2025年10月下旬の出荷予定となりますが、CPUにAMD Ryzen Al Max+ 395を搭載する「MINISFORUM MS-S1 Max」が発売となりました。
メインボードを引き出し可能なスライド式モジュール、USB4 V2を含む USB4を4ポート、PCIe x 16 拡張スロットを搭載、10GbE LANを搭載、320W 電源を内蔵、RAID 0/1に対応のSSDと、機能満載の製品です。
引用元・販売元
MINISFORUM MS-S1 Maxのスペック
私が認識する範囲では、AMD Ryzen Al Max+ 395を搭載するPCとして、以下の製品が販売されています。ミニPCの大手ブランドのなかでは、GMKtec、Beelink、GEEKOMに続き最後発となりますが、上の画像左のとおり、パフォーマンスモードにおいても ファン音量は抑えられており、画像右のとおり、スライド式モジュール構造により、メインボードをワンタッチで引き出し可能なことが特徴の一つです。
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▼スペックは下表ですが、公式ストアで販売のメモリ 128GB / SSD 2TBのモデルを表示しています。また、上の記事で掲載・10Gbps LANを搭載する「Beelinnk GTR9 Pro」との比較において、優位な事項に黄色網掛けしています。「Beelinnk GTR9 Pro」は 2スピーカー・指紋認証を装備していますが、「MINISFORUM MS-S1 Max」は未装備です。
CPU | AMD Ryzen AI Max+ 395、16コア 32スレッド |
GPU | Radeon 8060S グラフィックス、40コア RDNA 3.5アーキテクチャ |
AI NPU | XDNA 2アーキテクチャ、50 TOPS、最大 126 TOPS |
メモリ | LPDDR5X 8000MHz 128GB オンボード |
ストレージ(標準装備) | M.2 2280 PCIe 4.0 2TB SSD |
ストレージ(拡張) | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD、標準装備 SSDとあわせて、RAID 0/1に対応 |
WiFi | Wi-Fi7 |
Bluetooth | 5.4 |
ポート類 | USB4 x 2、USB4 V2 x 2、USB-A Gen 2、USB-A 2.0 x 2、HDMI、10GbE LAN x 2 |
サイズ | 222 x 206 x 77mm、2.8kg |
OS | Windows 11 Pro |
その他 | 320W 電源内蔵、AI ノイズキャンセリングマイク、スライド式・アルミ製の筐体、 PCIe x16 拡張スロットを搭載 |
基本スペックについては、他のAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載するPCの記事においても記載していますが、ポイントは以下です。
- Zen 5 アーキテクチャ、Ryzen AI Max 300 シリーズ
- 16コア 32スレッド、ベースクロック 3GHz 最大 5.1GHz
- L2 キャッシュ 16MB、L3 キャッシュ 64MB
- デフォルト TDP 55W、最大 TDP 120W、4nm プロセス
- AI NPUは 50 TOPS、CPU + GPU + NPUにより 126 TOPSを実現
- CPUベンチマークスコアの指標は、CINEBENCH R23「シングルコア 2,029、マルチコア 28,185」、Geekbench 6は「シングルコア 2,928、マルチコア 20,269」
- 統合型GPUは「AMD Radeon 8060S Graphics」を搭載しています。40コアのグラフィックス、クロックは2900MHz、RTX 4070と同水準のパフォーマンス
その他、本製品は以下の特徴を備えています。
スライド式、アルミ製の筐体
筐体はアルミ製、サイズは222 x 206 x 77mmのミニPCとしては大型となり、ミニPCと言うよりも 小型デスクトップ・ミニワークステーションの位置付けのように思います。
同社の他のMSシリーズと同様に、上の画像のようにスライド式モジュールを採用し、メインボードをワンタッチで引き出すことができます。これにより、内部のM.2 SSD スロット、PCIe x 16 拡張スロットにアクセスしやすくなります。
USB4 V2、10Gbps LAN、PCIe x 16 拡張スロットを装備
前面の④は 40GbpsのUSB4 x 2ポート、背面の⑧は 80GbpsのUSB4 Version 2 x 2ポートとなり、USB4を合計 4ポート装備していることも大きな特徴です。また、⑩は10GbE LAN x2 (RJ45, Realtek RTL8127)です。ボード自体はそれほど高価ではないのですが、自宅の環境が10Gbpsの場合には 高速なデータ通信を行うことができます。
さらに、AMD Ryzen AI Max+ 395を搭載する他のPCにない特徴として、フルレングスのPCIe x16 拡張スロットを搭載し、ハイエンドグラフィックカード、AI推論アクセラレータ、1オーディオインターフェースなど、多様な拡張ニーズに柔軟に対応することができます。
まとめ
冒頭に記載のとおり、メインボードを引き出し可能なスライド式モジュール、USB4 V2を含む USB4を4ポート、PCIe x 16 拡張スロットを搭載、10GbE LANを搭載、320W 電源を内蔵、RAID 0/1に対応のSSDと、機能満載の「MINISFORUM MS-S1 Max」です。
10月下旬の出荷となりますが、2025年9月28日現在の公式ストアの価格は 359,990円。スペック・機能ともに、他のAMD Ryzen Al Max+ 395を搭載する製品よりも かなり充実していますが、この価格にどれほどの価値を見出せるかが大きなポイントのように思います。
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