MINISFORUMより、CPUにAlder Lake-N N305 / N100を搭載するミニPC「UN305」と「UN100」がリリースされました。近々にリリースの情報は入手していましたが、Alt モードに対応した USB Type-Cを装備し、また、金属製の筐体となり、私の想像以上に機能性・デザインともに秀でた製品です。
2023年5月5日現在、MINISFORUM 公式ストアでは予約販売を行なっており、出荷は5月下旬となります。
引用元、販売元
MINISFORUM UN305 / UN100のスペック
「UN305」「UN100」は同じ筐体を採用し、ポート類も共通のCPU違いとなりますが、メモリがオンボードとなる点に留意ください。メモリとストレージ容量の組み合わせは、8GB / 256GBと16GB / 512GBの2パターンです。なお、MINISFORUM 公式ストアのスペック欄には、ストレージはPCIe SSDとありますが、別途いただいた情報ではSATA SSDとあり、ユーザーにてPCIe SSDに換装可能です。公式サイトのスペックが変更されていました。SATA SSDのみに対応しており、上の画像では「PCIe SSD」と記載されていますが、5月30日現在の画像では「SATA SSD」に書き換えられています。
CPU | Alder Lake-N N305 / N100 |
GPU | Intel UHD Graphics |
メモリ | LPDDR5 オンボード 8GB / 16GB |
ストレージ | M.2 2280 SATA SSD 256GB / 512GB、 |
WiFi | WIFI 5 |
Bluetooth | 4.2 |
ポート類 | USB Type-C (Alt モード、DP / PD対応)、USB-A 3.2 x 2(Gen 1、背面)、USB`-A 3.2 x 2(Gen 2、前面)、HDMI x 2、有線LAN x 2、カードスロット |
サイズ | 136 x 121 x 39mm |
OS | Windows 11 Pro |
N305 / N100のパフォーマンス
Alder Lake-N N305とN100のベンチマークスコア・体感レスポンスについては、以下の記事で掲載しています。Alder Lake-Nは、省電力CPUとして Jasper Lake N5095 / N5100 / N5105の後継の位置付けですが、N305 / N100ともに、Jasper Lakeとは比較にならないほどに パフォーマンスがアップしています。
▼8コア 8スレッドのN305は、インテル 第11世代 モバイル向けのCore i5-1135G7に迫る勢い。2つめのリンク先記事の「One-netbook A1 Pro」は Core i5-1130G7を搭載していますが、N305は同水準の実力と思われます(近々にN305 PCのレビュー予定です)。
▼4コア 4スレッドのN100は、インテル 第8世代 モバイル向けのCore i5- 8279U / Core i5-8259Uと同水準となり、しかも静音です。第8世代のCore i5は、2018〜2019年にハイエンド寄りのノートPCに搭載されることの多かったCPUであり、もはや 中古のPCを物色する必要もないです。
機能と内部の構成
価格的にはエントリークラスの「UN305」と「UN100」ですが、これまでは以下の「MC560」など 価格としてはミドルレンジ以降の製品に搭載されることもある「Alt モード USB Type-C」を備えていることは、特筆すべき事項です。
このAlt モードにより、モニターが出力 45W以上(本製品の場合)のUSB PDに対応している場合、USB-C ケーブルのみを「UN305」「UN100」に接続することにより、モニターからの電源供給とモニターへの映像出力が可能です。
▼こちらは「Alt モード USB Type-C」」を搭載する「MC560」の実機レビュー。PD対応のモニターのケーブル1本で電源供給と映像出力に対応できるため、極めて便利です。
▲▼筐体と内部の構成は、以前に販売されていた「X35G」と同じです。DDR5 オンボードメモリ、M.2 SATA SSDを標準装備、2.5インチ HDD / SSDを増設可能な「N305」「N100」ですが、SSDの換装・増設には、マザーボードを取り出す必要があります。「X35G」での詳細は以下の記事に掲載しています。
▼ポート類はこちら。USB-A x 4個、HDMI x 2個、有線LAN x 2、USB-Type-C Altモードと、Type-C Alt モードの装備により、上位機並みの構成です。サイドには TF Card Slotも備えています。
MINISFORUM UN305 / UN100の外観
金属製ボディの「UN305」「UN100」ですが、私としては以下の記事で実機レビュー・現在は販売されていない「X35G」と同じボディであることも 大きなポイント。Mac miniを小さくした雰囲気があり、金属製・シックな色合いとあわせて 質感はかなり高いです。
▼以下の写真は、(「UN305」と「UN100」のイメージ画像と内部の構成を見る範囲では)同じ筐体の「X35G」。質感の高さを感じ取れると思います。
まとめ
USB-C Alt モードを標準装備し、金属製ボディの質感の高さとあわせて、Alder Lake-Nを搭載するミニPCの本命とも言うべき「UN305」と「UN100」。発売となる情報は事前に入手していましたが、私の想像以上の製品であり、ヒット製品となる予感です。