内部の構成、HDDの増設
底板を開けて、内部の構成を確認し、HDDを増設してみました。
▼四隅のプラスネジを外し、右上にある隙間にマイナスのドライバーやヘラなどで 底板を持ち上げることで、底板を簡単に開くことができます。
▲▼前述のとおり、上の画像では 2スロット形式のメモリですが、底板を外してみるとメモリがなく、実機のシステム情報からもオンボードのメモリです。
▼2280サイズ 512GBのM.2 SATA SSDを拡大。SSDの左下のネジの右側に、2.5インチ SSD / HDD増設用のケーブルを接続するポートがあります。
▼中央にあるのが、付属する SSD / HDD増設用のケーブル。ケーブル接続の向きを確認している様子です。
▼ケーブルを接続した状況です。
▼サイド 4個と画像中央 2個のネジとめを行っていませんが、難なくHDDの増設完了です。
ベンチマークスコア
続いて実機で計測のベンチマークスコアを掲載します。比較対象は以下の記事で掲載のAlder Lake-N N95を搭載する「NVISEN AU01」です。
実機レビュー、Alder Lake N95搭載 ミニPC「NVISEN AU01」。標準装備のM.2 SSDに加え、PCIe SSDを増設可能、快速・静音なミニPC
Geekbench 5
Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1007、マルチコア 2924」。中央はN95のスコアですが、N100は順当に高いスコアです。
▲▼3つめのスコアは、こちらで実機レビューのCore i7-8565UのミニPCのもの。N100は、シングルコア・マルチコアともに同水準と言えます。100ドル台のPCが、2018年に発売のハイエンド ノートPCに搭載される水準と思うと、そのコスパの高さは相当なもの。
なお、以下の記事に、これまで実機で計測した Geekbench 5のスコアを一覧化していますが、N100のシングルコアのスコアは、インテル 第10世代のCore i3-10110Uと同水準とも言えます。
PC 実機で計測、Geekbench CPU ベンチマークスコアの一覧、サクサクと動作するスコアの指標
Geekbench 6
Geekbench 6のスコアは「シングルコア 1177、マルチコア 3033」、その下のN95の「シングルコア 1114、マルチコア 2553」と比較すると、シングルコアにGeekbench 5ほどの差はありません。3回ほど計測してみましたが、3回とも同水準のスコアでした。
なお、以下の記事に記載していますが、Geekbench 5と6では、計測項目とベースとなるPCの相違から、Geekbench 6は5よりも高いスコアとなります。
Geekbench 6 vs 5のスコア、M2 / M1 Macなど、数台のPCで実測スコアの相関を確認してみた
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 933、マルチコア 2556」、下の画像のN95の「シングルコア 831、マルチコア 2324」と比較すると妥当なスコアです。
ドラクエベンチマーク
ライトなベンチマークソフト「ドラクエベンチマーク」での計測結果です。先日、以下のAlder Lake-N N305を搭載するPCでは、当ベンチのスコアがそれほど高くなかったこともあり、比較対象として計測してみました。
MINISFORUM UN305 実機レビュー、Alder Lake-N N305 / LPDDR5 RAMを搭載しキビキビと動作、Alt / PD対応のUSB-Cも搭載
▼1280 x 720のHD画質、1980 x 1080のFHD画質の2つで計測。上段は本製品のN100、下段は上の記事で掲載のN305のスコアです。
HD画質では、たまたまと思うものの、N100が高いスコアになっています。他のベンチマークも同傾向ですが、N100 vs N305では、シングルコアではN100とN305は同水準であるものの、マルチコアやゲーム関連では、N305が大きな差をつけ優位です。
▼こちらはFHD画質でのスコア。
CrystalDiskMark
2280サイズのM.2 SATA SSDを搭載していますが、以下のとおり、ベンチスコアはSATAとしては一般的な速度です。
PCIe SSDを搭載する N95 / N100 PCの場合、その仕様から、あるいはコスト面からもエントリークラスの製品を搭載しています。このため、N95 / N100に搭載のPCIe SSDとSATA SSDを比較した場合、体感できるほどの相違はありません。
メモリ
オンボードとなりますが、LPDDR5メモリを搭載していますので、以下の記事で紹介のSandra ソフトにより、メモリの帯域を測定してみました。
Windows PCのメモリ帯域幅のベンチ計測に「SiSoftware Sandra Lite」を使用してみた。インストールと計測方法
▼上から順に、N100 / LPDDR5 8GBを搭載の本製品、こちらの記事でレビューのN95 / DDR4 8GBを搭載のミニPC、上位のRyzen 7 6800U / LPDDR5 16GBのPC(現在レビュー中)のスコアです。
N95 / DDR4の15GB/秒に対して、N100 / LPDDR5は29GB/秒と、かなりの差があります。
体感レスポンス
ベンチマークスコアで記載のとおり、インテル 第8世代 Core i7-8565U、第10世代 Core i3-10110Uの実力となり、ゲームや動画編集には向かないものの、以下などの普段使いではキビキビと動作します。また、静音であるために作業もはかどります。
- Web サイトのブラウジングやFHDクラスの動画視聴。
- ブログ記事の編集、および画像編集。
- Wordはもちろんのこと、データ量や関数が多めのExcelやAccess。
- Windowsの更新前後に、バックグラウンドでシステムプログラムが動作している際にも、従来のCeleron(Jasper Lake、Gemini Lake)ほどに負荷は大きくなく、レスポンスの悪化も少ない。
ファンの音量、CPU温度
他のN95 / N100を搭載のミニPCと同様に、負荷をかけた場合も含めて、CPUのファン音はほとんど気にならない静音仕様です。
CPU温度について、フリーソフト「HWiNFO」で確認したところ、サーマルスロットリングが発動しています。ただし、瞬間的に発動する程度であり、それほど気にする必要もないようです。
まとめ
インテル 第8世代 モバイル向けのCore i5相当の実力となるAlder Lake-N N100を搭載する「T-BAO MN100」。オンボード 8GBとなりますが、LPDDR5のメモリを搭載し、Banggoodのクーポン価格は、同水準のスペックと機能のN100 ミニPC(メモリ 8GBの場合は3万円前後)よりも割安であることも特徴です。
▼10月8日時点の価格は、クーポン「BGJP1d0e」の利用により 164.99ドル。同時点の円貨換算額は 約24,900円
▼Amazonで販売の同型モデルはこちらです。
参考情報
ミニPCにて使って便利な周辺機器は、以下の記事で掲載しています。狭いスペースでの使用なら 16インチ アスペクト比 3 : 2のポータブルモニター、サブPCとしての使用ならUSB 切替器がおすすめです。
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