MINISFORUMより、CPUにCore i9-12900HK あるいは Core i9-12900H(ユーザーでの選択ではなく、ランダムにどちらかが発送)を搭載するミニPC「MINISFORUM NAB9 PLUS」が販売されています。
私は従来モデルの「NAB9」を所有していますが、「PLUS」モデルは、従来モデルでは未装備のUSB4ポートとOCulink ポートを搭載しています。これにより、同社のOCulink ドッキングステーション「DEG1」との組み合わせ(別途、電源とグラボが必要)により、外付けグラボを安定動作させることができます。
MINISFORUM NAB9 PLUSのスペック
同社のOCulink ポートを搭載する他のミニPCの場合、以下の事例のように、OCulink ポートは M.2 PCIe空きスロットでのSSD 増設 / OCulink アダプターとの排他利用となることが多いです(付属のアダプターはユーザーにて取付)。一方、本製品では 当初から OCulink ポートが備わっています。そのかわり、M.2 PCIe SSDを増設できず、2.5インチ SATA HDD / SSDの増設となります。
なお、上の画像のとおり、SSD ヒートシンクにファンが組み込まれていること、天板がワンタッチで開き、メモリ・SSD スロットにアクセスしやすいことも特徴となります。
▼OCulink ポートを搭載する、同社の他の製品の事例です。

▼サイズを確認できないため、「NAB9」のサイズを据え置いています。従来モデルの「NAB9」から変更となった個所に黄色網掛けしています。
CPU | 第12世代 Core i9-12900HK、あるいは Core i9-12900H、14コア 20スレッド |
GPU | Intel Iris Xe |
メモリ | DDR4-3200 32GB(16GB x 2) |
ストレージ | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD 1TB、2.5インチ SATA SSD / HDDを増設可能 |
WiFi | WiFi6対応 |
Bluetooth | 5.3 |
ポート類 | USB4、OCulink ポート、HDMI x 2、USB A 3.2 x 2、USB-A 2.0 x 2、HDMI、DisplayPort、2.5G 有線LAN x 2 |
サイズ | 127 × 127.5 × 54.7 mm |
OS | Windows 11 Pro |

▲▼「NAB9」の実機レビューは、上の記事にて投稿しています。
実機で計測のGeekbench 5とCINEBENCH R23のスコアは以下です。こちらの記事にて、これまで実機で計測のGeekbench 5のスコアを一覧化しています。このなか、体感レスポンスに直結するシングルコアのスコアは、Core i7-1360P / AMD Ryzen Z1 Extreme / AMD Ryzen 7 PRO 7840Uなどと同水準です。
「NAB9」との比較、スペックのその他の補足は以下です。
- 繰り返しとなりますが、「NAB9」はUSB4とOCulink ポートを未搭載ですが、「NAB9 Plus」はこれらを搭載することが大きなメリットです。
- 筐体の材質は樹脂ですが、エントリークラスのミニPCにありがちな安っぽさはなく、価格相応の質感です。
- 一時期、同社のミニPCのOSは Windows 11 ProからHomeとなっていましたが、最近では本製品のように、再び Proに戻っています。
- 前述のとおり、M.2 PCIe SSDを増設できず、替わりに 2.5インチ SATA HDD / SSDを増設可能です。
- 惜しい事項は、Core i9-12900HK あるいは Core i9-12900Hの選択をユーザーではできず、MINISFORUM側でのランダムの発送であること。性能的には大きく変わりませんが、上位のCore i9-12900HKだとよいのですが。

▲▼USB4とOCulink ポートは背面に備わっています。OCulink ポートとドッキングステーション「DEG1」の使用は、上の記事にて実機レビューしています。OCulink 経由でのグラボ接続は ホットスワップには対応していませんが、初期設定により PCとドッキングステーションの電源が連動するうえに、長時間の利用においても安定動作しています。
NAB9の写真で見る 内部の構成
「NAB9 Plus」と「NAB9」は、ポート類以外は基本同じ構成のため、NAB9の実機レビュー記事から、内部の構成等の一部の写真を再掲載します。
▼指さしのイラストのワンタッチにより天板が開き、内部にアクセスすることができます。
▼2.5インチ SATA SSD / HDDは、天板裏に取り付ける仕様です。
▼PCIe 4.0 SSDのヒートシンクにはファンが備わっており、SSDの発熱への懸念は無用です。
▼2.5インチ SSDを取り付けました。
まとめ
CPUのCore i9-12900HK あるいは Core i9-12900Hをユーザーで選択できないことが惜しいものの、従来モデルからUSB4とOCulink ポートが追加となり、拡張性においてもコスパに優れた製品です。
なお、私の従来モデルの「NAB9」の使用では、冷却対応が弱い Core i9-13900Hを搭載するミニPCよりも ベンチマークスコアが高くなることもあります。
▼2025年5月31日現在の Amazon スマイル Sale 価格は 77,592円です。
▼グラボ・電源をお持ちの場合には、あわせて使用したい OCulink ドッキングステーション
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