中古の軽量ノートPCを買い集めつつある私ですが、これまで NEC VersaPro、MacBook 12、Let’s note CF-SZ5 / RZ5、LIFEBOOK U937/Rを購入しました(MacBook 12以外はジャンクな製品を有効利用)。そして今回は、ジャンクなNEC LAVIE Direct NM(Note Mobile) 2018年モデルを、ヤフオクにて 5,500円で落札しましたが、これが大当たり。バッテリーレスでしたが、画面・ボディともに綺麗で、メモリ 8GBにSSD 256GB、AC アダプターも付属していました。
NEC LAVIE Direct NM 2018年モデルのスペック
上の画像は購入後に、NECサイトにて 型番から発売日情報などを検索したものですが( NEC LAVIE,VersaProの型番から詳細スペックをWebで確認する手順。中古PCの購入検討時などに有効)、発売日は2018年1月18日とあります。2022年7月末現在では4年半落ちの製品となりますが、以下のスペックのとおり、ライトユースでは現在も十分に活用できるもの。
CPU | 第7世代 Core i5-7Y54、2コア 4スレッド |
GPU | インテル HD グラフィックス 615 |
メモリ | オンボード 8GB LPDDR3 デュアルチャネル |
ストレージ | 256GB SATA M.2 SSD、PCIe SSDに換装可能 |
ディスプレイ | 12.5インチ、IPS、解像度 1920 x 1080 |
Web カメラ | HD解像度(720p)対応カメラ |
WiFi | 11ac/a/b/g/n |
Bluetooth | 4.1 |
ポート類 | USB-A 3.0 x 2、HDMI、 |
サイズ | 289 × 197.5 × 17.0 mm、約924g |
OS | Windows 10 Pro |
その他 | 1W x 2 スピーカー |
CPUのインテル 第7世代 Kaby LakeのCore i5 7Y54は、メジャーどころでは MacBook 12 2017モデルに搭載されています。私は下位のCore m3-6Y30を搭載するMacBook 12 2016モデル、Core m5-6Y54を搭載する「Let’s note CF-RZ5」を所有していますが、Core i5-7Y54も含め、このクラスでは動画編集やゲームなどの負荷のかかることには向かないものの、 Web サイトのブラウジング、WordやExcelなどのライトユースでは十分。
ジャンク扱いの理由
ヤフオクにてジャンクと明記なある中古品を、他の入札者がなく5,500円で落札したのですが、商品紹介に記載のジャンクな理由は以下です。
- バッテリーなし
- タッチパッドの動きが不安定
- 液晶に多少のキーボード跡あり
格安の中古ノートの多くの場合、結局はバッテリーを交換することになるため、バッテリーレスは問題ありません。タッチパッドの動きが不安定なことについては、今のところ 稀にポインターの動きが通常より速い、あるいは遅いの不安定さを感じる程度。最近、MacBookに接続したBluetooth マウスのポインターが突然 消え、Mac 全体がフリーズする現象に悩まされている私ですが、それと比べると軽度の不具合です。
実機のシステム情報
続いて、Windows 10の設定画面、「CPU-Z」から抽出のシステム情報を掲載します。
▼Windows 10の「デバイスの仕様」と「システムの仕様」。CPUは Core i5-7Y54、メモリ 8GB、OSはWindows 10 Pro
▼「CPU-Z」の情報より。CPUは Kaby Lake 2コア4スレッドのCore i5-7Y54、最大TDPは4.5W
▼8GB DDR3のメモリは デュアルチャネルで動作しています。
▼NECのPC事業は Lenovo 傘下でもあり、ボードの製造元は Lenovoとなっています。
外観、液晶、キーボード
富士通、NEC 、Lets Noteの他の1kg未満の軽量ノートの場合、アルミ製、マグネシウムの金属製が多いのですが、本製品は樹脂製。金属製の場合には、以下のVersaProのように板厚が極度に薄い製品もあり、凹みやしないかと気を遣ってしまいがち。一方、樹脂製でしっかりした本製品はその心配も不要です。
外観
中古としての外観は、天板・キーボード面・底板ともに 目立たない小傷が複数ある程度となり、凹みや塗装の剥げもなく、ヤフオクで5,500円で落札した中古品としては良好です。
樹脂製でもあり金属製ほどの質感はありませんが、液晶面の狭いベゼル幅など 十分にスタイリッシュ。また、法人向けモデルのVearsaProは天板のNECの文字が目立ちますが、NEC(LAVIE)のロゴであることも好みです。
▼USB-A x 2、HDMI、カードスロット、電源のポート類が背面に集中していることも特徴の一つ。これは学生さんの要望を取り入れ、ノートや参考書類を横に置きやすいよう考慮したようですが、ポート類を頻繁に抜き差しする私としては、やや不便な仕様です。
▼ポート類を拡大。電源の形状は、ThinkPad X1 カーボン 2016モデル、ThinkPad T550などと共通するものです。
▼樹脂製の底板は、キーボード面からの角度が大きくなっています。厚みは17mmと薄くはないのですが、この角度により薄く見えます。なお、金属製の軽量ノートの場合には、強く押すと凹みやしないかと不安になるのですが、樹脂製の本製品は剛性も十分です。
液晶
以下のVersaPro 13.3インチの液晶が暗く、VersaProとは世代も液晶パネルの種類も異なりものの(VersaProの液晶はIGZO)、本製品を購入する際に液晶に不安があったのですが、実機は明るく色合いも良好、視野角も広いです。
▼左右と上のベゼル幅が狭いことが際立ちます。ディスプレイ下はWeb カメラが組み込まれていることも含め、やや太め。
▼液晶を最大限開いた様子。他のPCと比較すると角度はありません。また、横から見た液晶面の幅ほ太いです。
▼当サイトのトップページを上から見た状況ですが、この角度でも色合いの変化は少なく、視野角は良好です。
キーボード、タイピング感
主要キーのキーピッチは 19mm 、キーストロークは1.4mmですが、Enterキーは小ぶりで、上の写真の「ろ」のキー、上下の矢印など、一部のキーのサイズが異なります。また、Fnキーが右下、半角/全角キーがEscキーの右にあるなど、一部のキーが一般的な配置と異なっています。
上記により、タイピングには慣れが必要とするレビューコメントも多いのですが、私としては使用前の想像以上にタイピング感は良好であり、当初から高速タイピングできています。また、浅く軽快なストロークも私好み。
▼中央に窪みはなくフラットなキーです。なお、キーボードにバックライトはありません。
MacBookなど、他の12インチノートとの比較
参考までに、12インチの軽量ノートである「MacBook 12」と「Let’s note CF-SZ5」、12.5インチの「ThinkBook X280」と幅や厚みを比較してみました。
▼こちらは MacBook 12 2016モデルとの比較。MacBook 12のCPUはCore m3-6Y30となり、Core i5-7Y54の本製品が上位です。奥行きはほぼ同サイズですが、横幅は 12インチのMacBook 12が僅かに小さい程度。厚みは大きく異なりものの、MacBook 12のポート類は、USB Type-C 1個のみであることがマイナスポイント。
▲▼こちらは MacBook 12のバタフライキーボード。どちらかと言えば否定的なコメントの多い同キーボードですが、私にとっては広いキーピッチと浅いキーストロークとあわせて快適です。
▼こちらは ThinkBook X280との比較。同じ12.5インチですが、奥行き・横幅ともに、NEC LAVIE Direct NMがかなりコンパクト。重さも200gほど異なります。
▼こちらは 12インチの「Let’s note CF-SZ5」との比較。CF-SZ5はDVD ドライブ内蔵のモデルがベースであること、天板のボンネット加工により厚みがあります。
▼比較対象とした製品のレビュー記事はこちら。
ベンマークスコア
ライトユース向けの本製品ですが、軽めのGeekbech 5とドラクエベンチマークのベンチスコアを掲載します。
▼Geekbench 5のCPU ベンチマークのスコアは「シングルコア 794、マルチコア 1236」。体感レスポンスに影響するシングルコアのスコアは、現行のモバイル向けのCeleron N5095 / N5105や、インテル 第5世代のCore i5-5200Uよりも高スコア。ただし、ファンレスであることも影響してか、CPU温度が高い場合のベンチスコアは極端にわるくなります。
▼軽いベンチのドラクエベンチマークでは、HD画質でも「やや重い、2510」と低スコアです。
▼SATA M.2 SSDのスコアは標準的なもの。より高速なPCIe SSDに換装できるのですが、劇的に速さを体感できるものでもなく、換装すべきか悩みどころ。
体感レスポンス
体感レスポンスとしては、Celeron N5095 / N5105、Core i5-5200Uなどと同水準。Web サイトのブラウジングや画像編集、記事の編集などでは遅さを感じることなく実用的。
ただし、他サイトの記事も参照すると、CPUの熱などに応じてのクロックダウンが激しいようであり、上述のベンチマークスコアの変動と同様に、極端にレスポンスが悪化することがあります。なお、「レスポンスが悪化」については、Windows 更新のシステムプログラムが稼働していない場合の事例です(システムプログラムが稼働している際のレスポンスの悪化は、他のPCと同様です)。
ファンありで1世代前のCPUを搭載する Lets note CF-RZ4では上記の現象は生じていないのですが、このクラスでは、静音性を重視しファンレスを選ぶか、安定したレスポンスを求めてファンありの他製品とするか、悩ましい選択です。
まとめ
搭載するCPUは Core i5-7Y54とライトユース向けのLAVIE Direct NM 2018モデルですが、バッテリーレスとは言え 5,500円と格安だったこともあり、私としては購入して正解。中古の液晶の程度は、製品毎の経年劣化によるとも思いますが、程々に明るく色合いもよいものです。
外出用の軽量PCとして、MacBook 12、Lets note CF-SZ5 / RZ4、LIFEBOOK U937/Rのジャンク品を買い集めましたが、どれをメインとするか、悩ましくなりました。
▼バッテリーを購入し取り付けました。
▼こちらは法人向けの「VersaPro VH-3」の中古の事例です。
▼直近の12.5インチ、LAVIE N12の情報はこちら。