温度の高いSSDに、ファンあり・ファンなしのヒートシンクを付け替えて検証するも、効果は限定的な事例 | Win And I net

温度の高いSSDに、ファンあり・ファンなしのヒートシンクを付け替えて検証するも、効果は限定的な事例

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AMD Ryzen 7 5700XとRadeon RX 6600 XTによるPC自作にあわせて、PCIe 4 x 4の1TB SSDを購入したのですが、マザーボードのヒートシンクを使用すると、ベンチマーク測定時のSSD 温度が80℃台(最大 84℃)となってしまいます。

そこで、上の写真のファンレス・ファンありの2つのヒートシンクを購入し、SSD 温度の変化の度合いを確認しました。結果、概ね同水準とも言えますが、高さ約40mmファンレスのヒートシンクが僅かに(誤差の範囲)低い温度となりました。ただし、2つのヒートシンクともに、最大温度は70℃台となり、当記事では今後に向けた検証過程の記事となります

 

使用しているSSD

使用している PCIe 4 x 4 SSDは、以下の「Yottamaster Y7000 Pro」。詳細なレビューは別記事としますが、付属の説明書を見ると「ORICO」の会社名・住所などが明記されており、「ORICO O7000(Amazonはこちら)」と同一製品とも思われます。

 

上のCrystalDiskMarkのとおり、Read 7248MB/s、Write 6136MB/sと かなり高速。製品タイトルにQLCと明記ありますが、購入時には明記がなかったような(見落とし濃厚)。以前のロットは、「Maxio MAP1602AとYMTC 232層の蝉族 TLC」の事例もあったようです。以下の記事で掲載のSSD Toolで確認したものの、NANDの種類は表示されず、製品タイトルのとおり 私の個体はQLCと思われます。

SSDのNAND 種類をフリーソフトを利用し確認する方法。TLC or QLCの確認に有効

 

QLCはさておきとしても、課題となるのが SSD 温度。マザーボードに付属のヒートシンクを利用すると、SSD 温度が最大 80℃台となることがありました。ただし、触ってみると それほど熱くなく、同一製品と思える「ORICO O7000」では、「温度センサーがおかしいのでは」との見解もあります。

 

購入した SSD ヒートシンク

購入したヒートシンクは以下の2つです。本来は、もっと背の高いヒートシンクがよいのですが、CPUのヒートシンクとグラボの間(SSDの取付位置)の制限から、取付可能なヒートシンクの高さは40mmの制限があります。

はじめに前者(ファンなし)を購入したのですが、SSD 温度の低下度合がイマイチのために、20mmのファン付きを購入。後述の結果としては、前者が僅かによいとなりました(それでも、最大 70℃台と高いのですが、前述のとおり 温度センサーが高めに読み取っている可能性もあります)。

 

▼アルミ製ヒートシンクと銅ヒートパイプの構成。サイズは 25 x 29 x 89mm、高さは29mmと抑えられているため、私のPCにおいて、CPU ヒートシンクとグラボへの干渉はありません。

 

▼ファン付きヒートシンクでは最安の製品。20mmのファンは他製品・ファン単体も含めて、耐久性がイマイチとの情報が多く、お試し版として最安な製品を購入にしました。フリーソフトでの確認では、回転数最大 6,000 RPMあたりですが、小さなファンですので風量は弱いです。

 

▼「Acidalie」のヒートシンクを取り付けた様子。CPU ヒートシンク・CPUファンは、12cm サイドフローの「虎徹 MARK3 SCKTT-3000」ですが、CPU ヒートシンクの高さ・グラボの位置の関係で、取付可能はSSD ヒートシンクは 幅25mm、高さ 40mmあたりが限度です。

 

▼見た目としてはファンレスの「Acidalie」のヒートシンクがよりよいもの。「ineo」のファン付きヒートシンクは、現在のところ 静音性も含めて調子はよいものの、20mmのファンは他製品も含めて 耐久性がよくないようです。

 

検証結果

2つのSSD ヒートシンクの検証結果はなんとも微妙なところ。マザーボード(MSI B550M PRO-VDH WIFI)に付属のヒートシンクでの記録のスクショを失念しましたが、CystalDiskMark 計測時の「Acidalie」のヒートシンクの最大 74℃に対して、「ineo」のファン付きヒートシンクは最大 78℃。双方ともに、通常時には 50℃台であるものの、最大 70℃台ともなると、今後も多いに改善する必要があります。ただし、以下の状況から SSDの温度センサーでは温度が高く表示されている感もあります。

  • 「Acidalie」のヒートシンクに40mm ファンを直接当てても、最大温度は同程度。
  • ヒートシンクを触ってみても熱くはなく、また 20mm ファンから排出の風も熱くはない。
  • 同製品の可能性のある「ORICO O7000」のAmazon レビューに「温度センサーがおかしいかも」との書き込みあり。
  • 以下のSSD 温度の確認では、NANDとコントローラー(ディスク温度 3)との乖離が大きすぎる
  • 78℃となっても、サーマルスロットリングは発動せず。

 

▼フリーソフト「HWiNFO」で確認のSSD 温度。上は「Acidalie」のヒートシンク、下は「ineo」のファン付きヒートシンク。

 

▼当SSDには しばらくの間、後で取り付けた「ineo」のファン付きヒートシンクを使用していましたが、通常利用時には50℃台前半で推移しています。

 

まとめ

温度が高いSSDに、ファンなし・ファンありの2つのヒートシンクを付け替えて SSD 温度を検証しましたが、双方ともに 想定していたほどの効果がなく、ヒートシンクの購入・検証としては残念な結果となりました。

当記事にて記載のSSD温度の確認は、他のPCで付け替えて 継続するものの、最終的に当該PCには以下の「HIKSEMI」のTLCSSDに換装して使用しています。こちらのSSD 温度は、当記事の製品と逆に低すぎるようにも思います(「Acidalie」のヒートシンクを使用、ベンチ計測時には 40℃台)。

 

▼以下の記事にて、SSD用のヒートシンクと冷却ファンを備えたミニPCでも検証しましたが、最大温度は70℃台と 当記事での他のヒートシンクと同水準でした。

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