Amazonにて 2021年1月21日に販売開始となったプロジェクター「VANKYO 530W」。最大の特徴は、ワイヤレスでスマホからのミラーリングに対応し、100インチのスクリーンも付属しています。
今回、この「530W」をVANKYOさんからレビュー用にサンプル提供いただきましたので、外観や使用感などを記載します。Android スマホを実際にミラーリングしてみましたが接続はごく短時間で完了し、一般的なプロジェクターの機能としては、所有する同価格帯のプロジェクターのなかでは最もコンパクトで、明るさやスピーカーのクリアな音質もダントツです。
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VANKYO 530W (Amazon)、2021年3月28日時点の価格は、クーポン利用で22,888円
VANKYO 530Wの特徴
Amazonサイトと説明書より、VANKYO 530Wのスペックと特徴を記載します。上の画像のとおり、iPhoneの場合にはAirPlayの機能により、Androidスマホはデフォルト機能により、スマホからミラーリングできることを最大の特徴としますが、約2万円の価格であることも踏まえて複数の付加価値を備えています。
- リアル解像度は 1920 x 1080p
- iOSとAndroidのワイヤレス接続(5GHz / 2.4GHzのデュアルバンド)をサポート
- 稼働時の騒音は約50db
- 50%〜100%のズーム機能を搭載
- 台形補正(キーストーン)は、±50°の電子補正、+15°の手動補正
- アスペクト比は、4:3、16:9、Autoの3種類
- 投影方法は、フロント・リア・天吊りの3パターン
- スピーカー出力は3W
- 23.4 x 21.7 x 9.4cm 、本体重量 約1.67kgと軽量コンパクト
- 角度調整ネジ付き
明るさについては説明書にも明記はないのですが、Amazonの製品タイトルには「7500高輝度」との記載があります。実機での映像を見ると、7500かどうかを確認する術はないのですが、1万円前後のプロジェクターよりも明るいのは確実です。その他、上の枠内では私が魅力に感じる箇所を黄色網掛けしていますが、画像にて補足します。
▼最大の特徴となるWiFi、スマホからのミラーリング機能。Fire TV Stickなどを接続する手間が省けます。
▼スマホのミラーリングができること以外は、他のプロジェクターと同様ですが、パソコン・ゲーム機器・Fire TV Stick・DVDプレーヤーなど、多くの機器と接続可能です。
▼リアル解像度は1920 x 1080と高画質。
▼240 x 210mmとコンパクトであることも特徴の一つ。
▼大きな部屋で設置場所を確保しない限りは、スクリーンに映し出した場合にどうしても歪みが生じてしまいますが、530Wではリモコンでの縦横50度の台形補正に対応し、さらには15度の手動補正にも対応しています。
▼安価な製品の場合、拡大・縮小は本体を移動して合わせることになりますが、本製品はズーム機能を搭載しています。
付属品と外観
続いて、付属品と外観について記載します。VANKYOの製品の場合、収納バッグが付属しているものもありますが、本製品では100インチのスクリーンが付属。スクリーン自体は安価で購入できますが、本体とセットのため、スクリーンの選択で迷うことなく、購入後 即利用できます。
▼取っ手のついたホワイトの外箱。いつもながらに、Amazonのダンボールはふた回りほど大きいのですが、外箱・製品自体はコンパクトです。
▼内側のクッションも暑く、十分に保護されています。
▼ハード面での付属品は、電源、オーディオケーブル、HDMIケーブル、リモコン(単四乾電池 2本で動作)。
▼2番目の写真では、手元にあるプロジェクターのリモコンを並べていますが、概ね同様のリモコンであり、どの製品の物か識別しにくい。この点、当製品はVANKYOのロゴがあり、すぐに識別できます。
▼説明書、ミラーリングのクイックスタートガイド、レンズ清掃用の綿棒が付属しています。説明書は5ヶ国語構成で、日本語は15ページ分。部分的にカラーでの説明であり、各種機能やミラーリングの説明がメインです。
▼今回のレビューでは使用しませんでしたが、付属の100インチのスクリーン。
▼本体がコンパクトなため、レンズが大きく見えます。こちらはレンズカバーを装着した状態です。
▲▼レンズカバーを外して撮影。通常サイズのプロジェクターは、本製品で4製品目となりますが、他のプロジェクターと比較すると、レンズが奥まった位置に配置されています。
▼左サイドより。左は吸気口、右はピント合わせのフォーカスダイヤル。
▼左はスピーカー、右は電源端子にリモコンの受光部。
▼左の大きなスリットは排気口、右に端子が並びます。HDMIが2ポートあるため、据え置きで使用する場合には、本体でケーブルを入れ替える手間を省けます。
▼ポート部分を拡大しても、作りの粗さはありません。HDMIポートを2つ装備し、メニュー画面からの切替も可能です。また、ヘッドホン端子から外部スピーカーに接続することもできます。
▼天板のタッチパネル。右下に電源があります。
▼手元にある他のプロジェクターは操作部が点灯せず、操作する場合は手探り状態なのですが、本製品は以下のとおりに点灯し、視認性・操作性は良好です。
スマホのミラーリング
Android スマホ、iPhoneともにミラーリングできることを特徴の一つとする本製品ですが、実際にAndroidスマホのミラーリングを試してみました。
Androidのバージョンや、製品固有の設定項目により、その手順は多少異なるかと思いますが、私が使用した「Xiaomi Redmi Note 8 Pro」では以下の手順で即認識。映像や音声の遅延も感じず、快適です。
▼コントロールパネルより「キャスト」を選択します。
▼デバイスの選択画面にて、本製品を示す以下を選択すると、即ミラーリングできました。
使用感
続いて実際の使用感について記載します。スマホをミラーリング可能であることを特徴としますが、私が感じる最大のメリットは、映し出される映像の明るさと、大音量でクリアな音質のスピーカー。やや古い製品との比較ですが、所有する以下の同価格帯のプロジェクターよりも確実に優れています。
- 実機レビュー、Amazonで人気のFHD対応のプロジェクター「Vankyo V600」。明るさと鮮やかさは特筆もので、高評価も納得
- 家族も絶賛、明るさ4500ルーメンのプロジェクター「TOPRECIS T8」の実機レビュー
より具体的な使用感は以下です。
- プロジェクターの操作は、本体よりもリモコンを多用することになりますが、双方ともに操作性は良好。特に本体のタッチパネルは、点灯することと相まって操作しやすいです。
- ただし、タッチパネルやリモコンの反応は敏感すぎると思うこともあります。
- 画面に映し出されるメニュー画面の遷移は速く、タッチパネルと同様に速すぎて戻ることもしばしば。
- 騒音は約50dbとあり、通常のプロジェクターと同程度。どちらかと言えば大きなファン音量ですが、プロジェクターのためやむを得ず。
- 3Wの出力のスピーカーは大音量で、設定時などには音量を下げておかないと、その音量の大きさで驚くほど。ファン音量を十分に打ち消します。
- 音質もクリアで、プロジェクターにありがちな音割れもありません。また、中低音のみならず、高音もクリアで聞き取りやすい。
- FHDの画質かと問われると微妙さもありますが、明るさは十分以上。これまで、モバイルプロジェクターも含めると5台以上をレビューしていますが、これらと比較すると明るさはダントツでコントラストも十分。
明るさについては、写真にて補足します。なお、以下の写真はスクリーンではなく、白い壁に映したものです。スクリーンへの投射の場合、よりメリハリのある映像になるかと思います。
▼上は夜間に室内照明を最大にして撮影したミラーリングの設定画面、下は消灯して撮影。照明最大の場合にも、設定画面程度では十分に識別できる明るさです。
▼こちらはAndroidスマホからのミラーリング。下の写真はYouTubeの映像ですが、元の動画がやや粗かったこともあり多少ボケ気味です。動きや音声の遅延もなく、ミラーリングも確実に機能しています。
▼HDMI接続したFire TV Stickのホーム画面とアニメの映像。明るさ・コントラストが抜群であることを感じ取っていただけると思います。背景のブラックも引き締まっています。
▼こちらは映画の一コマ。描写も綺麗で、明るさ・描写・音質ともにかなりよいため、大学生の息子も驚き、この後 長時間、連続視聴していました。
まとめ
スマホのミラーリングと100インチのスクリーンが付属することを大きな特徴とすする本製品ですが、私が使用して感じる最大のメリットは、投射される映像の明るさ・メリハリのある描写と、大音量でクリアな音質のスピーカー。つまりは、プロジェクターの基本機能が優れており、また、コンパクトなボディと点灯する本体メニューの操作性のよさもあり(敏感すぎるとも言えます)、同価格帯のプロジェクターとしては「買い」となる製品です。
▼2021年3月28日時点の価格は、クーポン利用で22,888円
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