー。Ryzen 5 7430Uを搭載し、普段使いにて 上位機と同様にサクサクと動作。SSDの増設も確認済

 

Ryzen 5 7530Uを搭載するPCの実機レビューは、今回で2製品目となります。2製品ともに、Ryzen 5 7430Uとの比較では、CPU ベンチマークが高い一方、ドラクエベンチマークソフトのスコアは劣ります。

また、冒頭にも記載しましたが、CPU ベンチマークは 上位のRyzen 7 7730Uより高い傾向もあります(システム環境や製品によっては、Ryzen 7 7730Uのスコアが高いこともあるかと思います)。

 

なお、「PCMARK 10」においては「You need a GPU that supports OpenGL 4.3 to run this test.」の文言を伴いエラーとなり未計測です。他のPCにおいても同エラーとなることがあり、また、海外サイトを参照しても解決策を見いだせていません。

 

Geekbench 5

Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1441、マルチコア 6009」。下表はいづれもPC実機で計測のスコアですが、普段使いでの体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは、Ryzen 5 7430Uと同水準、マルチコアはやや低いスコアです。

 

Geekbench 6

Geekbench 6のスコアは「シングルコア 1924、マルチコア 6787」。シングルコア・マルチコアともに Ryzen 5 7430Uや上位のRyzen 7 7730Uより高いもの。

 

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 1422、マルチコア 7,698」。シングルコア・マルチコアともに、Geekbench 6と同様に Ryzen 5 7430UとRyzen 7 7730Uよりも高いもの。

 

ドラクエベンチマーク

ゲーム関連では軽めのドラクエベンチマークのみの計測です。標準品質・FHDでのスコアは「とても快適、スコア 7,858」。2つめのRyzen 5 7430Uと比較するとかなり低いです。同じく Ryzen 5 7530Uを搭載する他のPCにおいても同水準でした(要因などについては深追いしておりません)。

 

CrystalDiskMark

M.2 SATA SSDのCrystalDiskMarkのスコアは「Read 543MB/s、Write 439MB/s」。Writeがやや低いスコアです。読み書き 7000MB/s前後のM.2 PCIe 4.0 SSDとの体感的な比較では、「Windows 11の起動が多少体感できる程度に遅いかも」とのレベルです。もちろん、HDD vs SSD、eMMC vs SSDほどに体感できるもののではなく、特に気にするほどではありません。

 

WiFi、RJ45 有線LANの回線速度

自宅の以下の10G(Nuro 光)環境における、PCに装備のWiFi 6(RealTek RTL8852BE)、1Gbps RJ45 イーサネット(Realtek RTL8168)での回線速度です。結果は時間帯などにより異なりますが、双方ともに 900Mbps台から1Gbpsの速度となり、R45はできれば 2.5Gbpsを搭載して欲しかったところです。

Nuro 光 10G、2ヶ月利用の使用感。自宅の10G環境と周辺機器、ブラウザの回線速度

 

▼Fastサイトで計測の、WiFiでの速度は 1Gbps。上の記事に他のPCで計測の速度を掲載しています。時間帯にもよりますが、やや低めの速度です。

 

▼1Gbps RJ45 イーサネットでの速度は 980Mbps。1GbpsのRJ45ですので十分な速度です。

 

USB Type-C ポートのチェック

フル機能のUSB-Cを装備していますので、以下を確認してみました。いづれも安定動作しています。

  • 4K 27インチモニターへの映像出力
  • ポータブルモニターへ給電と映像出力
  • USB-Cポートでの、5Gbps USB-C to RJ45 アダプターの使用

 

4K モニターへの映像出力

以下の記事にてレビューの27インチ 4Kモニターへの映像出力です。

27インチ 4K モニター、PHILIPS 27E1N5900E 実機レビュー。明るさ、発色、USB-C PDなどのバランスよく、Macとのマッチングも良好

 

▼数日 4Kモニターで使用していますが、4K@60Hzにて安定動作しています。

 

ポータブルモニターへ給電と映像出力

以下の記事にて実機レビューの16インチ 2.5K ポータブルモニターに、USB-C ケーブル 1本で接続しての給電と映像出力の確認です。上の写真のみの掲載となりますが、3時間弱 連続して作業したところ 安定動作しています。

CNBANAN 16インチ アスペクト比 3 : 2 / 2.5K ポータブルモニター 実機レビュー。広色域、光沢パネルで Macとの色合いもマッチ

 

5Gbps USB-C to RJ45 アダプター

以下の記事にて アダプター単体で実機レビューの「5Gbps USB-C to RJ45 アダプター」での動作確認です。UGREENの製品はドライバーを導入する必要がありますが、結果として安定動作しています。ただし、ごく稀に接続切れ(WiFiに切り替わる)になることがありました。

UGREEN 5Gbps USB-C to RJ45 アダプターの実機レビュー、ドライバーインストールにより安定動作、Windows 11とMacでの動作を確認
今回 実機レビューする製品は、「UGREEN」の5Gbps USB-C to RJ45 アダプター です。自宅の光環境を10Gに変更したのですが、10GbpsのUSB-C to RH45 アダプターは割高であり、また、発熱も考慮し、5Gbp...

 

▼ドライバーのインストール後、5Gbp アダプターとして即認識しました。

 

▼瞬間的に 4Gbps台になることもありますが、何度か計測した範囲では 3Gbps台前半となり、安定動作しています。計測時の環境や時間帯によりますが、他のPCで確認の速度と比較すると、やや低いです(他のPCでは 4Gbps台前半となることも)。

 

CPU温度、ファン音量のチェック

ベンチマークスコアの計測にて、CPU使用率を100%とした際のファン音量とCPU温度について記載します。CPU温度は80度台となるものの、これほどに負荷をかけることはないために許容範囲内。ファン音量は普段使い時には ほぼ無音なほどに静音、負荷をかけた際にも静かです。

 

▼CPU使用率を100%とした際のCPU温度は最大 80度台の前半となりますが、これほど負荷をかけることはなく、また、ベンチマーク計測が終了すると温度が即下がることもあり 許容範囲内。

 

▼こちらは iPhone アプリ「デジベル X」にて計測の、CPU使用率を100%とした際のファン音量です。平均 39.4dBと喧しくなく、部屋内で動作のエアコン「弱」の音量にかき消されています。

 

まとめ

AMD Ryzen 5 7530U、LPDDR4X 16GB オンボードメモリ、M.2 SATA SSD 512GBを搭載するミニPC「NiPoGi E3B」の実機レビュー記事でした。

ベンチマークスコアは、ソフトによっては上位のRyzen 7 7730Uを上回ることもあり、ドラクエベンチマーク以外は Ryzen 5 7430Uよりも高いスコアです。この水準のスコアとなると(約1週間使用の体感においても)、普段使いにおいては Ryzen 8000 シリーズなどの上位のCPUと同様にキビキビと動作します。

「NiPoGi E3B」に共通して、フル機能のUSB-Cと6個のUSB-Aを装備し拡張性は高く、また、負荷をかけた際にも静音であることから、おすすめのミニPCの一つです。その他、文中に記載した事項をあらためて掲載すると、製品のポイントは以下です。

 

  • Windows 11のライセンスは OEM ライセンスであり安心。
  • 樹脂製の筐体ですが、天板のデザインと内部の金属板により、エントリークラスのミニPCとは異なり チープ感はありません。
  • 内部に厚く上質な金属板を備えることにより剛性を保持し、手にした際の重厚感があります。
  • 通常使用時のファン音量は、ファンの回転に気がつかないほどに静音。負荷をかけた際にも気になるほどのファン音量ではありません。
  • M.2 SSDの増設は、底板と内部の金属製を外して行いますが、他のミニPCと比較すると簡単な部類です。
  • ベンチマークスコアは、ソフトによっては上位のRyzen 7 7730Uを上回ることもあります(環境の相違にもよります)。このクラスとなると、普段使い・ライトユースにおいては上位機と同様にキビキビと動作します。
  • 上記のメリットの一方、標準装備のM.2 SSDはPCIeではなく、SATA SSDです(SSDスロット自体は、PCIe 3.0 SSDに対応)。
  • また、標準装備のRJ45 LANポートは 2.5Gbpsではなく 1Gbpsです。スペックのバランスを考慮すると、2.5Gbpsを装備して欲しかったところです。

 

▼2026年7月5日現在では発売直後であり、92,998円の価格表示となっています。今後、セール販売されることと思います。

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