M1 MacBook Airを購入し、明るくて鮮やかな画面と快適なレスポンスには十分に満足している私ですが、13.3インチの画面では在宅勤務などでは やや辛い。そこで、M1 Macの発売により、値崩れしている15.4インチのMacBook Proの中古を物色。8年落ちの「MacBook Pro 15 Retina Late 2013」の中古を購入しましたので、今さらながらに使用感などをレポートします。
購入した中古は、CPUはインテル 第4世代のCore i7-4750HQ、メモリ 8GBで、外観の程度は大きな傷もなく良好な製品であり、ベンチマーク・体感レスポンスともに 第8世代のCore i3と同水準で快適。大きく綺麗な画面で見やすく癒され、在宅勤務などでは現役として まだまだ活用できます。
スペック、実機のシステム情報
購入にあたり、価格面から2011から2013年製で、スペックも精査のうえ物色していたのですが、2011年製はGPU問題(GPUの半田クラックを起因とした、ディスプレイ表示の不具合)を抱えている製品が特に多いためにパス。メルカリにて、程度のよい Retina Late 2013を 28,000円(ACアダプター、有線LANアダプター、D-Subアダプター付き)で購入です。
購入した製品のスペックは以下です。上位モデルはGeForce GT 750Mを搭載していますが、こちらもGPU問題が不安なため、統合型のIntel Iris Pro版を購入です。
▼2013年モデルと古い製品ですが、4コア 8スレッドのCore i7-4750HQであること、MacBookらしく 2800 x 1800の高解像度であることは 今でも魅力です。
CPU | Core i7-4750HQ、2.0GHz、4コア8スレッド |
GPU | Intel Iris Pro |
メモリ | 8GB (DDR3、4GB x 2) |
ストレージ | SATA SSD 256GB |
ディスプレイ | 15.4インチ、解像度 2800 x 1800 |
WiFi | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.0 |
ポート類 | Thunderbolt 2 x 2、USB 3.0 x 2、HDMI、カードスロット |
バッテリー容量 | 8110mAh(実機ベース) |
サイズ(本体) | 35.89 x 24.71 x 1.8cm、2.02kg |
OS | macOS Catalina (私のアップデート後) |
▼購入後、Mavericksの画面には違和感があり、Catalinaにアップデートしました。
▼解像度 2880 x 1800のRetina ディスプレイ。
▲▼解像度 2880 x 1800では文字などが小さくなるため、デフォルトの1440 x 900で使用しています。下の画像は、Google Chromeのアプリ「System Information」で表示のもの。
▼こちらは Geekbench 5のシステム情報より。メモリ 16GBならさらによいのですが、8GB版で妥協。
▼8年落ちの中古としては、充放電回数は64回とかなり良好。バッテリー駆動時にも2時間程度は持ちそうです。
外観
今さらながらのMacBook Pro 15 Retina Late 2013のレビューですので、中古の傷の程度の確認・私の備忘録程度の軽めの外観レビューです。
▼USBポートが両サイドにあり、また、カードスロットがあることが、何気にありがたい。
▼右サイドを拡大してみると、MagSafe 2ポートにゴミが付着しているようにも見えます。
▼天板には小さなエクボとシール痕があるのですが、写真ではうまく撮影できず。メルカリの製品情報でも明記されていなかったのですが、売り手・買い手ともに見落としがちかもしれません。
▲サイドも含めて、通常の使用ではやむを得ない小さな傷が複数あるのですが、シルバーのボディ色もあり、これらも写真では表現できていません。
▼背面左側の傷は目視できます。全般的にこれより小さな傷が複数、天板に小さなエクボがある程度で、中古としては良好。
▼繰り返しですが、右側に数ミリのエクボがあるのですが、写真ではわからず。
▲下側の中央にシール痕があります。この程度なら簡単に除去できそうです。
▼りんごマークが光る仕様であり、現在の天板よりもMacらしいと感じるのは私のみではないと思います。
▼背面は目視できる大きな傷もなく、天板を外した形跡もなく良好。天板のシール痕から企業で使用していた製品で、使用頻度が低かったものと想像します。
▼拡大してみると、目視できなかった小さな傷もあります。冷却用のスリットの作りは秀逸。
▼参考までに、MacBook Air 11 Mid 2011、M1 MacBook Air、MacBook Pro 15 Retina Late 2013を並べてみました。各製品ともアルミ製であり、サイドの作りは丁寧で質感の高いもの。
▼ディスプレイを開いて垣間見えるスリットの作りもお見事です。前面からは全く存在がわからないのが、Macらしい。
▼現行機と比較すると、タッチパッドがかなり小さいですが、十分に実用的。
▼バッテリーの充放電回数 64回と少ないこと、キーボードにテカリがないことから、使用頻度はかなり少なかったように思える中古品です。
▼キーボード面の右側に薄らと色の異なる部分がありますが、簡単に除去できそうです。
▼明るく鮮やかなディスプレイ。2012 / 2013年製のRetinaディスプレイは、コーティング落ちの激しい中古も多く存在しますが、購入した製品はブラックのベゼルに僅かに コーティング落ちがある程度。
▼もちろん IPSパネルのため、この角度から見ても極端な色の変化はなく良好です。
▼この年代のRetinaディスプレイで多いのが、下の写真中央のようなゴムの傷・劣化。この影響かと思いますが、ディスプレイをやや開きづらい。なお、カメラの周辺に数個のコーティング落ちがあるものの、使用時には全く影響なく気にならず。
ベンチマークスコア
インテル 第4世代 モバイル向けCPU 4コア8スレッド Core i7-4750HQを搭載する MacBook Pro 15 Retina Late 2013ですが、ベンチマークスコアを計測してみました。
▼Geekbench 5のCPUベンチマークは「Single-Core 791、Multi-Core 3134」。手元にあるPCで、体感レスポンスに直結する Single-Coreの近いスコアを探してみると、2番目の画像のCore i3-8130Uを搭載する「Lenovo ThinkPad X280」が該当します。ただし、Multi-CoreはCore i7-4750HQが大きく優位。
▲▼引用した「Lenovo ThinkPad X280」のレビュー記事はこちら。Hackintoshによる Windows 10とmacOSのデュアルブート化しています。
▼こちらはCINEBENCH R23のスコア。CINEBENCHでは、掲載の比較対象のCPUがデスクトップのハイエンド寄りのため、私がテストするPCはモバイル向けCPUを搭載するミニPCやノートPCでは、計測の都度 がっかりします。
▼SATA 接続のSSDですが、Read 561 / Write 684と一般的なSATA SSDと比較すると、Write側のスコアが高くなっています。ただし、体感できるほどの相違ではありません。
体感レスポンス
8年前のMacBookであるものの、4コア8スレッドのCore i7-4750HQとなり、上記のベンチマークスコアで記載のとおり、第8世代のCore i3と同水準程度の体感レスポンスです。
使用前の期待値ほどではありませんが、Webサイトのブラウジングや在宅勤務でのオフィスソフトの利用では、まだまだ 現役続行できます。
- M1 MacBook Airと比較すると、Webでの画像表示や画像編集などのライトユースにおいては、僅かに遅延があるかないかの微妙なところ。大きな差ではなく、同じくM1 MacBook Airを利用している大学生の息子いわく、本製品でも十分に快適。
- 第8世代のCore i7とPCIe SSDの組み合わせのPCと比較しても、大きな差を感じず。ライトユースではサクサクと動作します。
- 当記事はMacBook Pro 15 Retina Late 2013を使用して編集していますが、設定が煮詰まっていないのか、入力時の変換候補の表示の際に、時おり遅延することもあります。
- MacBook Air 11 Mid 2011、現行のGemini Lake N4100クラスと比較すると、明らかに快適。新品のGemini Lake 搭載のPCを購入を検討している場合、Macを使用、あるいは Boot Campによる Windowsを導入との前提ですが、中古のMacBook Proの購入もありです。
ディスプレイ
15.4インチ、解像度 2880 x 1800のRetina、Late 2013と8年前の製品ですが、2021年の現在も発色ときめ細やかさは使用していて実に快適。この年代のMacBook Proはコーティングの剥がれた中古も多く存在し、コーティングを剥がす作業などの一手間要する製品も多いのですが、私の端末はコーティングの剥がれも目立たず。
M1 MacBook Airほどに明るくはないですが(M1 MacBook Airが明るすぎる)、一般的には十分な品質。15インチクラスのFHDでは、(私のように老眼鏡で画面を見ると)テキストの粗さを感じることもありますが、MacBook Pro 15 Retina Late 2013は粗さを全く感じず。
▼「実機のシステム情報」の段落でも記載しましたが、デフォルトの設定での解像度は1440 x 900。文字表示のサイズはデフォルトが適切です。
キーボードのタイピング感
私は仕様が近いキーボードとしては、MacBook Air 11 Mid 2011を所有しているために、MacBook Pro 15 Late 2013のキーボード・タイピングには当初から違和感がないのですが、M1 MacBook AirやThinkPadとの比較も含めて、タイピング感について記載します。
- これまで、国内外のWindows ノートやキーボード単体も含めて、また、会社のPCも含めると 50製品以上のキーボードの使用経験がありますが、タイピング感が抜群のキーボードはMacBookとThinkPad。
- しっかりした打鍵感のあるThinkPadに対して、MacBookはストローク浅めで軽快であることが大きな特徴。
- MacBook Pro 15 Late 2013のキーボードも格別で、浅いストロークにより軽快かつ確実に高速タイピング可能です。
- M1 MacBook Airよりもややストロークは深く、タイピング感は多少異なりますが、私としてはMacBook Pro 15 Late 2013のキーボードが好みかも。
- 現行販売のWindows 10 15インチクラスの場合、ほとんどが10キー付きのキーボードですが、この場合、画面とキーボードの中心線がズレてしまいます。MacBookの場合、15インチ以上でも10キーなしのため、タイピング重視では重宝します。
まとめ
今さらながらの、8年落ちのMacBook Pro 15 Retina Late 2013の実機レビューでした。私のパソコンのメイン用途である記事編集や在宅勤務では十分なレスポンスで、老眼の私には目に優しい 明るく鮮やかな15.4インチ。Boot CampによるWindows 10も導入予定ですが、ライトユースでは M1 MacBook Airよりも総合的には使いやすいようにも感じます。
▼ジャンクも含んでの表示ですが、ヤフオクでのMacBook Pro 15インチ Retinaの落札相場はこちら。私はメルカリで、28,000円で購入しましたが、ご参考。
MacBook Pro 15インチ Retina (オークファンサイト)
▼M1 MacBook Airの実機レビュー記事(Amazonの販売情報はこちら)