CPUにCore i9-13900Hを搭載するハイエンドなミニPC「GEEKOM IT13」ですが、CPUファンの音量がほぼ常時大きく、その対応を検討していました。PCIe 4.0 SSDを搭載していますが、これをPCIe 3.0 SSDに換装したところ、CPUファンの音量が小さくなりましたので レポートします。
IT13 あるいは他のミニPCにおいて、必ずしも ファン音量が小さくことを断定するものではありませんが、数時間の使用において、ファン音量が換装前のように大きくなることもなく推移しています。発熱の大きなPCIe 4.0 SSDですので、全体の冷却対応としては PCIe 3.0 SSDへのダウングレードも冷却対応の手段の一つかと思います。
参考、GEEKOM IT13のスペック
参考までに「GEEKOM IT13」のスペックを記載します。2024年11月18日現在、インテル CPUを搭載するミニPCとしてはハイエンドとなる Core i9-13900Hに、PCIe 4.0 SSD 2TB、DDR4 メモリ 32GBを搭載しています。
今回、IT13の2TB SSDを「M4 Mac mini」で使用するにあたり、PCIe 4.0 SSDを手元にあったPCIe 3.0 SSDに換装。CPU ファンの音量低下を狙ったものではありませんが、期せずして ファン音量の低下となったもの。
▼「GEEKOM IT13」の実機レビュー記事、「M4 Mac mini」での当該SSDの増設の記事はこちら。
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▼「GEEKOM IT13」のスペックです。
CPU | Core i9-13900H、14コア 20スレッド、最大 5.40GHz、TDP 45W |
GPU | Intel Iris Xe |
メモリ | DDR4-3200 32GB デュアルチャネル、最大 64GB |
ストレージ | 2280サイズ M.2 PCIe Gen 4 x 4 2TB SSD、2242サイズ M.2 SATA SSDと2.5インチ SATA SSD / HDDを増設可能 |
WiFi | WiFi 6E |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB 3.2 Gen 2 Type-A x 2、USB 2.0、USB4 x 2、HDMI x 2、有線LAN |
サイズ | 117 x 112 x 49.2、652g |
OS | Windows 11 Pro |
SSD 換装前後のファン音量とベンチマークスコア
上の写真は「GEEKOM IT13」の内部の構成です。SSDの換装前ですが、左の底板のシリコンパッドを通して、SSDを排熱する仕様です。以下のMINISFORUMのミニPCの場合、PCIe 4.0 SSDのヒートシンクにファンを装備しているのですが、上の構成ではSSDの排熱がやや弱いです。
今回の、PCIe 4.0 SSDよりも発熱の少ないPCIe 3.0 SSDへの換装により、CPUファンの回転・音量が下がることも、ある程度は理解できます。
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▲▼フリーソフト「HWiNFO」で計測のCPU 温度です。SSDの換装後も サーマルスロットリングが発動していることは変わりませんが、その頻度は減少しているように感じます。
SSD 換装前後のCPU ファン音量
以下はiPhone アプリ「デジベル X」にて計測のCPU ファンの音量です。
▼ベンチマークソフトで負荷をかけた際のファン音量。上はSSDの換装前、下は換装後。換装前はかなり喧しかったのですが、換装後は許容範囲の音量です。
▼こちらはSSD 換装後の平常時のファン音量ですが、平均 約39dB。35dB前後の場合には 気にならないほどに静音と言えますが、作業を妨げない(喧しくてPCを終了したくなるほどではない)程度の音量に収まっています。
SSD 換装前後のベンチマークスコア
SSD 換装前後のGeekbench 5のCPU ベンチマークスコアです。上の画像は換装前、下の画像は換装後のスコアですが、シングルコアのスコアは誤差の範囲としても、マルチコアは多少よくなっています。
換装前後でCPU 温度の大きな変化はないのですが(相変わらず100℃近くになることも)、サーマルスロットリングの発動頻度が下がっていることが影響しているようにも感じます。
▼SSDはPCIe 4.0から3.0への換装ですので、読み書き速度は低くなりましたが、普段使いにて体感できるほどの相違はありません。
まとめ
「GEEKOM IT13」の大きなCPU ファン音量への対応を検討していましたが、SSD 換装により 許容範囲まで抑制となりました。今後 元の音量に戻る可能性もあるかもしれませんが、数時間の利用とベンチマークで負荷をかけても 以前ほどに大きくない音量であり、効果はあったように思います。
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