Amazonのセール時には、5,000円オフの10,980円で販売の「Fire HD 10」。このセール時のコスパの高さには敵いませんが、Amazonで販売の10インチ Android タブレットのうち、コスパに優れた製品をピックアップしました。Fire HD 10と比較すると、ピュアなAndroidを搭載しているためにGoogle Playからのアプリインストールなどの汎用性があり、概ね質感の高い製品が多くなっています。
なお、私のこれまでの中国ブランドのAndroid タブレットの使用経験で留意すべきことは、ディスプレイの品質。色合いや発色、コントラストなど、実機を確認しないとわからない部分もあります。このため、レビューを精査する必要があります。
Fire HD 10
まずは、Fire HD 10のスペックなどのおさらいです。下表は2020年5月に投稿の「Fire HD 8 Plus / 8 2020モデルのSoCはMT8168、現行のFire タブレットとのスペック比較」から再掲載の、Fire タブレットのスペック比較です。
所有するFire HD 8とFire 7のレスポンスはよくないのですが(特にFire 7はホーム画面の遷移も遅延)、8コアを搭載するFire HD 10は(8コアもピンキリですが)、「Fire HD 10 2019のCPU MT8183のベンチマークスコアを、他のAndorid端末と比較してみた」に記載のとおり、Android タブレット・スマホに当てはめると普通に動作する水準。
メモリは2GBと心もとないのですが、ディスプレイの解像度はFHDの1920 x 1200と高いことも、よりきめ細やかな描写など、他のFire タブレットよりも優れています。
▼通常価格では、他の中国ブランドのタブレットと比較すると割高感もありますが、セール時のコスパ度はダントツのFire HD 10
VASTKING KingPad K10
コスパに優れた「UNISOC」のCPUですが、後述の「Dragon Touch NotePad 102」や「Teclast P20HD」がエントリークラスの「SC9863A」を搭載するのに対して、「VASTKING KingPad K10」はワンランク 優位な「T610(8コア)」を搭載し、AnTuTu ベンチマーク v8のスコアは約17万。
メモリは3GB、ストレージは32GBと控えめですが、ディスプレイはFHDの10.1インチ、顔認証も搭載し、さらには専用のキーボードケースも用意されています。
「VASTKING」は聴き慣れないブランドですが、Amazonの製品紹介に「過去10年間に渡って、Vastking はMicrosoft, Lenovo やAcerなどの大手ブランドと、共同製作したこともあり」との記載があり、記載事項を控えめに受け取っても、信頼できるブランドのように感じます。
▼こちらは別売りの専用キーボードケース。約650gの重量、本来とのセットでは 1.2kgと重たくなりますが、PCライクに使用できることは大きなメリット。
▼製品の詳細記事はこちら
Teclast P20HD
AliExpressやBanggoodなどの海外通販サイトでは、注目度の高いTeclastのタブレット。特にAliExpressでは発売されるやいなや、かなりの人気・売れ行きとなっています。このTeclastのタブレットにおいて、特にコスパ度の高い製品が「Teclast P20HD」。
CPUにはコスパに優れた SC9863A 8コアを採用し、同CPUを搭載するタブレットの実機レビューは以下に掲載していますが、ベンチマークスコアはFire HD 8と同水準であるものの、Fire HD 8ほどの遅さを感じず、普通に動作します。また、Teclastの製品は、安価な製品も含めて、背面はアルミ製で質感高く仕上がっていることも大きな特徴。
▼LTE対応ですが、対応バンドが狭いために「おまけ程度」と捉えるべきです。また、Fire HD 10も同様ですが、1万円台のAndroid タブレットのカメラはメモ書き代替程度との前提です。
▼製品の詳細記事はこちら
Teclast M40
Teclastの現行販売品でレスポンスを求めるなら、こちらの「Teclast M40」。CPUはUNISOC T618 (8コア)を搭載し、AnTuTu ベンチマーク v8のスコアは約20万。メジャーなスマホでは、Huawei P30 Liteよりも上位です。また、メモリ 6GB、ストレージ 128GBと、ハイエンドなタブレット並みの搭載量です(このため、今回掲載の他のタブレットよりも割高)。
Amazonのレビューコメントを参照すると(暗い、スクロールがイマイチなど)、気がかりな点は冒頭に記載のとおり、ディスプレイの品質。スマホの場合には製品による品質のバラつきが少ないのですが、Androidタブレットは、サクラレビューでないことを確認したうえで、レビューコメントを精査する必要があります。
▼こちらもLTE対応ですが、おまけ程度との認識で。
▼Banggoodでは、クーポン「BGJP7M40」の利用により、151.99ドルで販売中、5/14まで
▼製品の詳細記事はこちら
ALLDOCUBE iPlay 30 Pro
こちらの「ALLDOCUBE iPlay 30 Pro」も上記の「Teclast M40」と同様に、やや割高となりますが、AnTuTu ベンチマークスコアが約16万となるHelio P60を搭載し(UMIDIGI A9 Proなど、1万円台前半のスマホに多く搭載)、メモリ 6GB、ストレージ 128GBと充実しています。
以下の記事ではPro版ではない従来版の紹介でしたが、いつの間にかPro版となり、メモリが4GBから6GBにアップしています。また、従来版・Pro版ともに、ディスプレイは10.5インチと他製品の10.1インチより大きいことも特徴の一つ。
▼ディスプレイは下位のiPlay 20よりも20%明るいとしています。
▼Banggoodでは、クーポン「BGJPAL30P」の利用により、184.99ドルで販売中。1/15までとなりますが、Amazonより割安です。
Dragon Touch NotePad 102
上の画像のキーボードは別売り(Amazonの販売情報はこちら。レビュー評価は厳しく、汎用のBluetoothキーボードが無難かも)となります。CPUには上記のTeclast P20HDと同じく、エントリークラスの「Unisoc SC9863A」の8コアを搭載していますが、以下の実機レビュー記事に記載のとおり、私の想像外にレスポンスがよく好印象。
解像度が他の製品のFHDではなく、1280 x 800のHD画質であることもレスポンスがよく感じる要因の一つかと思います。私が本製品を操作するまでは、FHD以上がよいと思っていたのですが、老眼の私にはテキストなどが大きなHD画質もよいものです。
▼上記の実機レビューで掲載の写真ですが、背面とサイドの質感の高さも特徴の一つです。
HUAWEI MediaPad T5
Android 8搭載と古さも感じる「HUAWEI MediaPad T5」ですが、ユーザー数、レビュー数ともに多く、参考にしやすい。CPUには、Huawei P20 liteと同じ HUAWEI Kirin 659を搭載し、AnTuTu ベンチマークスコアは87,000程度。サクサクとは言わないまでも、普通に動作する水準です。ディスプレイの品質など、手元に届くまで心配することなく、安心感を求めるなら本製品も選択肢の一つです。
▼海外ではメモリ 4GB版も販売されていますが、Amazonで販売のメモリ 3GB / WiFi版は2万円未満と購入しやすい価格帯。
まとめ
Fire HD 10対抗となる、Amazonで販売の10インチタブレット 5製品を紹介しました。私の認識では、やや割高となりますが、レスポンスで選ぶなら Teclast M40。HD画質となるものの、私が実機を確認した Dragon Touch NotePad 102も、ディスプレイの品質と質感、価格面ではおすすめです。