1年ほど前から、自作PCのためにセール時などにケースやメモリなどのパーツの一部を購入していたのですが、CPUの選択で迷っていたところで、お手頃価格のAMD Ryzen 7 5700Xに決定、あわせて、マザーボードとCPUクーラーを購入しました。
PCの組み立てプロセスは YouTubeであふれていることもあり、当記事では Ryzen 7 5700XのPCを自作するにあたり 購入・組み合わせたパーツとベンチマークスコアを掲載します。
なお、当記事では最安パーツを記載するものではなく、私が使用しているパーツをk際するものです。
購入、組み合わせたパーツ
冒頭に記載のとおり、CPUの選択を迷っていましたが、結果として 2025年2月の販売価格 2万円台半ばとコスパの高い AMD Ryzen 7 5700Xを購入。ケースはかなり前に購入したものですが、当初 ハイエンドなCPUに水冷を検討していたこともあり、ミドルタワーのケースにMicroATXのマザーボードと、アンバランスなところがあります。
▼組み合わせたパーツはこちら。
CPU | AMD Ryzen 7 5700X |
CPU クーラー | 虎徹 MARK3、12cm サイドフロー |
グラボ | ASRock RX 6600 XT Challenger(中古) |
メモリ | Essencore DDR4 3200MHz PC4-25600、16GB x 2 |
SSD | HIKSEMI Future PCIe 4 x 4、1TB |
マザーボード | MSI B550M PRO-VDH WIFI (MS-7C95) |
電源 | 玄人志向 80PLUS Bronze 650W ATX電源 KRPW-BK650W/85+ |
ケース | Thermaltake Versa H26 Black、ミドルタワーケース |
OS | Windows 11 Pro |
▼半分ほどのパーツは、1年ほどかけて ゆっくりとセール時に購入、しかも、ほとんどが楽天市場やYahoo! ショッピングなどのポイントでの支払いです。恐る恐る 2025年2月9日現在のAmazonをメインとして 価格を抽出してみると 10万円超えていました。なお、以下に留意ください。
- 全般的に、私が購入した時点よりも 多くのパーツが値上がりしています。特に、マザーボードは約8,000円も値上がり。下表ではマザーボードのみ、私の購入価格を掲載しています。
- SSDは楽天市場から購入したのですが、Amazonでは私が購入時から 3,000円近く 値上がりしています。
- 別途購入のOSは除いて集計しています。
- 下表のうち、AMD Ryzen 7 5700Xを固定した場合、コストカットできるパーツとしては、グラボ・電源・ケース・SSDなどです。
▼マザーボード「MSI B550M PRO-VDH WIFI」のAmazonでの価格推移です。何が起こったのか、2月から急激に値上がりしています。なお、PCでのAmazon 価格推移の表示については、「AmazonのPCサイトで価格推移を常時表示する手順と利用事例」で掲載しています。
CPUは定番のAMD Ryzen 7 5700X
以下などの所有するハイエンドのミニPCやM4 Mac miniと比較すると控えめですが、2万円台半ばのコスパの高さ、以前に購入していたDDR4のメモリを有効利用するために「AMD Ryzen 7 5700X」を選択しました。結果、私の普段使いでは、上位機と遜色ないレスポンスです。
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CPU クーラーは 冷え冷えの「虎徹 MARK3」
ミドルレンジのCPU向けの安価な空冷 CPUクーラーとしては「DeepCool AK400」が定番ですが、2025年1月には販売されていなかったために、以下の「虎徹 MARK3」を購入しました。
上の写真のとおり、サイズ 3.7 x 7.9 x 15.5の大きなサイズに 12cm ファンのサイドフローですが、さすがによく冷えています。後の段落に、CPU温度のスクショを掲載していますが、通常時には30~40℃台、CINEBENCH R23にて負荷をかけた場合にも 50℃台でおさまっています。
グラボは中古のASRock RX 6600 XT Challenger
私はRyzentoshによる macOSのインストール(Windows 11とのデュアルブート)を想定していますが、その前提としてグラボはAMD Radeon。中古価格 2万円台とお手頃な「AMD Radeon RX 6600 XT Challenger」を購入しました。ただし、私の購入時の2万円台では厳しい状況です。
マザーボードはMSI B550M PRO-VDH WIFI
PCIe 4.0のSSDを使用できることを前提に、B550チップセットのマザーボードが前提。「ASUS PRIME B550M-A WIFI」と迷いましたが、Yahoo! ショッピングにて たまたま安価(9千円台)で販売していた「MSI B550M PRO-VDH WIFI」を購入しました。PCの自作は久しぶりであり、マザーボードの良し悪しを明確に語ることはできませんが、小さな課題は以下と認識しています。
なお、2025年2月9日現在では、私の購入時(1月21日)よりも 倍以上の価格となっており、販売先のリンクは非表示にしています。
- 他のマザーボードと概ね同様ですが、大きなCPU ヒートシンクとグラボを取り付けた場合、SSD ヒートシンクのサイズが限定される。
- WiFi / Bluetooth アンテナの回転部分が緩く、手を触れると即動いてしまうイメージ。
- グラボのロックパーツが弱く、グラボを取り外す際に勢いよく飛んでしまう。
SSD
SSDは当初、公表値「最大読込 7000MB/s 最大書込 6500MB/s」と高速な「Yottamaster」の製品を使用していました。しかしながら、QLCであるうえに(以前のロットはTLCもあった模様)、以下の記事に記載のとおり、SSD 温度が高いため(、以下の「HIKSEMI Future 1TB」を購入・使用しています。
温度の高いSSDに、ファンあり・ファンなしのヒートシンクを付け替えて検証するも、効果は限定的な事例
▲▼Read 7325MB/s、Write 6423MB/sと高速。なお、SSDの詳細レビューは、後日 別記事にて掲載します。
▲▼以下の記事にて掲載のツールにて NANDの種類を確認しましたが、上の画像のとおり TLCです。なお、2TBの場合には、最新となるYMTC 232層のNANDを搭載しているようです。1TBもYMTC 232層かと思いきや 128層でした。
SSDのNAND 種類をフリーソフトを利用し確認する方法。TLC or QLCの確認に有効
メモリ
B550 チップセットにあわせて DDR4メモリです。私はEssencoreの16GB x 2枚のメモリを2024年1月に7,812円で購入したのですが、2025年1月は12,000円と割高のため、シリコンパワーのメモリを表示しています。
電源
上の画像はAmazonのスクショですが、電源はかなり前に購入した「玄人志向 80PLUS Bronze 650W ATX電源 KRPW-BK650W/85+」。以下の記事で掲載の「GPU ボックス」においても同製品を使用し、今回の自作PCともども 安定動作しています。
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ケース
ケースは、今回の自作PCの組み合わせの決定前に、ATXのマザボを前提としていたこともあり、今回購入のMicro ATXのマザボに対して、ATX対応のミドルタワーケース「Thermaltake Versa H26 Black」です。サイズに余裕があるために、ケーブル類の取り回しは簡単。5.25インチベイを2個装備しています。
▼Micro ATXのマザボにミドルタワーケースと不釣り合いですが、参考まで。
実機のシステム情報とベンチマークスコア
続いて、実機で抽出・計測のシステム情報とベンチマークスコアを掲載します。
システム情報
実機から抽出のシステム情報です。
▼Windows 11 「設定」アプリより。CPUはAMD Ryzen 7 5700X、メモリは32GB、OSはWindows 11 Pro
▼「CPU-Z」から抽出のシステム情報。CPUの情報ですが、AMD Ryzen 7 5700Xは 2025年2月8日現在では AMD Ryzen 2世代前のZen 3、 8コア 16スレッド、TDPの最大は65W
▼マザーボードは「MSI B550M PRO-VDH WIFI」、BIOSの最終更新日は2024年7月18日
▼メモリはDDR4 32GB(16GB x 2枚)。DDR4 メモリは高くないので、そのうち 32GBを追加して 64GBとしたく思います(私の使い方では 32GBで十分ですが)。
▼AMD Radeon RX 6600 XTのグラボの情報です。メモリは8GB GDDR6
ベンチマークスコア
続いて、実機で計測のベンチマークスコアを掲載します。
Geekbench 5
Geekbench 5のスコアは「シングルコア 1607、マルチコア 9121」
▲▼以下の記事にて、これまで実機レビューした ノートPCとミニPCをメインに、スコアを一覧化しています。このなか、シングルコアのスコアは Zen 3+のAMD Ryzen 9 6900HXと同水準です。
PC 実機で計測、Geekbench CPU ベンチマークスコアの一覧、サクサクと動作するスコアの指標
Geekbench 6
Geekbench 6のスコアは「シングルコア 2157、マルチコア 9213」。Geekbench 6と5では、評価項目と評価判定のベースとなるPC スペックの相違から、Geekbench 6は5より高いスコアとなります。
CINEBENCH R23
CINEBENCH R23のスコアは「シングルコア 1530、マルチコア 13532」
▲▼以下の記事にて、これまで実機レビューした ノートPCとミニPCをメインに、スコアを一覧化しています。このなか、シングルコアのスコアは、Geekbench 5の結果と同様に、Zen 3+のAMD Ryzen 9 6900HXと同水準です。インテル CPUでは Core i7-1260Pに一歩及ばず。
CINEBENCH R23、ミニPCやノートPC 35製品で計測のスコア一覧。キビキビ動作のスコアの指標
3DMARK
3DMARK Time Spyのスコアは9,756、Fire Strikeのスコアは 25,312。
ファイナルファンタジー
標準画質でのファイナルファンタジー XVのスコアは 12,721、非常に快適。
▼標準画質でのファイナルファンタジー XIVのスコアは 15,799、非常に快適。
▲▼以下はレポートですが、2つめの画像は現在レビュー中の Core i7-14700 / GeForce RTX 4060を搭載するLenovoのPC。さすがに、フレームレートに開きがありますね。
CPUとSSDの温度
CPU 温度は「虎徹 MARK3」の恩恵により、さすがによく冷えています。以下の画像はフリーソフト「HWiNFO」での計測結果ですが、CINEBENCH R23で負荷をかけた場合にも、最大 50℃台におさまっています。
当サイトにて 実機レビューすることの多いノートPCとミニPCでは、サーマルスロットリングが発動する製品も散見されるなか、その気配は全くありません。
▲▼当初 「Yottamaster」のSSDを使用していましたが、QLCであるうえに SSD 温度が高いため(温度センサーが正しく機能していない可能性もあり)、「HIKSEMI Future 1TB」に換装しました。以下の記事にて掲載のファンレスヒートシンクを使用していますが、ベンチなどで負荷をかけた際にも SSD 温度は40℃台と低く、監視する必要もなさそうです。ただし、「Yottamaster」のSSDと逆に、温度が低く出すぎている感あり。
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まとめ
私にとっては、20数年ぶり(Athlon Thunderbird以来のような)の自作PCです。普段はノートPCやミニPCを弄っていますが、自作PCでは当然ながらもパーツ選びの自由度が高く、多くの方と同様に早くハマってしまいそうです(早速、AMD Ryzen 7 9700Xを物色中)。
今回のAMD Ryzen 7 5700Xでの自作PCでは、SSDの費用(自宅に転がっているものを使用するなど)をグラボにまわすべきだったとも思いますが、ご参考まで。また、先行して 大きなミドルタワーのケースを購入していた一方、マザボはMicroATXと やはりアンバランス。いづれ、MicroATX ケースとするつもりです。
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