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Amazonでは多くのAndroid タブレットが販売されていますが、人気製品の一つが7月18日時点でAmazon’s Choiceにもなっている「Dragon Touch Max 10」。Amazonでのクーポン適用後の販売価格は 13,999円と、価格的にはFire HD 10よりも割安。このMax 10をDragon Touchさんよりレビュー用にサンプル提供いただきましたので、その使用感などを記載します。全般的には、8コア、RAM 3GBとエントリー構成ながらも普通に動作し、HuluやYouTubeなどの動画視聴に適した端末です。
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スペックとシステム情報
FHDにメモリ 3GB、ストレージは32GBと、エントリー機としては標準的な構成の本製品ですが、CPUにSnapdragonやMedia Tekではなく、UnisocのSC9863Aを搭載していることが大きな特徴。
CPU | Unisoc SC9863A 8コア、最大 1.6GHz |
GPU | IMG8322 |
メモリ | 3GB |
ストレージ | 32GB |
ディスプレイ | 10.1インチ、解像度 1920 x 1200、IPS、5点マルチタッチ |
WiFi | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth / GPS | Bluetooth 4.2、GPS 搭載 |
カメラ | リア 8百万画素、フロント 2百万画素 |
バッテリー容量 | 3.7V/5000mAH、充電はUSB Type-C |
サイズ(本体) | 240.8 x 167.5 x 8.7mm、550g |
OS | Android 9.0 |
以下はDevice Info HWより抽出の実機のシステム情報です。
▼CPUはUnisoc SC9863A。Cortex-A55、1.6GHz x 4、1.2GHz x 4とあります。
▼GmailやGoogle Chromeなど、軽めのアプリを4個開いた状態でのメモリ使用量は約1.5GB。3GBあれば、ライトユースでは何とかなる容量です。
▲以下に記載のとおり、プレインストールアプリが少ないこともあり、空き容量は23.43GBと動画を保存しない場合には十分です。
▼プレインストール済のアプリは以下のように少ないもの。かつては中国製のスマホ・タブレットのプレインストールアプリが不安視されたこともありましたが、この3年あたりで私がレビューした端末では、余計なアプリはほとんどプレインストールされていません。
▼カメラは仕様どおりに、フロント 5百万画素、リア 8百万画素。リアカメラで撮影したところ、同価格帯のタブレットと同様に、メモ書きの代替程度と捉えたほうが無難。オートフォーカスや保存時の遅延を感じます。
外観
ディスプレイについては後段で記載しますが、ここではディスプレイ以外を見ていきます。全般的には、プラスチック製の背面の質感はわるくなく、ベゼル幅もFire タブレットやiPad 5thと比較すると狭いもの。ただし、厳しく言えば、背面に指の油脂がつきやすいことに、サイドの一部に軋みを感じることが気になります。
▼白をベースとした標準的な外箱。
▼程よい厚みでクッション製のある枠に収まっています。以前にレビューしたポータブルディスプレイも同様でしたが、外箱を開けるとなぜかよい香りがします。
▼付属品は、ACアダプターにケーブル、説明書に2年間の保証書。中国ブランドのタブレットのなかには、コストカットのためか、ACアダプターが付属しない製品もあるのですが、他端末のアダプターの流用では電流・電圧などにも気を遣う必要あり、付属していると安心です。
▲左の説明書は、日本語も含めて6ヶ国語に対応。日本語は10ページの説明となり、Androidの説明をメインとした一般的なもの。
▲▼他製品も同様ですが、両面ともにフィルム保護されています。ディスプレイはTPUフィルム付き。
▼ディスプレイの詳細は後述しますが、発色・視野角はよい一方、明るさが控えめのような感覚あり。
▲背面はプラスチック製ですが、気づきなどは以下です。
- 金属製=質感高いではないのですが、プラスチック製としては質感はわるくなく、少なくとも 無骨なFire タブレットよりはデザイン的にもよいもの。
- 「質感がわるくない」ことについて、艶あり黒で質感を醸し出すことなく、艶なしでシックに見せていることも要因の一つように思います。
- だたし、指の油脂は付着しやすく、薄めのアルコールなどで拭いても落ちにくい。
- また、個体差とも思いますが、背面のSDカードホルダーの周辺を持つと軋むような音がします。
▼電源・音量ボタン周りを拡大。これらのボタンをクロームメッキ調の塗装や色違いとする製品も多数ありますが、私としては本製品のように同色系が好み。
▼黒字に白のガイドは見やすいものです。リセットホールもついており、まさかのフリーズの場合にも対応できそうです。
▲写真左端の濃い部分は滑りにくい素材となっており(他の部分よりも凹凸のある素材)、反対側も同仕様です。
▼充電用のUSB Type-CポートとSDカードスロット周りを拡大。
▲▼SDカードスロットにアクセスするためには、画像上の中央左にある窪みに引っ掛けて扉を外します(やや硬いです)。
▲SDカードの絵柄は3つありますが、左側にスロットがあります。
ディスプレイ
ディスプレイにおいては、全般的に明るさが足らない感覚があるものの、発色などはこのクラスのタブレットとしては妥当なもの。
- 私はスマホ・タブレットともに明るさ最大にすると明るすぎるのですが、本製品では明るさ最大にして程よいイメージ。
- 発色としては寒色系となり、やや白が際立つものの、発色はよく鮮やか。
- 上下左右とも視野角も良好。
- Huluで動画を3時間ほど視聴しましたが、レスポンスも良好で映像も違和感なし。
▼この角度での視野角も十分。
▼ブルーの壁紙のためにわかりにくいですが、鮮やかなディスプレイです。
▼デフォルトの壁紙では発色・視野角が伝わりにくいため、壁紙を変更して撮影。ちょっと淡いような感じもしますが、実用上は十分。
▼ベゼル幅がわかるよう、iPad 5thと比較。iPadはホームボタンを備えていることもありますが、上下のベゼル幅はiPadより狭く、左右は僅かに太い。この程度のベゼル幅ならスリムな部類です。
ベンチマークと体感レスポンス
続いて、ベンチマークスコアと体感レスポンスです。全般的には、エントリークラスのCPUを搭載しているため、速さは感じませんが、Webサイトの巡回やYouTubeなどの動画視聴、ゲームなどの負荷のかかるアプリ以外では普通に使用できます。
AnTuTu ベンチマークがGoogle Play ストアのラインナップから外れているため、Geekbench 5でのCPUベンチマークスコアを掲載します。
▼上はSC9863Aを搭載する本製品、中央はCHUWIやTeclastなどの中国ブランドのタブレットに搭載されることの多い 10コアのHelio X27、下はFire HD 8 / VANKYO Z10に搭載のMTK8163のスコア。
▲こちらは 100ドルスマホのUMIDIGI A5 Proに搭載のHelio P23のスコア。
▲スコアとしては、倍ほどの差を伴いHelio X27が優位となり、Helio P23よりも劣る結果に。ただし、ベンチマークスコアと体感レスポンスが異なることもあるAndroid端末。全般的な体感レスポンスでは、Helio X27にはやや劣りますが、Helio P23のUMIDIGI A5 Proよりも機敏に動作します。UMIDIGI A3 Proも同様でしたが、UMIDIGIのエントリー機はチューニングがよくなく、スペックどおりの実力を出していないかも。
- HuluとYouTubeを視聴した範囲ですが、動画視聴は普通に使用できます。音質も標準的ですが、音量最大にしてもやや小さく感じるかも。
- Webサイト閲覧やSNSなどの軽めのアプリでは遅さを感じることなく普通に動作します。Geekbench 5のスコアはUMIDIGI A5 Proに劣りますが、体感的には本製品がやや優勢。
- Webの画像編集サイト(バナー工房)での画像編集は、10コアのHelio X27がより機敏ですが、それほど大きな相違はありません。
- 手元にあるFire HD 8やFire 7と比較すると、明らかによりスムーズに動作します(Fire OSとAndroidの相違、メモリ搭載量の相違も影響しています)。Fire HD 8より多少優位なレスポンスに、より大きな画面を想像するとイメージしやすいでしょう。
サイズ、その他の使用感、まとめ
Dragon Touchと同じくAmazonで人気のVANKYOのタブレットのうち、Z10については「Vankyo Z10 実機レビュー、Fire HD 8と同CPUながらも快適動作の10.1型 Androidタブレット。アルミ製の背面でディスプレイも鮮やか」にてレビューしましたが、サイズの相違は以下。
- Dragon Touch Max 10は、240.8 x 167.5 x 8.7mm
- VANKYO Z10は、26.0 x 16.0 x 9.0mm
同じ10インチでありながら、縦幅は約2cmも異なります。下の画像のようにベゼル幅がかなり異なることが影響していますが、サイズ差以上にDragon Touch Max 10はコンパクトに感じます。
デザイン的な要素としては、ディスプレイ面はベゼル幅の狭いDragon Touch Max 10、背面はアルミ製のVANKYO Z10が優位です。ベンチマークスコアとしては、Dragon Touch Max 10が僅かに勝りますが、体感レスポンスは同水準。
▼下の写真はVANKYO Z10。
Dragon Touch Max 10の使用感として、まとめ的な事項は以下です。
- レスポンスはエントリークラスのCPUとしては良好。おそらくはこれ以下のスペックとなると動作にも影響があるように思いますが、価格とレスポンスはほどよいバランスを保っています。
- ただし、背面のSDカードを収納するフタ近辺の軋み、背面に油脂が付着しやすいことが気になります。これらを考慮すると、あるいは他社製との対抗を考慮すると、やはり背面はより剛性の高い金属製とするとよりよかったかも。
- ディスプレイは、もう少し明るさがあるとよかったように思いますが、色合い・発色ともに良好。
- 負荷を要するゲームなどの用途では厳しいものの、クセの少ないディスプレイであるうえに、ライトユースでは普通に動作することから、HuluやYouTubeなどの動画視聴に適した端末です。私はデスクトップでのサイト記事編集中の動画をながら視聴で利用する予定です。
全般的には、Amazonで販売のAndoridタブレットのうち、Fire OSベースのFire HD 10に抵抗を感じている場合には、価格的にも対抗になり得る製品です。
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