ディスプレイ
スペック上の明るさは 300 nitsと、Android タブレットとしては一般的な明るさですが、なかなかの鮮やかな液晶です。これまで多くの10インチクラスのタブレットをレビューしてきましたが、この2年ほどにレビューした製品において、同じ解像度の場合には、製品間の品質の顕著な差はないように感じます。
▼10インチクラスのタブレットしては、ベゼル幅は狭い部類です。オリジナルの壁紙が鮮やかなことも多少影響していますが、正面・斜めから見た場合にも、鮮やかな液晶です。色合いは、寒色・暖色に寄ることなく自然なもの。
▼この角度から見ても、視野角と鮮やかさを保持しています。
▼机上の置き斜めから撮影した場合、色合いが変化する端末も多いなか、大きく変化することなく、また、鮮やかさも保持しています。
▼当サイトのトップページを表示した様子。多少、白が際立つ感覚もありますが、色合いは一般的。
▲ディスプレイとは関係ないですが、中央下のアイコンが敏感で、タッチしていないつもりが反応することが しばしばあります。ただし、この現象は、アイコンの配置の変更などで制御できます。
▼この角度では、色相が多少変化しますが、この角度で見ることはないために許容範囲です。
付属ケース
続いて、付属ケースについて記載します。なお、今回レビューの製品は、AliExpressからの取り寄せ品であり、ケースが付属していましたが(現在でも、セット販売されています)、Amazonでは本体のみの販売です。
▼左に溝が3つあるとおり、角度調整は3段階。右のケースはTPU素材で、四隅が厚くなっています。
▼ケースの質感、四隅の厚みがわかるよう拡大。グレイのカバー側はハードタイプで、手触りでは ファブリック調の生地の割には しっとり感もあります。他のタブレットでは、1,000円台でサードパーティのケースが販売されている事例が多いですが、それらのケースと比較すると上質です。
▲▼上の写真の左下に、「N-ONE」とさりげなく表示されています。目立つことなく、良い感じです。
▼ケースを装着すると厚みが増すのは仕方のないことですが、四隅以外の厚みは、ある程度抑えられています。
▲▼電源ボタン・音量調節ボタンは多少押しにくくなりますが、スピーカーも含めて、操作性・機能性は良好です。もちろん、マグネットによる 画面オンオフに対応しています。
▼スタンド機能を活かして撮影した様子。
ベンチマークスコア
AnTuTu ベンチマーク、Geekbench 6、3DMark、ストレージのベンチスコアを掲載します。
▼AnTuTu ベンチマークは v9からv10に更新されていましたが、GPUの関係から AnTuTu 3Dの通常版は使用できず、3D Lite 版での計測です。
以下の画像のスコアは 392,606。何度か計測しましたが 39万前後のスコアです。この2年間ほど、UNISOC T618 / T616 あたりを搭載する10インチタブレットが多かったのですが、これらのスコアは25万前後となり、2ランクほどジャンプアップした様相です。
▼こちらは、この2年間で私がレビューした Android タブレットのうち、主だったCPUのAnTuTu スコアをグラフ化したもの。Helio G99のスコアは他製品の事例です。
▼Geekbench 6のスコアは「シングルコア 712、マルチコア 1890」
▼こちらは参考までに計測の 3DMark Wild Lifeのスコアです。
▲▼アプリ「CPDT」で計測のストレージの読み書きスコア。下の画像は拡大したもののですが、Writeのスコアは181.58MB/sと程々ですが、Readは 648.84MB/sと高速です。このスコアを見ると UFS2.2でしょうね。
▼アプリ「DRM Check」で確認の Widevineへの対応状況。残念ながら L1ではなく、SD画質のL3です。ただし、huluにて映画を視聴したところ、動画の画質に鈍感な私にとっては、普通に綺麗な映像です。
体感レスポンス
私のAndroid タブレットの用途は、Google ChromeでのWeb サイトのブラウジングや記事編集と画像編集、ショッピング系アプリとSNS、YouTubeやNetflixの動画視聴などのライトユースです。この点においては、AnTuTu スコア 25万前後となるCPU UNISOC T618 / T616、Snapdragon 680でも十分なのですが、Helio G99は以下などにおいて、よりキビキビと動作しているように感じます。
- アプリの起動や切り替え
- 起動中のアプリ一覧画面からの削除
- アプリの並列表示
- スリープから復帰時のウィジェットの表示
なお、スペックとは関係ないのですが、Android 13のタブレットを2製品 使用した範囲では、Android 12と比較して、スリープ時のバッテリー消費が大きく改善しているように思います。
Android 12では、2,3日間 使用せずに放置していると、バッテリー残量が大きく減少していることが多々あるのですが、現在のところ 本製品も含めて Android 13では そのような現象はありません。
サウンド
横持ちでの左右両サイドに2個づつスピーカーが配置されています。先に実機レビューの以下の「N-One NPad Pro」では、最小音量時にも音が大きい現象があるのですが、本製品はその現象もありません。音量を上げると多少 こもりがちの音質ですが、4スピーカーとしては標準的な音質と音量です。
カメラ
一般的な10インチクラスのリアカメラハ、8百万画素 あるいは13百万画素であるにに対して、本製品は20百万画素のカメラです。
撮影した写真の掲載は割愛しましたが、オートフォーカスは速く、また、USF2.2のストレージの恩恵もあってか、保存も速いです。
室内撮影のみ行いましたが、描写がやや白っぽい傾向はあるものの、8百万画素 あるいは13百万画素と比較すると、細かいところまで程よく描写できています。
まとめ
AnTuTu ベンチスコア 約39万のHelio G99を搭載し、さらには 物理メモリ 8GB + 拡張 8GB、USF2.2の高速ストレージにより、普段使いではキビキビと動作する端末です。なお、現在のところ、SIMを挿入してのLTE 接続の確認を行っていませんが、後日 確認のうえ追記します。
液晶の明るさ・鮮やかさ、スピーカーの音質・音量ともに良好で、特に課題らしきものが見当たらないスペックどおりに、バランスのよい製品です。
Widevine L1をサポートしていないことを残念に感じる方がいるとも思いますが、私が動画を視聴する範囲では、SD画質においても十分に綺麗な映像です。
▼Amazonでの販売価格は、クーポン「SPDNOXFP」の利用により26,900円。なお、繰り返しの記載ですが、記事に掲載のケースとガラスフィルムは付属していないことに留意ください。
Banggoodでの販売価格は、クーポン「BGJP7e44」の利用により 179.99ドル(25,992円。為替レートにより変動。クーポンは 7/31まで有効)。日本倉庫からの発送です。
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