Amazon価格では13,000円ちょっと、海外通販価格では100ドル前後となる、8インチのAndroid タブレットの「Teclast P80 Pro」。2018年5月に使い始めて(ほとんどは家族利用ですが)半年以上経ちましたので、あらためて再レビューします。
Amazonのレビューコメントでは、どちらかと言えば批判的なものが目立つのですが、今回は趣きを変えて、その批判的なコメントに呼応する形式でのレビューです。
なお、当記事編集中にP80 Proの起動ループの課題が発生。起動ループの発生から1日経過した現在は安定していますが、経過観察中の記事であることをご了承ください。
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Teclast P80 Proのスペック
上記の過去記事からスペックの再掲です。Teclast P80 Proと同CPUを使用しているTeclast P80H、Amazon Fire HD 8 (マイナーチェンジ前)と比較しています。
3機種ともにエントリー機の位置づけですが、Teclast P80 Proの優位な事項は、スペック表に記載していないアルミ製ボディの質感と、1920 × 1200の高解像度、メモリ 2GBである点です。
なお、上表ではメモリ 2GB・ストレージ 32GBとしていますが、2019年8月24日現在の製品はメモリ 3GB・ストレージ 16GBとなっています
総括的なレビュー
後段のAmazonのレビューコメントへの受け答えと重複することもありますが、半年使用後の私の総括的なレビューは以下です。
- Teclastや他の中国メーカーお得意のアルミ製の背面もあり、質感は高い。
- レスポンスについては、AnTuTuベンチマーク(V7)のスコアは44713。私の経験ではスコアが50000超えてくると通常利用で遅いと感じることはないのですが、P80 Proはギリギリのライン。遅いと感じないまでも、上位機と比べるとキビキビさに欠けます。
- ディスプレイは発色が淡め。視認性には問題ないのですが、よりメリハリがあるとよい。
- 後段の「使い始めの不安定さあり?」にも記載してますが、2018年5月の使い始め直後のみ発生した起動ループが、今回 再起動することにより半年振りに再発。再発してから1日経過した現在は安定しているのですが、この起動ループの経過しだいでは記事のトーン・過去記事も修正することになります。
- 上記の起動ループが解消し安定性が復活すればとなりますが、全般的には、同じCPUを搭載するAmazon Fire HD 8よりもレスポンスは良好。これはFire HD 8がメモリ 1.5GBと少ないこと、Fire OSのチューニングによるものと思われます。質感も圧倒的にP80 Proが高くなっています。Fire HD 8は質感重視ではなく、気兼ねなく使用できることがポイントですが。
▼こちらは比較対象としたFire HD 8のレビュー。2017年7月の古い記事ですが、今使用するとモッサリ感もあります。
続いて、Amazonのレビューコメントにもある、マイナス要素的なものを記載します。
Amazonのマイナス要素のコメントに受け答えしてみる
では、Amazonの批判的なレビューに対する見解などをコメントしてみます。
▲実際に参照したのはこちらのレビューコメント。2018/1/1現在のコメントは20件と多くはないのですが(中国製タブレットとしては多い)、評価は星5個のうち3個半と低めです。
なお、私のP80 Proのメモリは2GBなのですが、Amazon・海外通販サイトともに メモリ 3GBとなっており、いつの間にか搭載量が引き上げられたものと思われます。
WiFiの掴み・感度がよくない?
「WiFiの掴み・感度がよくない」ことは、最も多いコメントです。
確かに、ルーターからの至近距離でアンテナがフル表示にならないこともあるのですが、私がTeclat P80 ProとiPhone XS Maxを同一環境で試してみたところ、双方とも同様のWiFiの掴み・感度でした。Teclast P80 Proについて、具体的に記載すると以下。
- ルーターからの至近距離の11a環境では、他端末と同様に80Mbps超の速度で問題なし。
- 2階にある自室から1階のルーターへの接続では、アンテナ表示は問題ないが、回線速度の計測不可能に。iPhone XS Maxも同じ現象。
- スリープからのWiFi復帰に3秒程度かかることもありますが、この程度なら問題なし。
WiFiの掴み・感度はそれほどよくないと思っていたのですが、結果としては良好。個体差かもしれませんが、私の端末は問題ないようです。
使い始めの不安定さあり? 記事編集中に起動ループが発生
Amazonのコメントでは初期設定時か再起動時か読み取れないのですが、この「使い始めの不安定さは」は私も経験しています。この不安定さは、他の製品ではみられないよくない現象です。
- AnTuTu ベンチマーク計測時の負荷により熱暴走したのか、再起動繰り返しのループ状態(※)。端末を冷やすと(しばらく放置すると)復旧。
- 再起動時にループ状態を5回ほど繰り返し復旧。
- ロック解除時に数秒間 起動画面(ブラックアウトしTeclastのロゴが表示)となることが何度かあり。
(※)ここでいうループ状態とは、起動時にTeclastのロゴのアニメーション後に起動するも、ロック解除するとロゴのアニメーションに戻り再起動。この凝り返し。
2018年5月の使い始め当初は、上記1の起動ループが発生したのみで、メインで使用していた家族に聞いても、この半年間 ループに陥ることはなかったのですが、今回再起動してみると2・3のループが発生。現在は安定しているのですが、しばらく様子をみてみます。
画面が白っぽい?
ディスプレイは鮮やかである反面、「白っぽい」「画面中央に画面焼け」とのコメントがあります。「白っぽい」については私も同感。「白っぽく淡い」画質です。
ただし、以下のTeclast T20はシャープ製の液晶を使用した製品ですが、こちらはかなり青が強く、この液晶と比較するとP80 Proの液晶は全くの許容範囲です。
なお、「画面中央に画面焼け」は完全に個体差による不良でしょうね。
バッテリー持ちがよくない?
Androidタブレットの場合、搭載されているバッテリーが程度のわるいものでない場合には、同じディスプレイサイズ・スペックの場合には、ほぼ同様のバッテリー持ちとなるだろうと思います。
この意味では、同CPUを使用しているFire HD 8のバッテリー持ちもよくなく、むしろTeclast P80 Proのほうがバッテリーが持つ感覚です。
また、ピュアなAndroidであるP80 Proは、以下のiBatteryの導入でスリープ時のバッテリー持ちはよくなるため、単純には判断できない状況です。
その他のコメント
極端なコメントを除き、その他のコメントとしては以下などがあります。
- 付属の保護フィルムがよくない。確かにそのとおり。他の端末も同様ですが、付属の保護フィルムはおまけ程度です。
- カメラがおまけ程度。Fire HD 8も含め、このクラスではおまけ、メモを撮影する程度のものですね。
- Bluetoothの精度がいまひとつ。こちらは未確認です。
まとめ
全般的には、Fire HD 8との比較では質感も高く、同CPUを搭載しながらもレスポンスもFire HD 8よりはよく、Andoridの自由度から使い勝手はよいもの。
ただし、今回の再レビュー記事を編集中に、2018年5月の使い始め当初のみの発生していた起動ループが突如 再発。起動ループが再発から1日経過した現在は安定しているのですが、その発生原因は不明。経過しだいで記事の見直し等対応します。
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