IdeaPad Slim 5i Gen 8 レビュー、実機の使用感。 Core i5-12450Hはキビキビと動作、タイピング感も良好 | Win And I net

IdeaPad Slim 5i Gen 8 レビュー、実機の使用感。 Core i5-12450Hはキビキビと動作、タイピング感も良好

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今回レビューする製品は、14インチ Windows 11 ノートPC「Lenovo IdeaPad Slim 5i Gen 8」です。価格的にはエントリーに近いシリーズながらも、天板と底板は金属製となり、質感の高さも保持しています。

同シリーズの売れ筋は、Core i5-13500H / 有機EL パネルを搭載するモデルですが、購入した製品は、8万円未満となる Core i5-12450Hのモデルです。

体感レスポンスとしては、上位機でなくとも十分にキビキビと動作。液晶の色域は狭いものの、有機ELと異なり 落ち着いた色合いで、Officeなどの在宅勤務に適しています。

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IdeaPad Slim 5i Gen 8、楽天市場

 

IdeaPad Slim 5i Gen 8のスペック

IdeaPad Slim 5i Gen 8のシリーズのうち、一般的なおすすめは、CPUにインテル 第13世代 Core i5-13500H / OLED パネルの製品ですが、あえて 下表のCore i5-12450H モデルを購入しました。その背景としては、他のLenovoのOLED パネルの製品をレビューした際に、画像のギラツキ・派手さを感じたため。液晶の色域は狭いですが、使用目的が家族の在宅勤務であり、通常の液晶がよいとの判断です。

 

▼購入したモデルのスペックはこちら。

CPU Core i5-12450H (Eコア 最大 3.40 GHz Pコア 最大 4.60 GHz)
GPU Intel HD Graphics
メモリ 16 GB LPDDR5-4800MHz オンボード
ストレージ 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe
ディスプレイ 14インチ、解像度 1920 x 1200、アスペクト比 16 : 10、非光沢、IPSパネル、45%NTSC、300 nit、60Hz リフレッシュレート
WiFi WiFi 6E対応
Bluetooth 5.1
ポート類 USB Type-C(PD対応、映像出力対応)x 2、USB-A 3.2 Gen 1 x 2(1つはPowered USB対応)、HDMI
サイズ 約 312.0×221.0x17.9mm(最薄部)、約1.46kg~
OS Windows 11 Home
その他 バックライト付きキーボード、指紋認証・顔認証は未搭載

 

▼売れ筋の Core i5-13500H / 有機EL パネルのスペック・特徴は、以下の記事に掲載しています。

Lenovo IdeaPad Slim 5i Gen 8 OLED、Core i5-13500H / 16GB LPDDR5 / 有機EL 14型ノートが 89,870円で販売中

 

▼Core i5-13500Hのベンチマークスコアは、以下のミニPCのレビュー記事を参照ください。

Core i5-13500Hを搭載のミニPC、MINISFORUM NPB5 実機レビュー。DDR5 メモリ、PCIe 4.0 SSDとあわせて快適動作。冷却にも優れた静音ミニPC

 

実機のシステム情報

続いて、実機から抽出のシステム情報を掲載します。

 

▼Windows「設定」の「デバイスの仕様」と「Windowsの仕様」より。CPUは インテル 第12世代 Core i5-12450H、メモリは16GB、OSは Windows 11 Home

 

▼液晶の解像度は 1920 x 1200、アスペクト比 16 : 10。拡大/縮小の推奨は150%、程よい大きさです。

 

HWiNFOの使い方、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフト。投稿数 約4万件のフォーラムも充実

▲▼上の記事にて紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のシステム情報。クリックで拡大できます。

 

▼上の画像のうち、CPUの情報を拡大。

Core i5-12450Hは P-Core 4コア 8スレッド、E-Core 4コア4スレッドの合計 8コア 12スレッド、TDP 45W

 

▼メモリはLPDDR5 16GB オンボード

 

▼GPUは Intel UHD Graphics。Intel Iris Graphicsではなく、ゲーム関連のベンチマークソフトでのスコアは控えめです。

 

▼14インチの液晶の型番は「LENOVO LEN140WUXGA」。LENOVOの型番でもあり、Panelookでの詳細情報の検索できず。BOEの型番などの場合、海外のPanelook サイトにて、実サイズ、輝度、コントラストなどの詳細情報を確認することができます。

 

▲▼2242サイズのM.2 PCIe Gen 4 x 4のSSDの型番は、SKHynixの「HFS512GEJ4X112N」。以下のAmazonでは約11,000円で販売されています。Amazon情報では 読み取り= 最大5,000MB/s、 書き込み = 最大4700MB/sとあり、後ほど記載の実測では、概ね同水準の読み書き速度です。

 

外観

外観について記載します。サイドはThinkPadと同様にやや厚みを感じますが、天板と底板は金属製であり、左右の細いベゼル幅と相まって 安っぽさを感じません。

また、シルバーの筐体のため、ThinkPadのブラックと異なり、油脂の付着が目立たないことも大きなポイントです。

 

▼右サイドのポート類は左から、microSD カードリーダー、USB 3.2 Gen 1 × 2個

 

▼右サイドのポート類は左から、USB Type-C 3.2 Gen 1、HDMI、USB Type-C 3.2 Gen 1、マイク / ヘッドフォン コンボ・ジャック。Lenovoの他製品においては、USB Type-Cが横並びの配置であることが多いのですが、本製品はHDMIを挟んでいます。

 

▼この角度から拡大しても、作りに粗さはありません。

 

▼シルバー、金属製の天板は、サイドのLenovoのロゴのみのシンプルな構成です。

 

▲▼底板には中央やや上に大きな通風孔があります。上の写真は先日レビューした「Yoga Slim 7x Gen 9 (レビュー記事はこちら)」ですが、底板のラウンドが美しい上の写真に対して、本製品は角張っています(ThinkPadも同様の作りです)。

 

▼Lenovoの他製品と同様に、ヒンジ側のゴム足な長いもので、安定感があります。

 

▼底板・キーボード面の隙間も大きくなく、丁寧な作りです。

 

▼ThinkPadの底板のネジはプラスネジですが、本製品は星型のトルクスです。

 

▲▼通風孔はヒンジ側にあります。左右両サイドには通風孔がないため、マウス操作の手に熱風が直撃することはありません。なお、後の段落に記載していますが、ベンチマークで負荷をかけた際、CPUの温度は 一時的に90℃台まで上昇することがあります。一方、通風孔からの熱の排出量はそれほど多くありません。

 

液晶

スペック欄に記載のとおり、14インチ液晶の仕様は「解像度 1920 x 1200、アスペクト比 16 : 10、非光沢、IPSパネル、45%NTSC、300 nit、60Hz リフレッシュレート」です。

直近でレビューの以下の有機EL パネルと異なり 色域の狭い一般的なパネルですが、有機ELのように鮮やかすぎず落ち着くのある表示であり、Excelなどのオフィス用途では 当液晶が適切のように感じます。

Yoga Slim 7x Gen 9 実機レビュー。Snapdragon X Elite X1E-78-100を搭載し、ベンチスコアはM2 Pro Mac miniを上回ることも

Lenovo Yoga 7 2-in-1 Gen 9 実機レビュー、Ryzen 7 8840HSを搭載しサクサク動作。明るい液晶にキーボードも快適なバランスのよい 14インチ 2-in-1

 

  • 白を背景とした場合、寒色・暖色というよりも、ごく僅かに緑がかったように感じます。ただし、メイン利用の家族は全く違和感を感じずに使用しており、私の感覚的なものです。
  • 45%NTSC、sRGBでは60~70%の、仕様上は色域の狭いパネルですが、sRGB 100%の非光沢パネル(事例としては、こちらでレビューのThinkPad E14 Gen 5)と比較して、それほど大きな差はないように感じます。多少、メリハリ感に欠ける・淡いかも、と感じる程度です。
  • 一方、明るさは控えめ。私は明るい液晶が好みですが、明るさ 100%にしても、あと10%から15%程度の明るさが欲しいところです。

 

▼デフォルトの壁紙での撮影。壁紙自体が淡いこともありますが、全般的にやや淡さを感じる表示です。

 

▼左右の細いベゼル幅に対して、上のベゼルは多少太めです。

 

▼Windows デフォルトの壁紙での撮影ですが、有機EL・光沢パネルと異なり、映り込みがないために、記事の編集や在宅勤務などでは、(映り込みを気にすることなく)作業に集中することができます。

 

▼当サイトのトップページの表示。一般的なノートPCと同様の表示・描写となり、色合いにクセなどはありません(感覚的に、僅かに緑がかっているようにも感じますが、おそらく気のせいかと思います)。

 

▼繰り返しますが明るさは控えめであり、仕様上の輝度は300nitsですが、直感的にはやや満たないかも。

 

▼液晶を最大限開いた様子。この角度から見ると、さすがに色合いは変化します。

 

キーボード

以下の記事にて実機レビューの、上位のPCとなる「Yoga Slim 7x Gen 9」「Yoga 7 2-in-1 Gen 9」と同様に、上の写真のとおり、Enter キーの横幅が小さく、隣の「む」キーと隣接しています。ただし、この小さなEnterキーによる不都合はなく、全般的に快適にタイピングできるキーボードです。

Yoga Slim 7x Gen 9 実機レビュー。Snapdragon X Elite X1E-78-100を搭載し、ベンチスコアはM2 Pro Mac miniを上回ることも

Lenovo Yoga 7 2-in-1 Gen 9 実機レビュー、Ryzen 7 8840HSを搭載しサクサク動作。明るい液晶にキーボードも快適なバランスのよい 14インチ 2-in-1

 

  • 上の「Yoga Slim 7x Gen 9」「Yoga 7 2-in-1 Gen 9」と同様に、キーの打鍵感は ThinkPadと比較すると やや硬め。
  • ただし、この硬めのキーの恩恵か、確実な打鍵感があり、打鍵後の戻りも良好。当初から快適、かつリズミカルにタイピングできています。
  • 私は普段、Windows ノートとしては「ThinkPad E14 Gen 5」をメイン利用していますが、高速タイピングにおいては本製品が上回ります。
  • タイピング感とは異なりますが、キーボードやLenovo Vantageでバックライトをオフにしても、電源オン時にはバックライトが点灯します。以下の記事のとおり、制御方法を探ってみたのですが、Lenovo Vantage、BIOSでは制御できないようです。

 

Lenovo IdeaPad、起動でキーボードライトがオンになる現象。Lenovo Vantage、BIOSでも無効化できず

 

▲▼End キーが右Shiftの下に配置など、一部のキーにおいて ThinkPadとは配置が異なるものの、多用するキーではないため、違和感なくタイピング可能です。なお、前述のとおり Enter キーの横幅が狭いものの、タイピング時の課題は全くありません。

 

ベンチマークスコア

実機で計測の、Core i5-12450Hを搭載する本製品のベンチマークスコアを掲載します。以下の記事にて、実機で計測のGeekbench 5とCINEBENCH R23のスコアを一覧化しています。

PC 実機で計測、Geekbench CPU ベンチマークスコアの一覧、サクサクと動作するスコアの指標

CINEBENCH R23、ミニPC・ノートPC 30製品で計測のスコア一覧。キビキビ動作のスコアの指標

 

以下のCore i5-13500Hより低いスコアとなりますが、普段使いでの体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは、よく言えば 以下の記事にてレビューのCore Ultra 5 125Uと同水準。体感レスポンスも含めて、普段使い・在宅勤務用としては十分です。

Core i5-13500Hを搭載のミニPC、MINISFORUM NPB5 実機レビュー。DDR5 メモリ、PCIe 4.0 SSDとあわせて快適動作。冷却にも優れた静音ミニPC

ThinkPad X1 2 in 1 Gen 9 実機レビュー、Core Ultra 5 125Uを搭載し キビキビと動作。高品質な筐体にグレーの本体色は新鮮

 

Geekbench 5

Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1566、マルチコア 7440」。シングルコアが同水準となるCPUとしては、Core Ultra 5 125U、Core i5-1235Uなどです。

▲2つめは Core Ultra 5のスコア。シングルコアは同一スコアです。

 

Geekbench 6

Geekbench 6のスコアは「シングルコア 2158、マルチコア 9218」。2つめは Core Ultra 5 125Uのスコアです。

 

CINEBENCH R23

CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 1565、マルチコア 8289」。2つめは Core Ultra 5 125Uのスコアですが、Geekbenchと同様にシングルコアは同水準です。

 

3DMARK

「3DMARK Time Spy」のスコアは 990。CPU Scoreはわるくないのですが、Grahics Scoreが低いです。後述の「ドラクエベンチマーク」とあわせて、軽めのゲームも厳しそうです。

 

PCMARK 10

PCMARK 10のスコアは5323。「一般的なオフィス作業や簡単なメディアコンテンツ制作向け」の Productivityの指標はスコア 4500ですが、本製品では 7470となり 十分なスコアです。

CrystalDiskMark

2242サイズのM.2 PCIe Gen 4 x 4、SKHynixのSSD「HFS512GEJ4X112N」の読み書きは「Read 4780MB/s、Write 4598MB/s」。Amazon情報では 読み取り= 最大5,000MB/s、 書き込み = 最大4700MB/sとあり、概ね公表値どおりのスコアです。このクラスのPC、2242サイズのM.2 SSDでは 3000MB/s台のSSDが多いなか、読み書き速度は速い部類です。

ドラクエベンチマーク

ドラクエベンチマーク、FHD画質でのスコアは「普通、4517」。3DMARKのスコアとあわせて、ゲーミングでは厳しいスコアです。

 

体感レスポンス

Web サイトのブラウジング、記事・画像の編集、動画視聴、データ量と関数多めのExcelやAccessでの在宅勤務など、私の普段使いでの体感レスポンスは以下となります。

  • Geekbench 5 / CINEBENH R23のシングルコアのスコアが1500超となると、上記の普段使いでは 上位製品と体感は大きく変わらず。
  • 上記の用途では遅さを感じることは全くなく、キビキビと動作します。
  • シングルコアのスコアが1900ほどの Core i9-13900H、Core i9-12900HK、Apple M2 Proと比較すると、時々 キビキビ度合いに欠けるかも、と感じる程度。
  • 本製品は 普段使い時には ファン音がほとんど聞こえず、上記のレスポンスとあわせて 作業に集中することができます。また、作業に集中のうえでは、快適タイピングのキーボードも大きな要因です。

 

USB Type-C、PD対応の確認

左サイドに PD / 映像出力対応のUSB Type-C ポートを2つ装備していますので、機能を確認してみました。結果、双方ともに以下に対応、安定動作しています。

  • 付属の65W 電源 アダプター以外に、手元にある 65W GaN 電源アダプター 3個での給電
  • 65W PDに対応するモニターから、ケーブル1本での給電とモニターへの映像出力

 

▲▼以下の記事にて実機レビューの 27インチ 4K モニターへの接続において、4K@60Hzでの映像出力を確認済です。

27インチ 4K モニター、PHILIPS 27E1N5900E 実機レビュー、明るさ・色合い・USB-C PDなど バランスのよい製品

 

サウンド

2スピーカーを搭載していますが、ノートPCのスピーカーでのサウンドとしては、平均より少し良い音質です。Amazon MusicとYouTubeの音楽を視聴する範囲ですが、音量・音質などのコメントは以下です。

  • 音量を大きく上げると多少の音割れはありますが、PCの前で聴く範囲の音量では音割れもなく十分です。
  • ビジネス向けのPCと比較すると音質は良いです。
  • Lenovoの製品ではYoga シリーズなど、スピーカー・音質をアピールする製品と比較すると、低音の迫力、中高音のクリアさなどは劣ります。
  • ただし、普通に音楽や動画を視聴するなかでは、音質・音量ともに平均以上。

 

CPU温度、ファン音量

Web サイトのブラウジング、記事・画像の編集などの普段使いでのCPU温度は、最大でも60℃台と低いもの。一方、ベンチマークで負荷をかけた際には90℃台となり、サーマルスロットリングが発動することがありました。ただし、これほど負荷をかけることは多くないため、許容範囲です。

 

▲▼フリーソフト「HWiNFO」にて確認のCPU温度。上の画像は通常時、下の画像はCINEBENCH R23にて負荷をかけた際の温度です。サーマルスロットリングの項目が赤く「はい」となっていますが、ごく一時的なもの。

 

▼iPhone アプリ「デジベル X」にて計測の、CINEBENCH R23にて負荷をかけた際のファン音量は 40dB。45dBを超えると喧しく感じるのですが、40dBでは気にならない程度の音量です。なお、Web サイトのブラウジングなどのライトユース時には、ファン音が聞こえないほどに静音です。ただし、起動直後に 1分程度、ファン音が大きくなることがあります。

 

まとめ

IdeaPad Slim 5i Gen 8、Core i5-12450H モデルの実機レビューでした。私は「ThinkPad E14 Gen 5」の購入時に、「IdeaPad Slim 5i Gen 8」のCore i5-13500H モデルと迷ったのですが、「ThinkPad E14 Gen 5」はUSB4を搭載、メモリとSSDを増設可能、2.2K sRGB 100%の液晶を選択可能であることを踏まえて、「ThinkPad E14 Gen 5」を購入しました。

今回、家族用に購入の「IdeaPad Slim 5i Gen 8」は以下のメリットがあり、カスタマイズ目的でない場合には「ThinkPad E14 Gen 5(現行はGen 6)」より おすすめと言えます。

  • シリーズ全般的に「ThinkPad E14」より安価
  • ThinkPad以上とも思えるタイピング感のよいキーボード
  • 金属製の天板・底板により質感高く、シルバー(クラウドグレー)の筐体は、油脂などの付着が目立たず

 

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2024年8月5日時点の公式ストアの価格は 79,860円。レノボ・ショッピング 楽天市場店では、ポイント最大38倍セールなどにより、実質価格は公式ストアより安いケースも多いです(私は当セールを利用しました)。なお、Amazonにおいても、販売されていますが 割高となり、公式ストアとは1万円以上の価格差があります。

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