GPD Pocket 2 MaxやGPD Win 2を販売する「天空」より、独自ブランドの製品となる「TENKU ComfortBook S11」がAmazonにて販売されています。Apollo Lake N3350を搭載する11.6インチノートですが、990gと軽量であることに加え、OSはWindows 10 Pro、2020年5月8日時点の価格は26,500円と安価なことが大きな特徴。
TENKU ComfortBook S11のスペック
天空公式サイトでは「普段使いに快適な仕様に加え、サブPCとして手ごろな価格を実現」との見出しがありますが、そのスペックは以下となります。
CPU | Apollo Lake (Celeron) N3350、2コア2スレッド |
メモリ | 4GB DDR3L |
ストレージ | 64GB eMMC |
ディスプレイ | 11.6インチ、IPS、解像度 1920 x 1080 |
WiFi | 11b/g/n |
Bluetooth | 4.0 |
ポート類 | USB 3.0、USB 2.0、USB Type-C、Micro HDMI |
バッテリー容量 | 4000mAh |
サイズ(本体) | 281mm(W)×194.5mm(D)×18mm(H)、990g |
OS | Windows 10 Pro |
以下、26,500円の価格を考慮しないでうえでのコメントです。
- 私としてはApollo Lake N3350であることが引っかかります。Apollo Lake N3350の私の使用感では、上位のApollo Lake N3450やGemini Lake N4100と比較すると、Webサイト閲覧の画像表示や、高速タイピング時のテキストの画面反映の遅延などを感じます。
- 上記により、できれば上位のApollo Lake N3450であればよかったのですが。「Apollo Lake N3350 vs N3450、ベンチマークスコアと体感レスポンスの比較」にて記載していますが、ライトユースの普段使いでも遅さを感じることなく使用できるのは N3450から。
- ストレージは64GB eMMC。動画などの大容量ファイルを保存した場合、Windows 10の大型アップデート時には、一時ファイルなどの保存で容量不足(アップデートに難なり)となる可能性あり。
- WiFiは、11a/acに未対応。普通に使用するうえでは、11gでも十分ですが、11a/ac対応ならよりよいもの。
- 2万円台なかばで、IPSパネルのFHDであることは立派。11.6インチクラスの安価なPCでは、視野角の狭いTNパネルであることも多いです。
- 個人利用の範囲では、Windows 10 HomeもProも変わることはないのですが、より細かなチューニングができるProを搭載していることはよいことです。
▼レスポンス的には、第2世代のCore i5を搭載する、以下の2011年製のThinkPad X220やMacBook Air 11 Mid 2011がより快適です。
▼TENKU ComfortBook S11は中国製のPCで間違いないのですが、オリジナルモデルは見当たらず。CPUとしては、以下のJumper EZBook X3が同じであり、価格帯も同水準です。ただし、メモリ 6GB、SSDを増設可能な点でEZBook X3が優位。
TENKU ComfortBook S11の外観と機能性
横幅 281mmのコンパクトなボディで990gの軽さも特徴となりますが、上の画像のようにキーボード面の左右のベゼル幅が狭いことに好感。キーピッチは確認できませんが、12.5インチクラスのキービッチを確保しているように思います。
製品紹介で金属製であることをアピールしていないために、また、写真の雰囲気からもボディはプラスチック製。ボディ色はシルバーとホワイトとありますが、同系色であるためにシルバーとブラックならよかったかも。
▲前方と下に向かって絞り込まれたサイドの造り込みにより、18mmのサイズよりもスリムに感じます。左サイドの画像はないのですが、左サイドにUSB 、USB Type-C、Micro HDMIがあるようです。USBが合計3となりますが、1つ削除して Micro HDMIよりもMini HDMIとすると私の好みにマッチします。小さなMicro HDMIではアダプターに負荷がかかり、ケーブルのアダプター部分が折れやすくなります。
▼広めのキーピッチのように感じるキーボードによりタイピングは特に問題なさそうです。101キーとあり、スペースキーの右にAlt、@キーの位置から、英語キーボードにかなの印字を付与したキーボードのようです。
▼「`TENKU」のロゴはもう少し控えめに、あるいはロゴなしだとスッキリするのですが。
まとめ
CPUはAtom Z8350と体感的には同水準のApollo Lake N3350、メモリ 4GB、ストレージ 64GB eMMCと必要最低限のエントリー構成となり、レスポンス的にはWebサイト閲覧やWordやパワポなどの軽めのオフィスソフト向けのPCとなります。在宅勤務でもサブ的に利用でき、会社と自宅間を気軽に持ち運びできる用途として、安価なPCをお探しの場合には選択肢の一つ。国内保証(1年間)の安心感もあります。ただし、重ねての記載ですが、CPUはApollo Lake N3450であると、よりおすすめできるのですが。
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