8インチのAndroid 11 タブレット「Blackview Tab 6」。CPUは4コアの「UNISOC T310」となりますが、確認したところ、AnTuTu ベンチマークは エントリークラスの8コアよりも高スコア。
お手頃価格のコンパクト(2022年1月2日のAmazon 価格はクーポン利用で、13,999円)なタブレットを物色していたこともあり、発売直後でレビュー記事も出揃っていませんが、Amazonにて購入しましたので 使用感などを記載します。
ディスプレイの解像度はHD画質であるものの、AnTuTu ベンチやGeekbench 5のスコアは、やはり エントリーの8コア CPUを凌駕し、体感レスポンスも安価な8コア タブレットよりもキビキビと動作します。
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Blackview Tab 6のスペック
Blackview Tab 6のスペックは以下の記事にも掲載していますが、スペック表を再掲載します。
Blackview Tab 6、約13千円の8インチ Android 11 タブのスペック。安価ながらも GPS搭載にLTE対応、AnTuTu スコアは約13万
CPU | UNISOC T310、4コア |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ | 8インチ、IPSパネル、解像度 1280 x 800 |
WiFi、Bluetooth | 11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
LTE | FDD:B1/B3/B7/B8/B20 |
カメラ | フロント 2百万画素、リア 5百万画素 |
バッテリー容量 | 5580mAh、USB Type-C |
サイズ | 207.6 x 124 x 9.45mm、365g |
OS | Android 11 |
その他 | GPS搭載 |
直近では、海外通販で約1万円(しかも、イヤホン、ケース、フィルムがセット)の8インチタブレット「Teclast P85」が発売されましたが、同製品より優位な事項に黄色網掛けしています。
8インチのディスプレイの解像度は高くありませんが、1万円台のタブレットで GPSを搭載し LTEに対応、CPUのUNISOC T310は 4コアながらも エントリークラスの8コアを上回るベンチマークスコアであることが、大きなポイント。このため、「Teclast P85」よりも 約4千円高の「Blackview Tab 6」を強くおすすめします。
▼背面はブルー、ピーチゴールド、グレイの三色展開ですが、今回選択したのはブルー。グレイが無難かと思いましたが、淡くひかえなめなブルーもよいものです。
実機のシステム情報
続いて実機から抽出のシステム情報を掲載します。
▼設定の「タブレット情報」。当然ながらも仕様どおりに、4コア CPU、メモリ 3GB、ストレージ 32GBとあります。
▼「Device Info HW」から抽出のシステム情報。
CPUは「UNISOC T310(Cortex-A75/A55、最大 2.0GHz)、GPUは PowerVR Rogue GE8300
▼8インチのディスプレイの解像度は 1280 x 800、リフレッシュレートは56Hz
▼メモリは3GBですが、ブラウザやSNS系アプリでの普段使いでは十分です。32GBの内部ストレージのうち、私は既に1GBほど使用していますが、それでも空き容量は 17GB。大量の写真や動画を保存しない限りは、容量不足に陥ることもありません。
外観
スペックからもエントリークラスのタブレットとなり、背面は樹脂製ですが、質感はわるくありません。今回はブルーの製品を購入しましたが、淡く主張しないブルーであり、通勤電車内での使用においても目立たずによい感じです。
▼Blackviewの製品は初めてのレビューですが、しっかりとした外箱です。
▼他社の製品と同様に本体はしっかりと保護されています。
▼付属品の配置・保護も適切です。
▼付属品は、充電ケーブル(タブレットとの接続は USB Type-C、アダプターとの接続は Type-A)、日本プラグのコンパクトなAC アダプター、多言語の説明書。SIMピンの掲載は割愛しています。説明書の日本語表記は6ページとなり、SIMの挿入方法などの簡単なもの。
▼保護材を装着した状態で撮影。ディスプレイの保護フィルム(気泡はごく僅か、油脂は付着しやすいですが許容範囲)が貼り付けられています。
▼こちらの背面は実機に近い色合いですが、淡いブルーには好感。指紋や油脂が目立つことなく、ケースなしでも運用できそうです。
▼ピンボケ気味ですが、カメラ、音量ボタン、電源ボタン周りを拡大。右にある Blackviewのロゴも控えめで好感が持てます。
▼左サイドには何もありません。
▼上に 充電のUSB Type-C、SIM トレイ、イヤホンジャックがあります。充電ポートの位置は、上 あるいは下の賛否両論があるように思います。
▼下の両側には スピーカーが2つ備わっています。部屋内で動画視聴の範囲では、音質もクリアで 音量を多少上げても 音割れを感じません。
▼セッティング中の一コマ。ベゼル幅の実測は、左右が7mm、上下が12mm。上下がやや太いですが、大きな違和感はありません。
ディスプレイの品質
評価の分かれそうな部分が、解像度 1280 x 800のディスプレイ。明るく 動画視聴には十分ですが、文字の粗さが目視でき、やや淡く 濃淡のメリハリに欠けるような印象も。できれば FHDがよかったのですが、そうすると価格アップとなるために、文字の粗さは割り切る必要があります。ただし、同解像度の以下のFire HD 8 2017モデルよりも ドット感は目立ちにくいように感じます。
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▼明るさは十分ですが(明るさ 85%ほどで 丁度よい)、僅かに淡いように感じます。デフォルトの色合いは、どちらかと言えば寒色(青白)寄り。
▼視野角は良好ですが、斜めから見ると やはり やや淡さを感じます。
▼画像が暗くなってしまいましたが、スタンドに載せて撮影。コンパクトな端末のため、PC作業中に動画を流してもよさそうです。
▼iMac 27インチで当記事を編集しながら、YouTubeを視聴してみました。iMacの高さを机スレスレに調整していますが(iMac 27インチの背が高すぎるので、絶妙な高さに調整してみた。モニターアームなしでもスッキリ、疲れも軽減)、iMacの視界を遮らずに丁度よく、このスタイルでの本製品の利用が増えそうです。
なお、先ほど「ディスプレイはやや淡い」と記載しましたが、動画視聴では十分です。
▼より見映えするよう、壁紙を変更しました。こちらのブラック基調の壁紙がしっくりとし、鮮やかさが際立ちます。
ベンチマーク
初めて Blackview Tab 6のスペックを見た際には、CPUが4コアで期待はしていなかったのですが、ベンチマークスコアは Helio A25などのエントリークラスの8コアや、Snapdragon 660よりもハイスコア。
後述の体感レスポンスにおいては、解像度が低い影響もあろうかと思いますが、大きなストレスを感じることなく動作します。
▼こちらは上述の 8コア CPU「Helio A25」を搭載するスマホ「OUKITEL C21 Pro」のレビュー記事
▼通常のAnTuTu ベンチマーク v9は動作しないため、Lite版のスコアは 147,561。同じく Lite版で計測の、2つめの画像の 8コア Helio A25(上のリンク先記事の「OUKITEL C21 Pro」)のスコア 91,256よりも大きく上回っています。
▲本製品のGPUは「PowerVR Rogue GE8300」ですが、ベンチ動作に非対応であり、計測できていません。GPUが弱いため、また、CPUの関係からもゲームには不向きです。
▼同じく T310を搭載するタブレットで、GPUのスコアを計測できた場合のスコアは約17万。
▼なお、AnTuTu ベンチ Lite版のスコアは、通常版より高く出ていないかと不安だったため、同一のスマホで 通常版 / Lite版のスコアを確認してみました。ほぼ同水準となり安心。
▼こちらは Geekbench 5のCPUベンチマークのスコア。体感レスポンスに影響するのは PCと同様に Single Coreとの前提の場合、本製品は 2つめの画像のSnapdragon 660、3つめの画像の Helio A25よりもハイスコアです。
▲▼こちらは、以下の10インチタブレットに搭載の8コア CPU「UNISOC SC9863A」のスコアですが、本製品のシングルコアのスコア 362は倍以上のスコアとなり、4コアとしては驚愕です。
▲▼こちらは「CPDT Benchmark」で計測のストレージのベンチマーク。Write / Readのスコアは、スマホ・タブレットとしては標準的(あるいは標準より僅かに高い)なスコア。
▼自宅のWiFi(Nuro 光)の回線速度は 130Mbps。普段は M1 MacBook Airでも90Mbps台なのですが、本日は良好で、ほぼ同時刻に計測した 約10年前の iMac 27インチ Mid 2010の有線LANでの 120Mbpsよりも優位。
体感レスポンス
体感レスポンスはベンチマークスコアと同様に、上記で記載のエントリークラスの8コアの製品よりも、サクサクと動作します。具体的には以下です。
- 一時期、8インチ・10インチタブレットで搭載事例の多かった 8コア CPU「UNISOC SC9863A」では、アプリの起動や、ブラウザのタブの切替時に 引っかかりを感じていたのですが、本製品では軽減されています。
- 手元にある、Fire 7やFire HD 8よりも、かなりサクサクと動作し(Fire 7はかなり非力なために当然ですが)、ライトユースでは大きなストレスはありません。
- ホーム画面の遷移や、アプリ一覧の呼び出しなどは 特にスムーズ。同じく 8インチで、私が継続利用しようか迷っている iPad mini 3よりも機敏なように感じます。
- さすがに、AnTuTu ベンチスコアが30万超の製品と比較すると、キビキビ感は欠けますが、ライトユース・サブ運用として十分です。
- ストレージは通常のeMMC(高速なUFS 2.1、UFS 3.1ではない)であり、アプリインストールの速度は エントリークラスのスマホ・タブレットと同程度。
1万円台前半から半ばのタブレットとしては レスポンスがよいため、悔やまれるのはディスプレイの解像度。FHDだとさらによいのですが(ただし、価格とトレードオフ)
LTE 接続
スマホでサブ運用していた ドコモ回線の「OCN モバイル ONE」SIMを挿入し、LTEの接続を確認してみました。同SIMのアクセスポイントはプリセットされていましたが、ユーザー名・パスワードなどを変更し、一発で認識。千葉市内の自宅は電波の入りが弱いのですが、普通にほどほどの速度で利用できています。
▼プリセットされていた情報を一部修正し、一発で認識。
▼電波の入りの弱い自宅近辺でも、8.6Mbpsと まずまずの速度です。
▼OCN モバイル ONEは、NTTドコモとの合併により、新規申し込みを停止しています。繋がりやすさとタブレットでも使用できる汎用性では、私の家族が利用中の「ahamo」、あるいは「Y!mobile」がおすすめです。
その他の使用感
サウンド、その他の使用感について、ランダムに記載します。
- 片手での操作は無理ですが、8インチ・横幅 207.6mmのコンパクトなボディであり、片手でしっかりとホールドできます。
- このため、通勤電車に座席に座っての狭いスペースでの作業にも向いています。私にとって、10インチは画面が大きくよいのですが、フリック入力がやや不便。
- 樹脂製の背面であり、他の樹脂製のタブレットと同様に剛性がやや弱いのか、背面を押した際にギシギシ・ミシミシと音がすることがあります(頻度は低いために許容範囲)。
- サウンドは、YouTubeとNetflixを視聴する範囲では、高音がシャカシャカすることもなく良好。ただし、音量を最大にすると、こもりがちになる傾向があるかもしれません。
- ディスプレイは、前述のとおり Web サイトなどでは やや淡さを感じることもありますが、動画視聴では十分に綺麗です。
- 解像度は HD画質の1280 x 800となり、FHDではありません。文字などに 多少 ジャギーなことを認識でき、FHDだと更によかったように思います。ただし、FHDとした場合、価格アップとなるか、機能の一部を抑えた仕様となるはずであり、価格を考慮するとやむを得ず。
- 1万円台のタブレットのカメラはメモ書き代替となりますが、Tab 6の5百万画素のリアカメラはフォーカスは遅いものの、書き込みは高速。室内撮りでは ピントがあまく、やはりメモ書き代替に留めるべきです。
- バッテリー消費・充電において、当初 バッテリーを使い切った後に充電を行うも、 0%とから変化しない現象もありましたが、充電したまま一晩放置することで復旧し、普通に充電・使用できています。
▼老眼の私にとって スマホでは見えにくい、あるいは 10インチでは その大きなサイズから操作しがたい フリック入力が快適なことは、8インチクラスでのメリットの一つ。
まとめ
あらためて、本製品のポイントを整理すると以下となります。2022年1月2日時点のAmazon 価格は 2,000円オフクーポンを利用し 13,999円となりますが、期待値以上の出来栄えです。
先日、約1万円の8インチタブレット「Teclast P85(Teclast P85、8インチ Android 11搭載の最安タブ。従来機 P80からOSは更新されるも、スペックは厳しい」が発売されましたが、約4千円 コストをかけても 間違いなく本製品がよいとの評価です。
- 4コア CPUの「UNISOC T310」ですが、エントリークラスの8コア CPU(Helio A25や、UNISOC SC9863A)のベンチマークスコアを凌駕し、体感レスポンスも期待値以上。エントリーの8コア CPUの端末よりも動作は機敏。
- Web サイトなどでは 僅かに画面が淡いような感覚もありますが、動画視聴などでは サウンドともに良好。
- ディスプレイの解像度はHD画質となり、文字のジャギーさを目視できます。
- 淡いブルーの背面は、地味すぎず、目立ちすぎず さわやかな色合い。油脂や指紋の付着も目立ちません。ただし、樹脂製であるためか (他の樹脂製の背面の製品も同傾向ですが)ホールド時に ミシミシと音がすることもあります(許容範囲)。
- WiFi / LTEの回線速度も良好。ドコモ回線のOCN モバイル ONE SIMは一発で認識。普通に使用できています。
- 現在のところ試していませんが、このクラスでは省略されがちな GPSも搭載しています。
▼2022年1月23日時点のAmazon 価格は 1,000円オフクーポンを利用し 14,999円
▼ドーナツスタンド付きの専用保護カバーを装備した Kidsモデルも販売されています。
▼こちらは AliExpressでの販売情報。2022年1月10日時点の販売価格は110.99ドル(約13千円)。レザーケースとのセット販売もあります(Add Leather Caseを押下)。