Windows 11のシステム要件を満たさないPCで、簡単にWindows 10から更新する方法 | Win And I net

Windows 11のシステム要件を満たさないPCで、簡単にWindows 10から更新する方法

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Windows 11のシステム要件を満たさない Windows 10 PCからWindows 11への更新に試行錯誤していたのですが、ごく簡単で確実な方法が公開されています。レジストリを弄って対応する方法もありますが、私の環境では上手くいかず。

今回 対応した方法では、インストールメディアの1ファイルを削除し、Windows 11への更新の当初の過程で、更新プログラムを入手しないのみの簡単ステップで、難なくWindows 11への更新が完了しました。

通常の方法では Windows 11へ更新不可なPCの状況

既に今回記載の方法で複数のPCをWindows 11へ更新していますが、通常の方法、あるいは以下の記事で記載のレジストリを変更する方法では更新できなかったPCの状況は以下です。

取扱注意、Windows 11更新 TPM 2.0チェックのバイパスを事前準備として作成してみた

 

上の記事で掲載のレジストリを変更・TPM 2.0チェックのバイパスを作成したうえでの対応では、多くの成功事例があるようですが、私の環境では複数のPCがバイパスが機能せず、Windows 11へ更新できない状況でした。

 

今回 記事にしているPCは Lenovo ThinkPad X280。上記のバイパスとは異なり、CPUやTPM 2.0の要件は満たしているのですが、セキュアブートで引っかかってしまいます。BIOSでは制御できているにもかかわらず 不思議な状況でしたが、以下の方法では簡単にWindows 11へアップデートできました。

古いPCなどを、簡単ステップでWindows 11に更新する方法

記載の事項は、YouTubeなどで公開の手法とほぼ同一ですが、簡単ステップでWindows 11に更新する、大きなフローは以下です。なお、Widnows 10から更新する場合、インストールしているアプリやパスワードなどの設定はそのまま引き継がれます(更新過程で制御が必要)。

  1. Windows 11のUSB インストールメディアを作成
  2. USB インストールメディアのうち、一つのファイル(appraiserres.dll)を削除
  3. Windows 10を起動したまま、USB インストールメディアのsetupを実行。
  4. 更新過程の初期段階で、更新プログラムを入手せずに、先のプロセスへ進む
  5. 以降はほぼ放置で、Windows 11への更新完了。

 

重要なポイントは、赤文字の2と4。これらを行わない場合、システム要件のチェックが動作し、Windows 11に更新できません。

Windows 11、USB インストールメディアの作成

以下で記載の通常の方法と重複しますが、あらためて記載します。

Windows 11、USB インストールメディアの作成手順を画像で概説

 

以下のMicrosoft 公式サイトにアクセスし、「Microsoft Media Creation Tool」をダウンロード・インストールします。

Windows 11 をダウンロードする

 

▲▼上のページにアクセスすると以下の画像となりますが、2つめの「Windows 11のインストールメディアを作成する」にある「今すぐダウンロード」を押下します。

▲上にある「作業を開始する準備」にも目を通してください。留意事項・手順などが記載されていますが、重要なポイントは以下です。

  • USB メモリの容量は8GB超が必要。私が今回作成後の容量は 4.19GBでしたので、4GBのUSB メモリでは容量不足です。
  • Windows 11 は 64 ビットの CPU でのみ実行可能となるため、Windows 10から更新、あるいは新規インストールのCPUは64ビットである必要があります。これは、Windowsの「設定」「システム情報」で確認できます。
  • インストール先のPCが、Windows 11のシステム要件を満たしていること。CPUやメモリは満たしていても、TPM 2.0でNGとなることが多いです。通常のインストールでは取り消し線の確認は必須ですが、今回はシステム要件を満たさないPCをWindows 11へ更新する記事となるため、確認不要です。

 

▼Microsoft Media Creation Toolを起動後、ライセンス条項の画面が表示されますので、「同意する」を押下します。

 

▼「言語とエディションの選択」は、デフォルトで日本語・Windows 11となっていますので、英語環境などにしない限りはそのままでOKです。

 

▼USBドライブを選択します。

 

▼挿入しているUSBドライブが表示されます。未挿入の場合には前の画面に戻って、挿入します。

 

▼Windows 11のダウンロード中

 

▼放置でOKですが、Windows 11のダウンロード後、メディアが作成されます。

 

▼万一、「このツールの実行中に問題が生じました」のメッセージを伴いエラーとなった場合には、USBメモリを再フォーマットして、最初からやり直すことにより完了することが多いです。

 

▼以下の画面の表示により完了です。途中で外出したために定かではないのですが、1時間ほどで完了したように思います。

 

▼USB ドライブの容量は4.19GB。8GB以上のメモリが必要とあるとおり、4GBのメモリ(今時 ないと思いますが)では容量不足です。

インストールメディアから appraiserres.dllを削除

重要なステップですが(これを行わないと、システム要件のチェックが動作する)、作成したUSB インストールメディアから「appraiserres.dll」を削除します

 

▼クリックで拡大できます。

「sources」フォルダにある「appraiserres.dll」の右クリックで表示される画面にて、「appraiserres.dll」を削除します。不安な方は、OneDriveなどのクラウドストレージに保存しておくとよいでしょう。

Win 10 PCを起動したまま、インストールメディアのsetupを実行

Windows 10 PCを起動したまま、USB インストールメディアを挿入したまま、インストールメディアをsetupを実行します。

更新プログラムの入手を実行しないを選択して続行

こちらは2つめの重要なポイントですが、セットアップ・インストールの初期の過程で表示の「更新プログラム、ドライバー・オプション機能の入手」について、「今は実行しない」を選択します。これを行わない場合、システム要件チェックが動作し、更新できなくなります。

 

▼セットアップの初期画面はこちらですが、「セットアップでの更新プログラムのダウンロード方法の変更」を選択します。

 

▼以下の画面となりますので「今は実行しない」を選択します。

 

 

▼ライセンス条項に同意して、次へ進みます。

 

以降は、指示に従うのみとなりますが、重要なポイントのみ掲載します。

 

▼「個人用ファイルをアプリを引き継ぐ」がデフォルトで設定されていますので、必要に応じて変更します。

 

▼以降、Windows 10が終了し、ブルー画面での更新となりますが、最初の段階で以下の画面が表示となります。こちらも重要なポイントですが、Windows 10の情報を引き継いで更新する場合には、インストールメディアを取り出し、「はい」を選択します。見落として「いいえ」とした場合には、クリーンインストールとなるため注意しましょう。

 

以降は何度か再起動を繰り返しつつ、Windows 11への更新が完了します。

まとめ

上記の方法により、Windows 11のシステム要件を満たさなかった Windows 10 PCが難なく Windows 11に更新できました。ただし、今後のWindows 11の更新で、システム要件のチェックとなった場合には、更新できなくなるケースもあろうかと思われますので留意ください。

 

▼難なく Windows 11に更新完了。Windows 10を引き継いでの更新であり、ThinkPadの各種設定、個人設定などは引き継がれています。