CPUにN95 / N100を搭載するミニPCは価格優先のため、映像出力にも対応するUSB -Cポートを未搭載の製品が多いのですが、ポータブルモニターなど USB-C ポートを備えたモニターへの接続においては、フル機能のUSB-C ポートを装備するミニPCがおすすめです。
なお、今回紹介の5製品ともに、USB-CはAlt モード PD対応となり、仕様上は PD対応のモニターとのケーブル1本の接続により、PCへの給電とモニターへの映像出力に対応しています。ただし、私の経験則(注)では、専用のDC ポートを装備しているPCの場合、電源供給はDC ポートから行い、USB-Cは映像出力に留めた方が無難です。
注)USB4ポートでの対応でしたが、ミニPCが文鎮化した事例あり。
MINISFORUM UN100L / 100D
ミニPCの大手ブランド「MINISFORUM」から販売の「UN100L / UN100D」の2製品は、Alt モード PD対応のUSB-Cを搭載しています。
フル機能のUB-C ポートを装備する N100 ミニPCの他社製品と比較した場合、やや割高であるために売れ筋の製品ではないのですが、メモリはDDR4より高速なDDR5、SSDはSATAより高速なPCIeであることが 大きなポイント。ただし、メモリはオンボードのために換装できません。
上の写真は「UN100L」ですが、「UN100D」はブラックボディ(タイトル下の画像)となり、以下の画像のとおり、「UN100D」は有線LANを2ポート装備しています。また、双方ともに、映像出力は HDMI / DisplayPort / USB-Cの3系統。N100 ミニPCにおいて、DisplayPortを装備する製品は多くなく、貴重な存在です。
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BMAX B4 Plus
映像出力にも対応した フル機能のUSB-C ポートを備える N100 ミニPCのうち、最も低価格な製品が、こちらの「BMAX B4 Plus」。天板の大きなロゴに抵抗感のある方が多いのではと思いますが、以下の製品など 私は同社のミニPCを複数使用している慣れもあり、大きな違和感はありません。
▼上記の「MINISFORUM UN100L / 100D」と比較した場合、メモリはスロット形式ですが DDR5ではなく DDR4、SSDはPCIeではなくSATAとなります。
▼フル機能のUSB-C ポートは前面に装備されています。
▼製品の詳細情報はこちら。
▼USB-C 未装備のN100 ミニPCと同価格帯です。
Chatreey T9
AliExpressで積極展開の「Chatreey」ブランドの「 T9」も、フル機能のUSB-C ポートを装備しています。以下を大きな特徴としており、ポート・スロットが豊富な点では、上記の「MINISFORUM」「BMAX」の製品よりも優れています。
- フル機能のUSB-C ポートを2個装備
- DDR4 メモリはオンボードではなく スロット形式であり、換装可能
- 標準装備のSSDはSATA接続ですが、PCIe SSDに換装可能。さらに、2242 サイズのM.2 SATA SSDを増設可能。一方、2.5インチ SATA SSD / HDDを増設できず
▼こちらの画像のとおり、背面にフル機能のUSB-C ポートを2個備えています。10万円前後のミニPCにおいても、2個備えている製品は多くなく、本製品の最大の特徴となります。
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MINISFORUM S100
Stick PCに分類される製品ですが、「MINISFORUM S100」も フル機能のUSB-Cポートを装備しています。152 x 58 x 19.5mmの極小サイズに、DDR5 メモリ 8GBを搭載しています。ただし、ストレージはSSDではなく、2万円前後のAndroid タブレットに多く搭載される UFS 2.1(256GB)です。SATA SSDと体感的には変わりませんが、メモリともにオンボードですので 換装はできません。
なお、特徴の一つとして、Ethernet ポートはPoE(Power over Ethernet)に対応し、LANを通じて電源を確保することができます。
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SkyBarium T-BOX Pro
後日追記の製品ですが、以下の記事にて実機レビューの「SkyBarium T-BOX Pro」は、おすすめの筆頭とも言える製品です。幅73mmの超小型のミニPCながらも、当然ながら そのレスポンスは他のN100搭載 ミニPCと同じです。
電源は USB Type-Cとなり、PD / DPのAlt モードに対応。実機にて、PD対応のモニターとの ケーブル1本の接続により、PCへの給電とモニターへの映像出力が安定動作していることを確認済です。
また、上の写真のUSB Type-C ハブが付属し、当ハブのUSB Type-Cポート経由で給電することもできます。
▼標準装備のM.2 SSDは 2242サイズのSATA接続ですが、PCIe SSDに換装することができます。写真は、TranscendのPCIe SSDに換装したもの。なお、メモリはオンボードとなり、換装できません。
▼実機レビュー記事はこちら。
まとめ
上記5製品のうち、価格優先では「BMAX B4 Plus」、機能としては「Chatreey T9」、コンパクトさ重視では「SkyBarium T-BOX Pro」がおすすめです。「Chatreey T9」は、フル機能のUSB-Cを2ポート、メモリはスロット形式で換装可能、標準装備のストレージはSATA接続ですが、PCIe SSDに換装可能、さらには 2242 サイズのM.2 SATA SSDを増設可能であり、上位機並みに充実しています。
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