ThinkCentre Neo Ultra 実機レビュー、Mac mini 旧モデルとほぼ同じフットプリントに Core i7-14700とGeForce RTX 4060を搭載の、至極のWindows PC | Win And I net

ThinkCentre Neo Ultra 実機レビュー、Mac mini 旧モデルとほぼ同じフットプリントに Core i7-14700とGeForce RTX 4060を搭載の、至極のWindows PC

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今回レビューする製品は、Lenovoのハイエンドデスクトップ「ThinkCentre Neo Ultra」です。上の写真のとおり、従来モデルのMac miniとほぼ同じフットプリントに、Core i7-14700 / NVIDIA GeForce RTX 4060を搭載しています。スペックに応じたパフォーマンスの高さに加え、アルミ製でシックな色合いの筐体の質感は高いもの。

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今回の記事は、Lenovoさんからお借りした製品に基づいています。記事に記載の仕様と価格は、2025年2月14日現在のものです。

ThinkCentre Neo Ultra、公式ストア

 

ThinkCentre Neo Ultraのスペック

以下の記事にて Core i5-14500のモデルを紹介していますが、テスト機は上位のCore i7-14700を搭載するモデルであり、そのスペックは下表となります。

2025年2月15日現在では 公式ストアに価格表示がないのですが、2月8日の確認時には Core i5-14500 モデルが203,720円、Core i7-14700 モデルが244,684円でした。

ThinkCentre Neo Ultraのスペック。エントリー構成でCore i5-14500 / GeForce RTX 4060を搭載の、ミニPCライクなデスクトップ

 

CPU Core i7-14700
GPU NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB GDDR6
メモリ 32GB DDR5-5200MHz、2スロット
ストレージ 512 GB SSD M.2 2280 PCIe-NVMe Gen4、SSD用 2280サイズ M.2 空きポートあり
WiFi WiFi6E 対応
Bluetooth 5.3
ポート類 USB Type-C x 2(データ専用)、USB-A 3.2 Gen2 x 4、USB-A 3.2 Gen1 x 2、HDMI x 2、DisplayPort x 4、有線LAN
サイズ 195 x 191 x 110mm、最大構成時は約3.5kg
OS Windows 11 Pro
その他 フルサイズ USB キーボード、USB マウス付属、モノラルスピーカー内蔵、NPU用 2280サイズ M.2 空きポートあり

 

▼底板を外して内部にアクセス可能ですが、下の画像をみると、SSDとメモリの換装は マザーボードを取り出す必要がありそうです。

 

▼オプションにて、独立型 NPU カードを増設できることも特徴の一つ。Lenovo さんからお借りした本製品には未搭載です。

 

実機のシステム情報

続いて、実機から抽出のシステム情報を掲載します。

 

▼Windows 11 「設定」から抽出の「デバイスの仕様」と「Windowsの仕様」。CPUはCore i7-14700、メモリ 32GB、OSはWindows 11 Pro

 

HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実

▲▼上の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のシステム情報。クリックで拡大できます。

 

▼上の画像左のCPU情報を拡大。インテル 第14世代のCore i7-14700は、P-Core 8 / E-Core 12の合計 20コア 28スレッド、TDP 65W

 

▼メモリはDDR5-5600 16GB x 2の32GB、デュアルチャンネルでの動作です。

 

▼GPUの情報です。Core i7-14700は統合型グラフィックスをビルトインしていますので、NVIDIA GeForce RTX 4060と切り替えて使用することもできます。

 

▼DDR5 メモリの型番は「HMCG88AGBSA095N」。確認したところ、ノートPC用のメモリのようです。

 

SSDのNAND 種類をフリーソフトを利用し確認する方法。TLC or QLCの確認に有効

▲▼512GBのPCIe 4.0 SSDは、SAMSUNGの型番「MZVL8512HDLU-00BLL」。検索しても詳細情報を確認できず、また、SAMSUNG 独自のコントローラーを使用している(はず)ことも含めて、上の記事で掲載の方法でのNANDの種類を確認できなかったのですが、おそらくはTLCのNANDです。

 

外観

実機の外観について記載します。縦横のサイズが従来のMac miniとほぼ同じであることから、比較写真も掲載しています。

 

▼アルミ製の筐体に、シックなグレイの色合いと、質感の高さはこれまでレビューしたPCではトップクラス。天板と本体に隙間がありますが、この隙間から外気を取り込んで 背面(電源コネクター側)から熱を輩出する仕様です。なお、中央の「Lenovo」のロゴはシールではなく、窪みのある質感の高いもの。

▲前面のポート類は左から、マイク入力/ヘッドホン出力コンボジャック、USB 3.2 Gen 2 x 2、USB Type-C Gen 2、電源ボタン。USB ポートの挿入口はやや硬めです。

 

▼背面のポート類は左上から、電源コネクター、DisplayPort、HDMI、DisplayPort x 2、DisplayPort、USB 3.2 Gen 1、HDMI、USB 3.2 Gen 1、USB 3.2 Gen 2 x 2、RJ-45。RJ-45の上はオプション扱いのDisplayPortです。

CPUのCore i7-14700は 統合型グラフィックスを備えていますが、下段の映像出力は 統合型グラフィックス、上の映像出力はNVIDIA GeForce RTX 4060のもの。映像出力ポートは合計 7ポートと豊富です。

▲中央の通風孔にNVIDIA GeForce RTX 4060、下の通風孔にCore i7-14700のヒートシンクを垣間見ることができます。なお、左上に電源のファンがあります。

 

▼負荷をかけた際には、背面の通風孔から熱風が勢いよく輩出されます。

 

▼右サイドには何もありません。本体のサイズが大きいために、写真ではアルミ製の天板は薄いように見えますが、厚みのあるしっかりしたものです。

 

▼左サイドはケンジントンロックのみ。

 

▼証明の当たり具合、見る角度により、筐体の色は多少異なって見えます。天板の「ThinkCentre」のロゴも小さく、正面の「Lenovo」のロゴとあわせて、デザインを損なうものではありません。

 

▼底面は、ボディサイズの割には小さなゴム足、通風孔が周囲にあります。

 

▼デスクトップとしてはコンパクトなPCであるために、電源をビルトインしていることを忘れていました。通常の電源ケーブルが付属しています。

 

Mac mini 従来モデルとのサイズ比較

M2 Pro Mac miniとM4 Mac miniも所有していますが、現在 未使用のインテル Mac miniを重ねてみました。製品の受領前には M4 Mac miniと比較する予定だったのですが、あまりにもサイズが異なるために、従来モデルのMac miniとの比較です。

M2 Pro Mac mini 実機レビュー、ベンチスコアとシステム情報編。SSD 512GBのスコアは M1 256GBよりも多少高くて一安心

M4 Mac miniを購入、実機で計測のベンチマークスコア。CPU シングルコアのスコアは強烈、Win 11 PCを大きく凌駕

 

▲▼上のサイズ比較、以下の写真を見ても、フットプリントは Mac mini 従来モデルと誤差の範囲で同じ、Mac Studioよりも 15mmほど高いサイズです。もちろん、Mac miniの質感も高いのですが、色合いも含めた質感では 本製品が優っているように感じます。

 

ベンチマークスコア

実機で計測のベンチマークスコアを掲載します。参考までに、以下の記事にて実機レビューの、Core i7-14700F / GeForce RTX 4060を搭載する「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」のスコア画像を並べています。

内蔵グラフィックスありのCore i7-14700 / 内蔵グラフィックスありの14700Fとの比較となりますが、筐体サイズ(冷却効率)・CPUクーラーの相違から、「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」が僅かに高いスコアのように感じます。

Lenovo LOQ Tower 17IRR9 実機レビュー、Core i7-14700F / GeForce RTX 4060を搭載する格安デスクトップPC

 

Geekbench 5

Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1984、マルチコア 16858」。「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」との比較では、マルチコアには若干の差がありますが、シングルコアのスコアは 概ね誤差の範囲で同水準と言えそうです。

▲▼以下の記事に、これまで実機で計測したGeekbench 5のスコアを一覧化しています。このなか、シングルコアのスコアは、Apple M2 Proよりも高く、Core i9-13900HやAMD Ryzen 9 7940HSと同水準です。一方、マルチコアのスコアはトップクラス。

PC 実機で計測、Geekbench CPU ベンチマークスコアの一覧、サクサクと動作するスコアの指標

 

Geekbench 6

Geekbench 6のスコアは「シングルコア 2772、マルチコア 14494」。ここでも、マルチコアのスコアは「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」よりも やや低いもの。

なお、Geekbench 5と6では、スコア判定のベースとなるPCのスペックや評価項目が異なり、Geekbench 6は5より高いスコアとなります。

 

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 2063、マルチコア 1989」。ここでは「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」よりも やや高いスコアとなっていますが、この程度の差であれば、計測時のシステム環境によるものです。

▲▼以下の記事に、これまで実機で計測したGeekbench 5のスコアを一覧化しています。このなか、シングルコアとマルチコアを総合すると、トップクラスの実力です。

CINEBENCH R23、ミニPCやノートPC 35製品で計測のスコア一覧。キビキビ動作のスコアの指標

 

3DMARK

3DMARK Time Spyのスコアは10,837と、「Lenovo LOQ Tower 17IRR9」と同水準です。

 

▼3DMARK Fire Strikeのスコアは25,512。本製品単体での掲載です。

Final Fantasy

Final Fantasyは比較なしに単体でのスコア表示です。

 

▼Final Fnatasy XVのFHDでのスコアは「15,095、非常に快適」

 

▼Final Fantasy XIVのFHDでのスコアは「19,044、非常に快適」

 

▼レポート出力のうち、フレームレートとSSD ローディングタイムです。

 

PCMARK 10

PCMARK 10のスコアは 8,294。これまでレビューしたPCとの比較では、トップクラスのスコアです。

 

SSD

「SAMSUNG」のSSD「MZVL8512HDLU-00BLL」のベンチマークです。PCIe 4.0 x 4、おそらくはTLC NANDのSSDですが、CrystalDiskMarkでの読み書きは「Read 6098MB/s、Write 4754MB/s」と高いスコアです。

 

▼こちらはCrystalDiskinfoの情報です。

 

▼Final Fnatasy XV ベンチマーク計測時のローディングタイムは 合計 9.474sec。何度か計測しましたが、8.731secとなったこともあり、手元にある PCIe 4.0 TLCのSSDとしては速い部類です。

 

体感レスポンス

ハイスペックのPCですので、普段使いでの体感レスポンスを記載するのも 憚られますが、私の普段使い(記事の編集、画像の編集、データ量・関数の多いExcelとAccess)での体感レスポンスです。

  • 上記の普段使いでは、M4 Mac miniと同程度にキビキビと動作します。
  • 先日、こちらの記事で掲載のAMD Ryzen 7 5700Xにて自作PCを構築しましたが、画像編集などの負荷の低い作業においても、より一層キビキビと動作することを体感できます。
  • 一方、他のLenovoのPCも同様ですが、セキュリティソフト・その他のLenovo ソフトの関係か、Windows 11の起動は、僅かながらも もどかしさ(一般的には十分に速い)を感じることがあります。
  • 普段使いにおいては、快適な体感レスポンスと静音性とあいまって、作業二週中することができます。

 

CPU / SSD 温度、ファン音量

CPUとSSDの温度、ファン音量について記載します。負荷をかけた際のCPU温度とSSD温度はやや高め(室内のエアコン設定 22℃)。ファン音量は、通常時はほとんど聞こえないほどに静か。負荷をかけた際には、多少大きくなりますが 許容範囲内です。

 

▼CINEBENCH R23のマルチコア計測にて 負荷をかけた際のファン音量。こちらの記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」を利用しての計測です。最大温度は100℃近くとなり、サーマルスロットリングが発動しています。

▲▼ベンチ計測時のCPU温度は高いものの、通常時には 60℃台で推移し、極度に気にする必要がないとも思えます。なお、100℃近くになっているのは、前述のCINEBENCH R23 マルチコアの計測時です。

 

▼CrystalDiskMark 計測時のSSD 温度は 最大 79℃と、やや高め。

▲▼最大温度は高いものの、通常時には40℃台前半と低く推移していますので、SSD 温度はCPU 温度以上に気にする必要はないと思います。

 

▼記事の編集やWeb サイトのブラウジングでは、ファンの存在に気付かないほどに静音です。以下は CINEBENCH R23の動作時に、iPhone アプリ「デジベル Xにて計測したものですが、平均 43.5dB。静かではないものの、許容範囲の音量です。

 

まとめ

従来モデルのMac miniとほぼ同じフットプリントに、Core i7-14700とNVIDIA GeForce RTX 4060を搭載し、コンパクトな製品としては 至極のデスクトップPCです。

アルミ製の高品質な筐体に重厚感もあり、筐体の出来は Mac miniよりも高品質。一方、コンパクトな筐体であるために、負荷をかけた際のCPU 温度は高めであることに注意する必要があります。

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今回の記事は、Lenovoさんからお借りした製品に基づいています。記事に記載の仕様と価格は、2025年2月14日現在のものです。

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