MINISFORUMより CPUにAMD Ryzen 7 7735HSを搭載するミニPC「UM773 Lite」がリリースされました。ボディは人気のUM690 / UM580と同じとなり、DDR5 メモリとPCIe 4.0 SSD、USB4を搭載しています。
引用元
MINISFORUM UM773 Liteのスペック
上の記事は、同じボディを採用しシリーズ ハイエンドとなる AMD Ryzen 9 6900HXを搭載の「UM690」です。以下のスペックのうち、UM690と同等以上の項目に黄色編みかけ、劣る項目にピンク編みかけしています。
CPU | AMD Ryzen 7 7735HS、8コア16スレッド、最大 4.75GHz |
GPU | AMD Radeon 680M |
メモリ | 16GB (DDR5-4800 8GB x 2)、最大 64GB |
ストレージ | M.2 2280 512GB or 1TB PCIe 4.0 SSD、2.5インチ SSD / HDDを増設可能 |
WiFi | WiFi 6 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | HDMI x 2、USB4 / Type-C(8K@60Hz 映像出力対応)、Type-C(データ専用)、USB A 3.2 x 2、USB A 2.0 x 2、有線LAN |
サイズ | 127 × 128 × 47mm |
OS | Windows 11 Pro |
その他 | 縦置きスタンドが付属 |
▼「UM690」との主な相違は以下です。
- 「UM690」との比較では、UM690のRyzen 9 6900HXに対し、「UM773 Lite」はRyzen 7 7735HSを搭載。
- 「UM690」のUSB Aが3.2 x 4個に対して、「UM773 Lite」は3.2 x 2個と2.0 x 2個です。USB4を搭載することは変わらず。
- 「Lite」のモデル名となっていますが、Liteに対して通常版のリリース予定は不明。公式ストアに記載の「小型で持ち運び便利」をアピールしている、あるいは 上位のCPUを搭載するモデルを準備中の可能性もあります。
- 「UM773 Lite」「UM690」ともに、DDR5のメモリ 、PCIe 4.0 SSDと高速仕様であることは同じです。
CPU
CPUは 8コア 16スレッド、基本クロック 3.2GHz、最大クロック 4.75GHz、TDP 54Wの AMD Ryzen 7 7735HSとなります。
▼こちらは公式ストアに掲載の CINEBENCH R23のスコアですが、Ryzen 7-6800H(Ryzen 7 7735Hともに、アーキテクチャーは Zen 3+)とのスコア差は それほど大きくはありません。
マルチコアは インテル 第12世代のCore i7-12700Hと同水準ですが、シングルコアは Core i7-12700Hのスコア 1800台に及ばず。
DDR5 メモリ 、PCIe 4.0 SSD
標準構成で DDR5 4800MHzのデュアルチャンネル メモリ、高速なPCIe 4.0 M2 SSDを搭載していることも特徴の一つです。また、多くのミニPCと同様に、2.5インチ SATA HDD / SSDを増設することができます。
▲上はUM773 Lite、下はUM690(PCIe 3.0、DDR4は誤植)の内部の構成です。UM690ではメモリとM.2SSDのヒートシンクがありますが、UM773 Liteは画像を見る範囲では確認できません。
USB4を搭載
USB4を搭載し、最大転送速度(理論値) 40Gbp/sに加え、最大 8K@60HZの映像出力(HDMI x 2個とあわせ、合計 3系統の映像出力)に対応しています。また、5V3Aの電源供給に対応し、ポータブルモニターなど、電源供給しながらの映像出力を行うこともできます。
冷却対応
MINISFORUMのミニPCは冷却対応にも抜かりはありません。上の画像のように、通風口につながる部分にはヒートシンクを取り付け、CPUの冷却はグリスではなく、熱伝導率の高い液体金属での対応です。
MINISFORUM UM773 Liteの外観と機能
上の写真は以下の記事で実機レビューの、同じケースを採用し同シリーズ エントリー構成となる「UM450」です。外観や2.5インチ SATA SSDの増設のご参考です。
なお、2つめのリンク先の記事に掲載の 素材に炭素繊維を採用「HX90」などと異なり、樹脂製のボディです。こあたりは、スペックと価格の折り合いをつけているように感じます。
▲USB4は前面に装備しています。電源はDC 19Vとなり、以下の「UM580」「UM560」と異なり、GaN 電源アダプターは付属していません。
価格情報
従来のMINISFORUMの新製品の場合、まずは公式ストアで予約販売を行い、後ほど Amazonでの販売のパターンが多かったのですが、今回はAmazonでも同時に予約販売を行なっています。
ベアボーンは公式ストアの専売となり、価格は 59,120円。メモリ 32GB / SSD 512GBの場合、公式ストアは 89,520円、Amazonはクーポン利用により 90,180円となっています。
AMD Ryzen 7 7735HSを搭載するPCの事例としては、文末に記載のミニPC「Beelink SER6 Pro+」のほか、ASUSのゲーミングノート「ASUS TUF Gaming A16 Advantage Edition(ASUS ストア)」があります。こちらは、16インチディスプレイ・GPUは AMD Radeon RX 7600S となるものの、税込価格は 199,800円。「MINISFORUM UM773 Lite」のコスパ度は高いです。
▼こちらは同じく Ryzen 7 7735HSを搭載の「Beelink SER6 Pro+」。2つ目の記事にて「MINISFORUM UM773 Lite」とのスペック・機能を比較してみました。