ミニPCの老舗ブランド「Beelink」より、ACアダプターの本体をボディに内蔵したミニPC「Beelink EQ13」がリリースされました。
CPUにAlder Lake N100 あるいはN200を搭載する2つのモデルが展開されており、N100を搭載する既存のモデル「EQ12」との比較では、PCIe SSD スロットを2つ装備していることも特徴となります。なお、上の画像では ACコードが短いのですが、製品に付属のコードは一般的な長さです。
Beelink EQ13のスペック
上の画像の中央やや右に「Built-in Power Supply」とあります。また、底板を開いて、M.2 PCIe 3.0 x 4 SSD ポート、および M.2 PCIe 3.0 x 1 SSD ポートにアクセスすることができます。なお、前者のポートは、SATA SSDにも対応しています。
▲▼上の記事は N100を搭載の「Beelink EQ12」ですが、「EQ13」にてアップグレードした箇所に黄色網掛け、ダウングレードした箇所にピンク網掛けしています。
CPU | Alder Lake-N N100、N200、N305 |
GPU | Intel UHD Graphics |
メモリ | 16GB DDR4、スロットは1つのみ |
ストレージ | M.2 PCIe SSD 500GB、M.2 PCIe SSDを増設可能 |
WiFi | WiFi 6対応 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB-C、USB-A 3.2 x 3、USB 2.0、HDMI x 2、有線LAN x 2 |
サイズ | 124 x 126 x 39mm |
OS | Windows 11 (おそらく Pro) |
その他 | ACアダプター本体を内蔵、ダストフィルターを内蔵 |
単体、EQ12との比較での、スペックの補足は以下です。全般的に、ACアダプターの本体を内蔵する一方で、メモリとUSB-Cなどの機能を抑制し、コストを抑えているイメージです。
- Alder Lake N100 / N200 / N305に、体感できるほどのレスポンスの相違はありません。双方ともに、在宅勤務、Web サイトのブラウンジング、動画視聴などの一般用途では、遅さを感じることなく動作します。
- EQ12のメモリはDDR5でしたが、EQ13ではDDR4となっています。ただし、このクラスのPCでは、DDR4 / DDR5に体感できるほどの相違はありません。
- 標準装備の2280 M.2 PCIe SSDは、PCIe 3.0 x 4ポート側に挿入されています。
- EQ12のUSB-C ポートは映像出力に対応していましたが、EQ13では未対応(データ専用)です。
- EQ12はSSDとメモリの冷却用に小さなファンを備えていましたが、EQ13はSSDのヒートシンクとダストフィルターを装備しています。
▼こちらは「EQ12」実機の写真です。筐体のサイズはやや異なるものの、樹脂製の外枠の雰囲気と色合い・天板の紋様は同じです。価格優先の製品ですので、上位機と比較すると多少のチープさがあります。
▲▼上の記事にて紹介の「Beelink SER8」と同様に、埃の混入防止のためにダストフィルターが備わっています。その上の中央にSSDのヒートシンク、その左に内蔵のACアダプターの本体があります。
▼Alder Lake-NのミニPCでは オンボードのメモリが多いなか、本製品は1スロットながらもスロット形式です。Alder Lake-NではPCIe SSDの速度は出ませんが、2280サイズのPCIe SSDを2つ装着することができます。AC アダプター内蔵のために、内部の温度のこもりが気になるところですが、省電力のCPUであることと、ヒートシンクを備えていますので 問題ないでしょう。
▼「EQ12」のUSB-Cは映像出力に対応していますが、「EQ13」のUSB-Cはデータ専用であることが惜しいです。これは、ACアダプター本体内蔵による コストカットと思われます。
まとめ
コンパクトなミニPCにおいては、大きなAC アダプターの存在により、PCのコンパクトさを損ねていますが、これを内蔵したことは大きなメリットです。また、複数のミニPC、ノートPCを所有していると、AC アダプターの組み合わせがわからくなるため、これも回避できます。
2024年6月16日現在、Beelink 公式ストアでの予約販売(その他の国内外通販サイトでの販売なし)ですが、N200モデルは 39,197円、N100モデルは 32,900円となっています。いづれ国内外通販サイトで展開されると思いますが、現行の「EQ12」と同水準の価格だろうと想定しています。
▼こちらは「EQ12」のレビュー記事です。
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