ミニPC 老舗ブランドの「Beelink」より、CPUにAMD Ryzen AI 9 HX370を搭載する「SER9」が販売されています。同CPUを搭載する「GMKtec」と「AOOSTAR」の製品よりも やや割高ですが、2スピーカーとAI対応のマイクを搭載することが特徴です。
なお、日本国内よりも海外で人気の「Beelink」であり、AliExpressの販売情報を参照すると、海外では人気製品になっていると見受けられます。
引用元・販売元
Beelink SER9のスペック
メモリは32GB オンボード、PCIe 4.0 SSDを2基搭載することができます。Beelinkのミドルレンジ以降のミニPCの場合、以下のSER6の事例など、SSDとメモリ冷却用のファンを備えていることが多いのですが、本製品ではファンなしのSSD ヒートシンクです。その替わりではないですが、そのファンのスペースに2つのスピーカーをビルトインしています。
Beelink SER6 レビュー、実機の使用感。Ryzen 9 6900HXにより快適動作のミニPC、PCIe 4.0 SSDを2基搭載可能
▼Amazonでの販売も出るのスペックです。OSのWindows 11 Home / Proの記載がないのですが、Beelinkの傾向としては Proの搭載です。なお、Amazon レビューを参照する、Windows 11のライセンスは「ボリュームライセンス」との記載がありますので注意が必要です。
CPU | Ryzen AI 9 HX 370、Zen5 アーキテクチャ、12コア 24スレッド |
GPU | AMD Radeon 890M グラフィックス |
AI NPU | XDNA 2アーキテクチャ、50 TOPS、最大80 TOPS |
メモリ | LPDDR5X 32GB 7500MHz オンボード |
ストレージ | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD 1TB、PCIe 4.0 M.2 SSDの空きポートあり |
WiFi | WiFi6 対応 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB4、USB-A 3.2 Gen 2 x 2、USB-A 2.0 x 2、HDMI、DisplayPort、2.5G 有線LAN |
サイズ | 135 x 135 x 44.7mm、780g |
OS | Windows 11 Pro |
その他 | 金属製の筐体、SSD ヒートシンクを装備、2スピーカー・マイク搭載 |
AOOSTAR GT37、Ryzen AI9 HX370を搭載のミニPCが発売に。デザインのよい金属製 小型の筐体に OculinkとUSB4を装備
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MINSFORUM AI X1 Pro、Ryzen AI 9 HX370を搭載の「世界初 Copilot+ PC 認証 AI ミニPC」が発売予定
同じく Ryzen AI9 HX370を搭載するミニPCは、上の記事にて掲載しています。「AOOSTAR」と「GMKtec」のAmazon 価格は13万円台(AOOSTARの事例はこちら)であるのに対して、本製品は15万円台(AliExpressは18万円台)。もっとも、「AOOSTAR」と「GMKtec」の場合、他製品も割安であることが多いです。
その他、「AOOSTAR」と「GMKtec」の製品が、外付けグラボを搭載可能なOculink ポートを搭載しているのに対して、「Beelink SER9」は未搭載です。ただし、Oculink ポート経由でのグラボ接続は安定しない・相性問題があることが多く、私としては USB4経由での接続をおすすめします。

▼AI対応が大きな特徴となる Zen 5 アーキテクチャの「AI9 HX 370」。私は現在のところ使用経験がないのですが、画像編集などで ぜひ使用したいものです。
▼冷却対応をしっかり考慮しているBeelinkですが、本製品のファンは1つのみ。ミドルレンジ以降の同社のミニPCは、SSDとメモリ用のファンを備えている製品が多いなか、本製品はヒートシンクでの対応です。
▼2スピーカーをビルトインしています。過度な期待をせず、Web 会議などのスピーカーで使用などを想定したほうがよいと思います。
外観
ボディ色はシルバーとスペースグレーの2色展開。Amazonにおいても2色が販売されています。金属製の筐体ですが、サイズは 135 x 135 x 44.7mmと、以下のM4 Mac mini(127 x 127 x 50mm)に近いサイズです。

▼USB4は背面に配置されています。映像出力は HDMI / DisplayPort / USB4の3系統。
▼前面のマイクとAIチップにより、5m・360°の周囲の雑音を遮断(軽減)します。
まとめ
前述のとおり、同じくAMD Ryzen AI 9 HX370を搭載するミニPCとしては、GMKtecやAOOSTARの製品よりも やや割高です。ただし、2スピーカーとマイクをビルトインし、また 同社の傾向としては Crucialなどの大手ブランドのメモリとSSDを搭載している可能性もあります(断定はできません)。
▼こちらは「AOOSTAR GT37」の販売情報です。
AOOSTAR GT37、Ryzen AI9 HX370を搭載のミニPCが発売に。デザインのよい金属製 小型の筐体に OculinkとUSB4を装備
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