MINISFORUMより、CPUにAMD Zen 5 アーキテクチャ / 16コア 32スレッドのRyzen 9 9955HXを採用したミニ ワークステーション「MS-A2」が発売されています。
CINEBENCH R23 マルチコアのスコアは約35,000となり、DDR5-5600 メモリ、M.2 PCIe 4.0 SSD スロットを3つ装備(U.2 NVMe / M.2 22110規格に準拠した高速SSDに対応)、PCIe x 16 スロットを装備、10GB SFP+ ポートを2つを装備の豪華な仕様です。
引用元・販売元
MINISFORUM MS-A2のスペック
196 × 189 × 48mmの金属製のコンパクトな筐体に、以下のハイエンドな構成です。以下 5の「2つのPCIe 4.0 x 4に分割可能」が 私の理解不足なのですが、付属品に分割カード・ボードの明記がなく、マザーボード・BIOSが対応しているの意味かと思います。
- CPUは、AMD Zen 5 アーキテクチャ / 16コア 32スレッドのRyzen 9 9945HX
- メモリはDDR5-5600MHzに対応の2スロット
- SSDは3スロット
- さらに U.2 NVMe あるいはM.2 22110規格に準拠した、企業向けの高速SSDを取付可能(変換プレートが付属)
- PCIe x 16 拡張スロットを装備(ハーフハイトシングルスロットx 16に対応)。2つのPCIe 4.0 x 4に分割可能
- 10G SFP+ ネットワークポートを2つ装備
▼メモリ 64GB / SSD 1TBのセットモデルも販売されていますが、以下はベアボーンのスペックを掲載しています。
CPU | AMD Ryzen 9 9955HX、Zen 5、16コア 32スレッド、最大 5.4GHz |
GPU | AMD Radeon 610M |
メモリ | DDR5-5600MHzに対応、2スロット |
ストレージ(1) | M.2 2280 / U.2 NVME SSD(最大 15TB U.2、PCIe 4.0×4) х 1スロット |
ストレージ(2) | M.2 2280 / 22110 NVME/SATA SSD(最大 4TB/スロット、デフォルト PCIE3.0x4、最大 PCIE4.0x4)х 2スロット |
PCIe 拡張 | PCIe 4.0 x 16、ハーフハイトシングルスロット x 16対応、速度はPCIE4.0 x 8まで対応、分割対応 |
WiFi | M.2 2230 WIFI サポート(Wi-Fi 6E、BT5.2) |
イーサネット | 10Gbps SFP+ LAN ×2(X710 オンボード)、2.5Gbps RJ45 LAN ×2(RTL8125+1226-V) |
映像出力 | HDMI、USB Type-C x 2 |
USB ポート | USB Type-C 3.2 Gen2(Alt DP 対応)x 2、USB-A 3.2 Gen2 、USB-A 3.2 Gen1 |
電源 | DC19V |
サイズ | 196 × 189 × 48mm、重量 1.4kg |
その他 | アルミ製の筐体 |
▼映像出力はHDMIとUSB-C x 2の3系統。10G SFP+を2ポート搭載していることも特筆事項です。
AMD Ryzen 9 9955HXの実力
以下の記事にて、同じく 16コア 32スレッドのRyzen 9 7945HXを搭載する同社のマザーボード「MINISFORUM BD795i SE」をレビューしています。Ryzen 9 7945HXにおいても、ベンチマークスコアは強烈ですが、Ryzen 9 9955HXは Zne 5 アーキテクチャ / L3 キャッシュは64MBであり(Ryzen 9 7945HXは、Zen 4 アーキテクチャ / 64MB L3キャッシュと同じ)、世代の違いからも さらに期待できます。
MINISFORUM BD795i SE 実機レビュー、16コア32スレッド Ryzen 9 7945HXを内蔵のマザーボード。CINEBENCH R23 マルチコアは驚愕の約33,000
MINISFORUM UM890 Pro 実機レビュー、Ryzen 9 8945HS、メモリ 64GBを搭載し、パワフルで静音。OCulinkでの外付けグラボも安定動作
▼CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 2,144、マルチコア 35,000」と公開されています。比較対象は上の記事にて実機レビューのRyzen 9 7945HX、Ryzen 9 8945HSですが、これらの実測スコアはグラフよりもやや高いスコアとなるものの、Ryzen 9 9955HXがダントツであることに間違いはありません。
RAID、U.2に対応のSSD
ストレージはRAID0 / RAID1に対応しています。また、メジャーなパーツではありませんが、M.2 to U.2 アダプターを介した 2.5インチサイズのU.2 SSDにも対応しています。U.2は一般的にはホットスワップにも対応していますが(M.2は未対応)、ストレージ自体が割高であり、個人での利用には適していないとの認識です。
なお、U.2に対応、22110サイズのM.2 SSDに対応と スロットの仕様がややこしいのですが、以下の対応となっています。
3つのSSD スロットを装備し
- 1つは、M.2 2280サイズ(U.2にも対応)のPCIe 4.0 x 4 SSD スロット
- 2つは、M.2 2280 / 22110 サイズのPCIe 4.0 x 4 / SATAの双方に対応のSSD スロット。なお、デフォルトでは PCIe 3.0 x 4に設定されており、BIOSでの手動で PCIe 4.0 x 4への切替対応となります。
PCIe x 16 拡張スロットを装備
196 × 189 × 48mmのコンパクトな筐体ですが、PCIe x 16 拡張スロットを装備しています。統合型GPUのAMD Radeon 610Mは非力であり、CPUとのバランスがよくないため、ここはグラボを接続したいところです。ただし、取付可能なグラボは ハーフハイト(あるいはロープロファイル)です。
ちなみに、Amazonの製品タイトルには、(ハーフハイトあるいはロープロファイルのグラボとして)「RTX A2000 /RTX 3050に対応」とあります。
▼RTX 3050の事例です(適合状況は未確認です)。
まとめ
私は文中に記載のRyzen 9 7945HXを搭載する同社のマザーボード「MINISFORUM BD795i SE」を実機レビューするまでは、「自作PCがよりコスパ度の高いもの」との認識でしたが、「BD795i SE」の実機レビュー、そのコスパの高さにより評価は一変。
本製品の公式ストアでの2025年4月29日現在の販売価格(ベアボーン)は 132,790円と、価格のみを参照すると安くはないのですが、スペック・機能を参照すると割安のように思います。