ThinkPad L560、中古で購入のマルチドライブ付き15.6型ノートの実機レビュー | Win And I net

ThinkPad L560、中古で購入のマルチドライブ付き15.6型ノートの実機レビュー

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先日、メルカリにて購入した2016年製のLenovo ThinkPad L560。家族が利用の2012年製 Lenovo IdeaPadが電源不通となり、家族の要望によりマルチドライブ付のPCを候補として検討、購入したものです。15.6インチのほぼ同世代のThinkPadとしては、ドライブなしのT550を所有していますが、ドライブの有無以外は概ね同様な使用感となり、ThinkPadらしくタイピングは快適です。

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スペック、実機のシステム情報

購入した ThinkPad L560のスペックは以下です。ストレージなし、OSなしの中古をメルカリにて 15,000円で購入したものですが、黄色網掛は私が導入したものです。

CPU Core i3-6100U、2コア4スレッド
GPU Intel HD Graphics 520
メモリ 8GB DDR3
ストレージ 2.5インチ SATA SSD 240GB
ディスプレイ 15.6インチ、TNパネル、ノングレア、解像度 1366 x 768
WiFi 11a/b/g/n/ac
Bluetooth 4.1
ドライブ DVD スーパーマルチ(DVD±R / ±RW / RAM / ±RDL)
ポート類 USB 3.0 x 4、Mini-Displayport、D-Sub、有線LAN
サイズ 377 x 27.6 x 255 mm、2.38kg
OS Windows 10 Pro

 

公式サイトのスペック情報を確認すると、標準構成のストレージは HDD 500GB (7200rpm)。HDD付、OSインストール済の中古の場合にも、私としてはSSDに換装することになるため、ストレージなし、OSなしの割安な中古の購入で正解です。

ちなみに、楽天市場の中古では、メモリ 4GB / HDD 500GB / Windows 10 インストール済が1万円台後半から。私がメルカリで購入の中古は、価格のみではそれほど割安感がないのですが、メモリ 8GBでボディやキーボードは無傷に近く、バッテリーはかなり状態のよいものでした。

この世代のThinkPadで厳しいのは、エントリー構成の場合にはディスプレイの解像度が低く(1366 x 768、HD画質)、視野角の狭いTNパネルであること。以下の記事のとおり、ThinkPad T550とX280は、TNパネルから視野角の広く、色合いも鮮やかなIPSパネルに交換していますが、長時間の連続使用を想定している場合には交換した方が無難です。テキストのギザギザ感が目立ち、色合いも淡いために疲れてしまいます。

ちなみに、今回のL560は家族用ですが、使用頻度も高くないため、TNパネルのまま使用するつもりです。

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▼Windows 10 設定のデバイスの仕様。CPUは第6世代のCore i3-6100U、メモリ 8GB。

 

▼フリーソフト HWiNFOのサマリー画面。

 

▼メモリはSamsung製の8GB、1枚刺し。空きスロットがあるため増設、デュアルチャンネル化し、GPU系のベンチマークはスコアアップを図ることができます(メモリ増設、デュアルチャンネル化でスコアアップ可能です)。

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▼OSなし、ストレージなしの中古を購入しましたが、手元にあったSamusung SSD 850 EVO 250GBを増設しました。

 

▼こちらはディスプレイの情報。ディスプレイをIPSパネルに交換する場合、適合するディスプレイとケーブルを確認するベースとなるため、掲載しておきます。

 

▼バッテリーのサイクルカウントは9回と、かなり少ない。

外観

手元にあるThinkPad (X220,X280,X1 Carbon 2016,T550)と比較すると、プラスチック感の強い反面、天板はピーチスキンではないために、経年劣化などによる塗装の剥げやまだら模様もなく、よい感じ。マルチドライブを搭載していることもあり、厚く重いことはやむを得ず。

中古としての状態は、天板とキーボード面に目視できる線キズが3カ所あるのみで、キーボードのテカリもなく、状態としてはかなりよいもの。繰り返しますが、天板はピーチスキンではなく、樹脂に通常の塗装であるため、中古としては状態のよいものが流通しているものと思います。

 

▼2016年の古い製品でもあり、ベゼル幅は太い。

 

▼マルチドライブを搭載していることもあり 27.6mmと太く、ドライブレスのT550よりも 5mmほど厚い。右サイドのポートはUSB 3.0 x 2。

 

▼左サイドのポート類は、左から電源、Mini-Displayport、D-Sub、USB 3.0、カードスロット。

 

▼背面はUSB 3.0と有線LANポートがあります。

 

▼左のヒンジ部分には、Lenovoのロゴが貼られています。

▲拡大してみると樹脂製であり、天板はピーチスキンではないことを感じ取れるかと思います。

 

▼アルコールで拭き取った後のため、手前部分が油脂が付着したような状態になっていますが、小傷が一つある程度のもの。

 

▼キーボード全体。テンキー付きのため、ディスプレイとキーボードの中心線のズレに違和感がありますが、キーボードのタイピング感がよいために、それほど気になるものではありません。

 

▲写真の左下に線キズがありますが、同様の線キズがキーボードに2カ所、天板に1カ所あるのみの、よい状態の中古です。

 

▼タッチパッドとトラックポイント周りを拡大。タッチパッド、トラックポイントともに汚れもなく、キーボードは使用感も少ない。

 

ベンチマークスコアと体感レスポンス

ベンチマークと体感レスポンスは、同世代のThinkPad X1 Carbon 2016モデル、ThinkPad T550と大きく変わらず。Webサイトのブラウジング、WordやExcel、画像編集程度では遅さを感じることなく、サクサクと動作します。

ベンチマークスコア

比較対象として掲載の機種は、Core i5-5300U搭載のThinkPad T550、Core i5-6200Uを搭載のThinkPad X1 Carbon 2016モデル。

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▼Geekbench 5のCPUベンチマークスコア。

上から順に、L560(Core i3-6100U)、T550(Core i5-5300U)、X1 Carbon 2016(Core i5-6200U)。L560とT550は同水準と思いきや、それなりの差があります(体感レスポンスとしては同水準)。

 

▼ドラクエベンチマークのスコア。

上から順に、L560(Core i3-6100U)、T550(Core i5-5300U)、X1 Carbon 2016(Core i5-6200U)。Geekbench 5のMulti-Coreのスコアに反して、L560は健闘しています。

 

▼こちらは他のPCで取り付けていたSSDを移植。ベンチマークスコアとしては、通常のSATA SSDと同水準。

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体感レスポンス

現在のところ、Webサイトのブラウジング、Excel、記事の編集、画像編集に使用している程度ですが、この程度のライトユースではメイン利用としても使用できます。第8世代のCore i3-8130U、Core i3-8145Uを搭載するPCなどと比較しつつの体感レスポンスは以下です。

  • 記載するまでもなく、Apollo Lake / Gemini LakeのエントリークラスのPCと比較すると、Windows 10の更新前後など、負荷がかかっている場合のレスポンスが異なります。Apollo Lake / Gemini Lakeよりも、CPU 100%の使用時間が短いもの。
  • ライトユースでのCore i3-8130U、Core i3-8145Uのレスポンスと比較すると、体感できるほどの差を感じず。在宅勤務やオンライン授業でも十分に活用できます。
  • X1 Carbon 2016(Core i5-6200U)には、より高速なPCIe SSDを搭載していますが(ただし、メモリは4GB)、L560に取り付けたSATA SSDとの相違から、X1 Carbon X1がよりキビキビしているように感じます。

ディスプレイ

スペックの項目でも記載しましたが、ThinkPadの中古を購入する場合の要注意はディスプレイ。最近のThinkPadは、エントリー構成でもFHDのIPSパネルが多くなってきましたが、数年前のモデルのエントリー構成では、HD画質に視野角の狭いTNパネルがメインです。

今回購入のL560も、HD画質のTNパネルですが、FHDのIPSパネルと比較すると以下の点で見劣りします。

  • ホーム画面にせよ、Webサイトにせよ、文字の粗さが目立つ。
  • 視野角が狭く、色の変化なく見ることができるのは、正面から見たごく限られた範囲。
  • コントラスト、メリハリに欠け、Webサイトなどの白の背景に黒の文字などか淡い。

キーボードの使用感

X1 CarbonやX280のキーボードと比べると、ストローク深めでしっかりとタイピングを行う必要がありますが、ThinkPadらしく タイピング感はかなり良好。

同世代の15.6インチのThinkPadは概ね同様のタイピング感かと思いますが(少なくとも、所有するT550とは同じタイピング感)、キーボードの雑感は以下です。

  • 深めのストロークに合わせ、しっかりと押し込む必要があるために、X1 Carbonなどのストロークの浅いThinkPadと比較すると、長時間の連続使用時にはやや疲れを感じます。
  • Lenovo 15.6インチのIdeaPad(2012年製)とは比較にならないほどに快適。IdeaPadではキーピッチが狭いうえに、10キーとの誤タイピングが頻発しましたが、L560では誤タイピングはほぼ皆無。
  • 所有するThinkPad (X220、X280、E130、T550、X1 Carbon 2016)との比較では、T550以外は(T550はL560と同様)ストローク、キーの軽さなどにそれぞれ特徴があるものの、甲乙つけがたいほどにどれも快適にタイピング可能。

静音性など

インテル 第5世代、第6世代のCPUを搭載する ThinkPadのメリットの一つは、CPUファンが静音であること。私が所有するX1 Carbon、T550、L560ともに、負荷をかけた場合もCPUファンが回転していることもわからないほどに静音であり、ボディの熱も感じません。

第8世代のCore i3-8130Uを搭載する X280では、ベンチマークやWindows 10更新前後の負荷がかかった場合には、やかましくはないにせよ、多少のファン音は聞こえますが、ファンレスに近い静音性を重視する場合には、第5、第6世代あたりがよいようにも思います。

まとめ

HD画質で視野角の狭いTNパネルを許容できれば、ライトユースでは快適なレスポンスとキーボードで、(重たいものの)マルチドライブ付きの15.6インチノートの中古をお探しの場合には、購入候補の一つとなる製品です。

メルカリやPayPayフリマでは流通量が少ないのですが、楽天市場では、メモリ 4GB / HDD 500GB / Windows 10 インストール済が1万円台後半から販売されています。

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