Amazonを巡回していて興味を持ったのが、23,000円ながらも Office 2010が付き、しかも Windows 10 Pro 64bitを搭載するミニPC。本家の中国通販サイトでもあり得ない仕様です。オリジナルの中国製ミニPCにソフトの付加価値を付け、日本向けにアレンジした製品だと思いますが、今回はこのミニPCの概要を確認してみました。
GM-JAPAN ミニ PC AMD A6モデルのスペック
ミニPCの場合、中国の直販メーカーの製品、あるいはベアホーンにCPUなどを組み合わせて販売していることも多いため、モデル名を明確にしにくいのですが、ここではAmazonでの販売者名とあわせて「GM-JAPAN ミニ PC AMD A6モデル」と呼びます。AMD A6-1450以外にCeleron J1900を搭載するモデルもあります。
まずは、イメージをつかんでいただくためにも製品リンクです。総合的にみると(海外通販サイトはWindows 10 Proではない)、Amazon / Yahoo! ショッピングがコスパが高いため、海外通販サイトは参考です。
▼ Amazonで販売のモデルはこちら
▲Yahoo! ショッピングでも同スペックでフィンの形状が僅かに異なる Office 2010なしバージョンが販売されています。
▼海外通販サイト「AliExpress」の、同スペック・Yahoo! ショッピングで販売の同ボディの製品はこちら
さて、Amazonでの販売モデルのスペックは以下です。
- CPU : AMD A6-1450 1.0GHz 4コア
- GPU : Radeon HD8250
- メモリ :4GB
- ストレージ : SSD 64GB(mSATA、M.2 SSDではない)
- WiFi : (デュアルバンド対応か? 未確認)
- ポート類 : HDMI、VGA、USB 3.0 x 2、USB 2.0 x 4、有線LAN
- サイズ : 16cm x11cm x 3.5cm
- OS : Windows 10Pro 64 Bit、Microsoft Office 2010搭載
- ボディは一部を除きアルミ製、ファンレス
よくもわるくもポイントとなる箇所に黄色網掛けしています。ミニPCであるために、USBポート数など Stick PCよりも拡張性は高いのですが、大きな特徴は冒頭のとおり 23,000円の価格でWindows 10 Pro / Office 2010を搭載していること。
その他のポイントは、容量控えめの メモリ 4GB / SSD 64GBは他製品によくあるパターンですが、CPUがAMD A6-1450であること。
AMD A6-1450のベンチマークスコア
紹介するミニPCに搭載のCPU AMD A6-1450のベンチマークスコア・レスポンスはいかがなものか。ネットで拾ったベンチマークスコアは以下です。
▼Geekbench 4のCPUスコアは、Single-Coreが691、Multi-Coreが1743
▼一方、私が使用するミニPC Beelink Gemini X45はGemini Lake J4105 (N4100相当)のスコアは、Single-Coreが1803、Multi-Coreが5227。上記とはかなりの差があります。
▲▼私が使用するミニPCのレビュー記事。
▼こちらは私が所有するPCのなかでも非力な、Atom Z3775を搭載するASUS T90Chiのスコア。
Webサイト閲覧・サイト記事編集程度なら極端に遅いと感じることのないAtom Z3775ですが、Gemini Lake N4100と比較すると体感できるほどに動作は遅延気味。Z3775のスコアより低位なAMD A6-1450は、Webサイト閲覧、Wordなどのライトワークにとどめるべきでしょう。
この意味では、Windows 10 Pro、Office 2010にこだわりがなければ、同価格帯のGemini Lake N4100搭載のミニPCのChuwi GBoxが無難な選択です。
外観と機能性
続いて外観と機能性です。
▼中国製ミニPCによくある構成ですが、天板にフィンがついており冷却効果を高めています。WiFiアンテナの外付けアンテナ対応もよくあるパターン。
▲USB 3.0 × 2、USB 2.0 × 4と使い道に困ってしまうほどのUSBポート。
以下の内部の画像は、AliExpressで販売の、ボディのフィンが微妙の異なるモデルのものです。Amazon販売モデルとは異なる可能性もありますが、ご参考。
▼もしやサイドはプラスチック製、フィンのある天板のみアルミ製かも。
▼mSATAは、より大容量のものに換装可能。メモリスロットは一つのみですが、4GBを8GBに換装することも可能です。ただし、CPUが非力であるために(8GBのメモリが活躍する状況は多くない)換装する需要もないかと思いますが。
▼mSATA SSDのベンチマーク事例はこちら。
まとめ
Windows 10 Pro 64bit、Office 2010を搭載しつつも23,000円とは、あり得ない価格のミニPC。ただし、CPUのAMD A6-1450はパワー不足感が否めないため、Webサイト閲覧・Word程度のライトユースにとどめたほうが無難。Windows 10 Pro 64bit、Office 2010に魅力を感じない場合には、Gemini Lake N4100を搭載のChuwi GBoxがよりよい選択となるでしょう。
▼Amazonで販売のミニPCならChwui GBoxをおすすめしますが、海外通販では以下のChuwi GTBoxやEGLOBAL M3がおすすめ。Windows 10 Homeとなり、Office 2010は付属しませんが、CPUは第5世代 もしくは第7世代のCore i3となり、動作はサクサクです。
▼こちらはBanggoodで販売のEGLOBAL M3。第7世代 Core i3 7100Uを搭載するファンレス機。メモリ 8GB / SSD 128GBを搭載し、2019年11月16日時点のBanggoodでの販売価格は28,772円とコスパ度は圧倒的。Windows 10はプレインストール済。
EGLOBAL m3, RAM 8GB / SSD 128GB
▼こちらは実機レビュー記事を投稿のミニPC。ベアボーンとなりますが、第8世代のCore i7を搭載し、より高速なPCIe SSDと組み合わせると快速。
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