日本ではカテゴリーが確立されているスティックPCと、海外では製品数も豊富ミニPC。私はスティックPCとミニPCの双方を所有しており、2016年11月にスティックPCを購入して以降のしばらくの間はスティックPCを絶賛していたのですが、ミニPCの種類が増えてくるにつれ、現在はミニPC推し。
双方のスペックの話はさておき、私がスティックPCよりもミニPCをおすすめする理由を列挙します。なお、気軽に持ち運ぶとの観点ではStick PCとなりますが、「Stick PCを外出先でHDMI接続する」との需要は多くないと想定したうえでのコメントです。
私の所有するスティックPCとミニPC
冒頭で「スペックの話はさておき」としながらも、私が所有するスティックPCとミニPCを記載します。
DG-STK3(スティックPC)
ドスパラで購入のスティックPCです。今となってはスペックは旧世代ですが、これ以降はCPUにAtom Z8350 メモリ4GBを搭載する機種も販売されていますね。
- CPUはインテル Atom Z3735F
- メモリは2GB、ストレージは32GB eMMC
- ネットワークは、11b/g/n、Bluetooth 4.0
- ファンレス。ファンレスであるために夏の排熱が気になり、巨大なヒートシンクを装着しています。
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▼海外通販サイト「Banggood」で販売しているStick PCの事例ですが、Atom Z8350、メモリ 4GB、ストレージに64GB eMMCを搭載しています。現行(2019年7月)のエントリークラスの2 in 1 PCにも搭載されるスペックであり、Stick PCをお探しなら、このあたりのスペックがおすすめ。Webサイト閲覧や、Wordや簡単なExcel作業なら十分に活用できます。2019年7月14日時点のBanggoodの換算レートでは 12,578円と安価ですが、もちろん Windows 10がプレインストールされています。
ACEPC AK1(ミニPC)
海外通販サイト「Gearbest」さんより提供いただいた製品です。スペックは以下。
- CPUはCeleron J3455(Celeron N3450相当)
- メモリは4GB
- ストレージは32GB eMMC(容量が少ないため、後に120GBのSSDを増設、起動ドライブ化)
- HDMIポートの他、USB×5、有線LANポートあり
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▼Gearbestでの販売情報。頻繁にセールを行っており価格は流動的です(2018/5/6現在は11%オフ)。
▼2018年9月9日追記。Gemini LakeのミニPC「Alfawise T1」「Beelink Gemini X45 Premium」の運用も始めています。今では後者がおすすめ。
ミニPCをおすすめする理由
では、スティックPCとミニPCの双方を使用している立場から、スティックPCよりもミニPCをおすすめする理由です。
なお、以下の方にとっては、価格以外はスティックPCで十分とも言えます。
- 外出先でもHDMI接続して使用したい。
- 拡張性・多くの周辺機器接続を求めない。
価格に大差なく、ミニPCのコスパ度が際立つ
上の画像は、Beelink Gemini X45 Premiumのマザーボードを確認している様子です。
日本のAmazonでは、Z8350・メモリ4GBのスティックPCは2万円前後で販売していますが、海外通販サイトのGearbest、Geekbuyingでは「ミニPC」のカテゴリーがあるほどに種類が豊富であり、2万円前後でスティックPCよりもスペックが高い機種が多数あります。
スティックPCの場合には、その内部の狭さから小さな冷却ファンでも十分なZ8350クラスまでのCPUとなっていますが、内部に余裕のあるミニPCでは通常のデスクトップPCと同水準のCPUを搭載する機種もあります。
コスパ度の高いミニPCの事例
Apollo Lake、メモリ4GBで2万円未満のミニPCを海外通販からピックアップ
メモリ増設可、SSD 2280サイズ搭載のミニPC VORKE V5 Plusがクーポン適用 239ドルで販売中(2018/5/3現在)
第8世代 Core i7,NVME SSD搭載で約530ドルのミニPC VORKE V2 Proの概要を確認してみた
拡張性が高く、メインPCとしても利用可能
価格的にもミニPCが優位となる製品も多いのですが、スティックPCよりもミニPCが優位な点は拡張性が高いことに尽きます。
製品によって拡張性が異なるのですが、拡張性が高い事例は以下となります。なお、以下の1,2は概ねミニPCに共通する事項です。
- USBポートが多数あり、マウス・キーボードなどをUSBハブなしで取付可能。
- 有線LANポートを備え、Wifiが不調な際には有線接続可能。
- 同一製品でも、ストレージがeMMC あるいはSSDのものとバリエーションが豊富。
- 機種は限られますが、メモリ増設、SSDを増設できる機種も多数あり。
スティックPCと同価格帯でスペックも優位、拡張性も高いミニPCですので、2万円前後の製品でも負荷の高い3Dゲームをしない場合には、メインPCとしても十分以上に利用できます。
私は上記のBeelink Gemini X45 PremiumをPCモニターに接続し、また、Alfawise T1を液晶テレビに接続し、メインPC並みに接続しています。特に、Beelink Gemini X45 Premiumは内部の造りもよく、ファンありでありながら静音でおすすめ。
▼さらに、こちらのEGLOBAL S200は、CPUにCore i7 8750H、ストレージはPCIe SSDをオプションで選択でき、500ドル前後の価格ながらも、同価格帯のデスクトップPCを軽く凌駕する実力です。
冷却対応の懸念なし
ファンを備えたZ8350クラスのスティックPCを使用したことがないために、スティックPCの冷却効果をはかり知れないとの前提での記載です。
ミニPCでは12~20cm角程度のボディとなり、スティックPCよりも内部に余裕があるため、また、多くはCPUファンを備えているため、その冷却効果に懸念する必要はないでしょう。
また、内部に余裕がある=大きなファンを使用できるため(一概に大きなファンを搭載しているとは言い切れませんが)、ファンの風切り音も大きなものではありません。
まとめ
上述のとおり、2万円前後で格安機をお探しなら、価格の優位性と拡張性からミニPCをおすすめ。海外通販サイトではカテゴリー分けされているミニPCですが、国内ではそれほど認知されていないように感じるミニPC。ドスパラあたりが(現在ではやや高スペックよりの商品を販売)低価格路線を狙ってくれば面白くなりそうです。
▼Gearbestで販売の、Celeron N3450、メモリ4GB搭載、ファンレスのミニPCの事例です。
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