Apple M1 チップとなった、新しいMac mini。インテルのSoCを搭載するノートPC・ミニPCとは比較にならないほどのベンチマークスコアとなり、ミニPCを多く搭載している当サイトとしては見逃せない製品です。そこで今回は、Mac miniと同価格帯となる インテル製のSoCを搭載するハイエンドのWindows 10 ミニPCとコスパ度を比較してみました。
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Apple M1チップ搭載 Mac Miniのスペック
Apple 公式サイトから引用のApple M1 チップのMac miniのスペックは以下です。
SoC | Apple M1チップ、8コアCPU、8コアGPU |
メモリ | 8GB / 16GB |
ストレージ | 256GB / 512GB、最大 2TB |
WiFi | 11a/b/g/n/ac、Wi-Fi 6対応 |
Bluetooth | 5.0 |
ポート類 | Thunderbolt 3(最大40Gb/s)、USB 3.1 Gen 2(最大10Gb/s)、HDMI 2.0、有線LAN |
サイズ | 19.7 x 19.7 x 3.6cm、1.2kg |
OS | macOS Big Sur |
Apple M1チップの概要については上の記事にて記載していますので、ここではGeekbench 5のCPU ベンチマークスコアの再掲です。掲載のApple A1は、MacBook Airのスコアであり、MacBook Airの7コア GPUに対して Mac miniは8コア、冷却対応も異なるため、Mac miniのスコアが多少よいかもしれませんが、そのまま掲載しています。また、比較対象としているスコアは、当サイトの他の記事で紹介、あるいは実機レビューしたミニPCのスコアです(リンク先は実機レビュー記事)。
CPU (GPU) | シングルコア | マルチコア |
Apple M1 | 1712 | 7441 |
Ryzen 7 4700U | 1127 | 5015 |
Ryzen 5 4500U | 1160 | 4911 |
Core i7-10510U | 1134 | 3238 |
Core i5 9500F、Geforce GTX1050 Ti | 1216 | 5361 |
Core i7-8565U、Intel UHD Graphics 620 | 1056 | 2765 |
Core i3-8145U、Intel HD Graphics 620 | 926 | 1843 |
Core i3-1005G1、Intel UHD Graphics | 1136 | 2523 |
上表で明らかなとおり、ミニPCとしては恐ろしくハイエンドの以下のMINISFORUM H31G(Core i5 9500F、Geforce GTX1050 Ti)も Mac miniには敵わず、かなりの高性能であることがわかります。GPUは外付けで専用ファンを搭載するGeforce GTX1050 Tiを搭載しているにもかかわらず、です。
また、Apple 公式サイトによると、搭載するPCIe SSDのベンチマークスコアは、リード・ライト速度は最大3.4GB/s。Windows 10のミニPCでは、価格・冷却対応への考慮からか、スコアは控えめであり(1GB/s 台)、ここでもMac miniが優位です。
Windows 10 ハイエンド ミニPCとの比較
上の写真は上記リンク先記事で紹介の、Core i5 9500F、Geforce GTX1050 Tiを搭載する「MINISFORUM H31G」。メモリ 8GB / PCIe SSD 256GBの場合、MINISFORUM オフィシャルストアでの価格は 629ドル、円換算では7万円弱。一方のMac Miniの最小構成価格(メモリ 8GB / PCIe SSD 256GB)の価格は 72,800円(税別)。税込の価格差は1万円ほどですが、ベンチマークスコアの差(Geekbench 5のシングルコア 1712 vs 1216)は大きく、Apple ブランドの製品であることも加味すると、Mac miniのコスパ度が高いと言えます(H31Gのコスパ度も、インテル SoCのPCとしてはかなり高い)。
さらにもう一製品、海外通販サイトのAliExpressにて、Mac miniと同価格帯のミニPCを探してくると、以下の製品があります(Amazonで販売のハイエンド ミニPCは割高のため、AliExpressで販売の製品を引き合い)。
上記製品は、Core i9-9880H / メモリ 16GB / SSD 512GBにして 79,156円(11/23から開催のセールでは 74,407円)。Apple M1のGeekbench 5のスコア「シングルコア 1712、マルチコア 7441」に対して、上記製品のCore i9-9880Hは「シングルコア 1057、マルチコア 6088」。インテルのCPUベースでは体感スコアに影響するシングルコアのスコアに大きな差がついており、ここでもやはり ベンチマークスコアと価格のコスパ度では、Mac miniが明らかに優位。
まとめ
Windows 10のミニPCでは、Apple M1チップほどの性能と匹敵する製品はないことを知りつつも、同価格帯のミニPCとのスペック・ベンチマークスコアを簡易的に比較してみました。Windows 10 インテルCPUの同価格帯のミニPCのスペックは以下の事例がありますが、やはりMac miniのコスパが優位です。
- Core i5 9500F、Geforce GTX1050 Ti、メモリ 16GB、SSD 256GB
- Core i9-9880H、メモリ 16GB、 SSD 512GB
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