先日、9,480円で購入で購入した、2016年製 13.3インチにして 779gと超軽量の「NEC VersaPro VG」を、Hackintoshにより macOS High Sierraを導入しました。2.5K 解像度の液晶は経年劣化により やや暗いものの、macOSの基本動作、キーボードなど普通に動作し、外出時に使用の軽量ノートとしては 程よい端末に仕上がりました。
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Hackintoshした VersaProのシステム情報
上の写真は Macを導入前のWindows 10 Pro、下は基本スペックです。SSDを2基搭載可能なら WindowsとMacとのデュアルブートにするのですが(一つのSSDに同居させるのは敷居が高い)、余っていたSSDに macOS High Sierraを導入しています。
CPU | Core i5-5200U、2コア 4スレッド |
GPU | Intel HD Graphics 5500 |
メモリ | 4GB オンボード 増設不可 |
ストレージ | 128GB 2280サイズ M.2 SSD |
ディスプレイ | 13.3インチ、解像度 2560 ×1440、ノングレア、IGZO液晶 |
WiFi | 11a/b/g/n |
Bluetooth | 4.0 |
ポート類 | USB-A 3.0 x 2、HDMI |
バッテリー容量 | 29,600mWh |
サイズ | 319 × 212 ×16.9mm、約779g |
OS | Windows 10 Pro |
その他 | ボディの一部にマグネシウムリチウム合金を採用 |
▼導入したのは「macOS High Sierra」。Hackintoshによる High Sierraの導入は、海外での事例も 他のmacOSよりも多く、困った場合の参照など扱い易いです。
Hackintoshの鬼門の一つはGPUの認識ですが、Intel HD Graphics 5500 / 1536MBと正しく認識されています。
▼13.3インチ、解像度 2560 x 1440と正しく認識。
▼解像度 2560 x 1440では 文字などが小さくなるため、擬似解像度 1280 x 720で使用しています。一般的には、もうワンランク上げてもいいのですが、老眼の私には1280 x 720で程よいもの。
▼こちらは Geekbench 5でのシステム情報。MacBook Pro 13インチ Retina Early 2015に偽装しています。
macOSでのベンチマークスコア
Geekbench 5とSSDのみですが、ベンチマークスコアを記載します。
▼Geekbench 5のスコア。
上は macOS、下はWindows 10のスコアですが、もちろん 同水準のスコアです。Single Coreのスコアは、Jasper Lake N5095と同等のスコア(TRIGKEY Green G2、Jasper Lake N5095搭載 ミニPC 実機レビュー。ベンチスコアはCore i5-5200U相当)ですが、記事の編集程度では遅さを感じることなく、サクサクと動作します。
▼元は Lenovo ThinkPad X1 Carbon 2016モデルに搭載されていた(今回、macOSをインストール)、2280サイズのM.2 SSDのスコア。Wrtiteが低いのですが、体感レスポンスでは影響ありません。
使用感、現時点での課題
続いて、macOSでの使用感、現時点での課題を記載します。全般的に、課題はあるものの、Windowsよりも 文字が太く 明瞭に見えること、システム更新の負荷が少ないことなど、Windows vs Macの相違もあり、使い勝手は良好。
使用感
購入した中古の「NEC VersaPro VG-N(VK22TG)」の、ハードとして使い勝手も含めた使用感は以下です。
- 古い製品のため、液晶の劣化によるものか暗く、Windowsよりも さらにやや暗い(掲載の写真では、実機よりも明るく映っています)。ただし、Web サイトの閲覧、記事の編集などでは許容範囲。
- Windowsのマイナー・セキュリティ関連の更新で負荷がかかることがないため、やはり macOSは快適です。
- キーボードは浅めのストロークですが、タイピング感は 手持ちのPCでは MacBook Air 11インチに近く、こちらも快適。
- 全般的に、メモリは4GBですが、サブ運用のMacとしては十分に使用できます。Hackintoshした ノートPCの使い勝手としては、以下のThinkPad X280に次ぎ良好です。
▼2024年4月追記。ThinkPad X280の中古は かなり安くなりましたが、上記以外にもう一台 購入して Hackintosh。さらに、液晶を12.5インチから13.3インチに換装しました。
現時点での課題
macOSを導入直後、使用を始めて数時間(3記事ほど編集)であり、細かい見落としがあるかもしれませんが、導入直後の課題は以下です。
なお、明るさ調整、キーボード、マウス・タッチパッド、バッテリー、App Store、写真などは普通に動作しています。
- 他のHackintoshしたMacと同様に、WiFi、Bluetoothは機能せず。簡単な手段では、USBドングルにより対応する必要があります。
- 起動過程で画像が乱れます。ただし、起動後は安定。
- キーボードを正しく設定できていないため、機能しないショートカットがあります。英数・かな切替、タイピングなどのキーボードの基本動作は問題ありません。
- バッテリーは機能するものの、バッテリー残量が表示されない。
- スリープで電源が切れる傾向あり。
上記については今後対応しますが、難航しそうなことは上記4と5。海外サイトを頼りに確認してみます。
▼上記1のWiFiとBluetoothについては、以下のUSB ドングルで機能します。
▼2024年2月に、上記のUSB ドングルをUSB ハブでセット化して、他の端末と共有しています。
参考、Hackintoshによる macOSの導入価値
私は多くのPCに、Hackintoshによる macOSを導入していますが、失敗したPCも多数あり、導入には かなりの時間を要します。このため、労力を惜しむ場合にはおすすめするものではなく、参考までに、過去記事リンクの一部を記載するにとどめます。1〜3が、インストールディスクの作成と、作成の留意事項などです。
- Hackintosh、「UniBeast」によるmacOS インストールディスクの作成手順
- UniBeastによるMac インストールディスク作成、エラーなどの失敗事例と代替手段
- Hackintosh 成功の確率がアップする、同一機種・成功事例のEFIフォルダをコピペする手順
- Kext Updater、HackintoshしたPCで kextを一括ダウンロード可能なアプリの使い方
- ThinkPad T420sのHackintosh、macOSとWin 10のデュアル化完了。7列キーボードの快適環境で X220のMac化よりも安定動作
- ThinkPad T550で Hackintosh、High Sierraの導入に成功。15.6インチとタイピング感のよさは大きなメリット
- ThinkPad X280でHackintosh、macOS Catalinaを導入。課題はあるも概ね安定動作
- Core i3-8145U搭載のBMAX B4 Proに、HackintoshでCatalinaを導入。課題はあるもレスポンスと静音性で快適なデュアルブート機に
- CHUWI MiniBook、macOSとWindowsのデュアルブートが実現。Hackintoshの夢を見る手順
今回の導入は、上記5のThinkPad T550が 同様にインテル 第5世代のCPUを搭載するPCであり、こちらのSSDのクローンを作成、EFIフォルダをコピペして、即起動・動作となりました。
▼クローンに使用したアプリはこちら。
▼今回のVesrsaProと同じく軽量の13.3インチノート「LIFEBOOK U937/R」にも、Hackintoshによる macOSを導入しています。
コメント
初めまして、同じ機種を保有していましたので、こちらの記事を参考に
High Sierraのインストールを試みましたが、
インストール途中で画面が崩れてしまいます。
可能でしたら、EFIフォルダを提供いただけませんでしょうか
EFIフォルダ提供の件、了解です。
明日になりますが、抜き出したうえで、直接ご連絡します。