今回レビューする製品は、Amazonで販売の「CNBANAN」社の16インチ ポータブルモニターです。アスペクト比 3 : 2、光沢パネル、2.5K(2520 × 1680)解像度にして、2023年9月9日現在の販売価格は 14,999円。
16インチ アスペクト比 16 : 10、非光沢パネルの製品にすべきか迷いましたが、本製品の購入で正解でした。光沢パネル、3 : 2のアスペクト比、sRGB カバー率100%の広色域とあわせて、Macの色合いなどとマッチします。また、Windows PCも含めて、広い色域の恩恵で、記事に使用する写真の編集などに活用しています。
購入した 16インチポータブルモニター
ノートPCでの16 : 10 あるいは 3 : 2のアスペクト比のモニターに慣れてしまうと、通常の16 : 9のワイドパネルでの作業は非効率に感じます。このため、16インチの16 : 10 もしくは 3 : 2のモニター狙いだったのですが、購入したのは以下の「CNBANAN」社の製品です。同モニターはOEM製品として、複数のブランドから販売されています。
▼Amazonから抜粋、一部に私の補記も含めた製品の特徴は以下です。15.6〜16インチの他社の製品と比較し、特徴となる箇所に黄色網掛けしています。
- 16インチ、IPS 広視野角、光沢パネル、2.5K(2520 × 1680)解像度、輝度 300nits
- sRGB カバー率100%の広色域 かつ高い色再現性
- アスペクト比は 16 : 10よりも縦に長い 3 : 2
- 本体重量は500gと軽量、薄さ 9mm
- 映像入力はmini HDMI、USB Type-Cの2系統
- PCが対応している場合、PCからUSB Type-Cケーブルのみのでモニターへの給電・映像出力可能
- デュアルスピーカー搭載
- スタンドケース付属
- VESA 未対応
- 2023年9月9日現在のAmazon 価格は、クーポン利用により 14,999円と安価
外観
続いて外観について記載します。液晶の品質については後段に記載しています。
▼アスペクト比 3 : 2の製品であり、15.6インチ 16 : 9の製品よりも大きな、厚めのしっかりした外箱に梱包されています。
▼液晶の保護材も十分に厚いもの。
▼付属するケーススタンドは、同クラス・価格帯の製品と同様の質感です。極端に高品質・低品質でもなく一般的です。
▼Amazonの製品紹介では 背面の質感を読み取れずにやや不安もありましたが、想像よりも質感の高いもの。多くのモバイルモニターと同様に、薄いアルミ製で ヘアライン加工されています。
中央に2つ スピーカーが配置されています。音量・音質としては、一般的なノートパソコンには及ばず、音のこもりを感じます(後段を参照)。
▼右サイドは Micro USBに OSDメニューの操作ボタン、電源インジゲーターに電源ボタン、ヘッドホンジャックがあります。OSD操作ボタンは、押してメニュー表示、回転して項目選択などの一般的なもの。ポータブルモニターを初めて使用する方にとっては、多少 操作のしにくさを感じると思いますが、慣れてしまうと簡単に操作することができます。
▼左メニューは 給電・映像入力に対応する USB Type-C x 2個とMini HDMIポート。いつも思うのですが、HDMIポートはMini HDMIではなく 汎用的なフルサイズのHDMIポートだとよいのですが。おそらくは取り回しを考慮しての Mini HDMIだと思います。
なお、USB Type-Cは両ポートともに、(対応しているPCにて)USB Type-Cケーブルのみの接続で、モニターへの給電、PCからの映像入力に対応していることを実機で確認済です。
▼背面はマグネット取付式の付属のケーススタンド。角度は以下の写真の2段階。通常利用では1枚目の角度で程よいのですが、奥行きのスペースを必要とします。
PC接続時のシステム情報
続いて、Mac、Windows PCと接続時のシステム情報について記載します。なお、リフレッシュレートは未掲載ですが、60Hzでの動作です。
M1 MacBook Air
Macにおいては、M1 MacBook AirとM2 Pro Mac miniに接続し使用していますが、M1 MacBook Airでのシステム情報は以下です。
▼ M1 MacBook Airとの接続。解像度は2520 x 1680ではなく、2560 x 1600と認識しています。
▼デフォルトの擬似解像度は 1280 x 800ですが、この場合は文字がやや大きく、一つ高い解像度では老眼の私には小さく感じるため、擬似解像度は悩みどころです。なお、1280 x 800の解像度においても、文字のドットは目につきません。
▼M1 MacBook Air / Parallels DesktopでのWindows 11 仮想環境での情報ですが、ここでも 解像度は 2560 x 1600
Windows 11 PC
Windows 11での解像度は 2520 x 1680と、製品紹介の仕様どおりに表示されています。
▼拡大の推奨は200%で程よいもの。
PC接続時の写真、表示品質
これまで複数のポータブルモニターを実機レビューしましたが、(当製品の前にレビューした製品が 1年半前の2023年3月と古いこともありますが)これまでレビューしたポータブルモニターのなかでは、色合いが最も良い製品です。
現在、有機ELパネルの某ノートパソコンをレビュー中ですが、本製品の色合いはより自然で目の疲れも少ないもの。
なお、光沢・非光沢のどちらとすべきか迷ったものの、Macとの親和性、記事で多用する写真の編集の上では、光沢で正解でした。
▼Windows 11の壁紙を背景に撮影。明るさはMacと比較すると控えめですが、鮮やかな液晶です。光沢パネルのために周囲の物の映り込みは大きいですが、正面での作業中にはほとんど気になりません。
▼M1 MacBook Airの画面をミラーリングしている写真です。前述のとおり、MacBookと比較すると やや明るさが足りませんが、色合いはマッチしています。なお、明るさは単体で使用している場合には、暗さを感じません。
▼こちらは macOS Catalinaの壁紙にて撮影。MacBookと並べての撮影は割愛しましたが、色合いはバッチリとマッチしています。
▼当サイトのトップページを表示したもの。暖色寄りのM1 MacBook Airと寒色寄りの本製品となりますが、本製品での色域はOSDメニューで調整できます。
▼この角度で見た視野角は、Android タブレットよりも広く、色の変化が少ないように感じます。
▼15.6インチ アスペクト比 16 : 9のポータブルモニターを重ねて撮影。擬似解像度・拡大率が異なるため、また、本製品でのChromeを最大表示していないため、縦の表示領域はほぼ同じに見えていますが、モニター本体の縦の長さの相違は明らかです。
スピーカー
ビルトインのスピーカーについては、高音の伸び的なものがイマイチとなり、音量を低くした場合にも こもりがちの音質です。システム効果音や小音量でのオンライン会議ではよいものの、YouTubeや音楽を聞く際には物足りないもの。
ただし、1万円台・24インチクラスのビルトインスピーカーも よい音質とは言えないため、ポータブルモニターとしては妥当なところ。
▼MacからUSB Type-Cで接続した場合、出力はDisplayPortを選択します。
その他の使用感
その他の使用感について、ランダムに記載します。
- 上の写真のとおり、OSDメニューは小さいですが、反応・操作性は良好です。ダイヤルを回しての操作は慣れない場合には戸惑いを感じるかと思いますが、慣れると簡単に操作できます。
- USB Type-Cがある左サイドの背面に温もりを感じますが、許容範囲の熱さです。
- 15.6インチのFHDでは、文字の粗さが多少 気になることもありますが、2.5K 解像度の本製品では拡大表示しても滑らかな表示です。
- 付属のケーススタンドは、マグネット・スタンド機能ともに使い勝手は良好。使用中に倒れることもありません。
まとめ
購入前には、アスペクト比 16 : 10のより明るい液晶、非光沢とすべきか悩みましたが、本製品を購入して正解でした。スピーカーはこもりがちの音質であるものの、3 : 2のアスペクト比、sRGB カバー率100%の広色域で色合いも自然な良いモニターであり、MacBookとも程よくマッチします。
これまで、ミニPCとの接続では以下の記事でレビューの 40インチ ウルトラワイドモニターをメイン利用していましたが、作業内容に応じて(ブラウザを並列表示する場合には40インチ)本製品と使い分けています。
▼レビューした製品は販売終了となっていると思われ(2024年9月15日現在)、代替となる売れ筋の 16インチ アスペクト比 16 : 10の製品を表示しています。
▼モニターの使用感がよいため、以下などのモニターアームの購入も検討しています。
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