ミニPCのブランドとして、私が最近注目しているのが「MINISFORUM」。先日、AMD Ryzen 3 3300Uを搭載する「UM300」を実機レビューしましたが、造りのよさと付属品などの梱包の丁寧さに好感を持っています。また、Amazonでの取り扱いも増えつつありますが、「KODLIX」も同一母体の会社の製品です。今回は「MINISFORUM」「Kodlix」のミニPCのうち、私がおすすめする5製品を記載します。
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MINISFORUM UM300、AMD Ryzen 3 3300U搭載
ミドルハイレンジに位置する、AMD Ryzen 3 3300Uを搭載する「UM300」。レスポンスとしては、インテル 第8世代のCore i3-8145U以上となり、オフィスソフトなどの普段使いでは快適に動作し、天板をワンタッチで開くことができるメンテナンス性のよさも特徴とします。
AMD Ryzenを搭載するミニPCとしては、CPUファンの音量が大きくなりがちですが、UM300ではベンチマークなどの負荷をかけた場合にも静音であることも特徴の一つ。惜しいのは、ストレージはSATAのみに対応しており、PCIe SSDを接続できないこと。レスポンス的には大きく変わらないのですが、このクラスとなると、PCIe SSDを接続し、より高速化したくなります。
▼メモリ増設中の一コマ。AMD、インテルともに統合型チップの場合、メモリ増設によりGPU系のベンチマークスコアはアップします。
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▼メモリ 16GB、SSD 512GB版のBanggoodでの販売価格は、クーポン「BGJPMN1168」の利用により 339.99ドル、3/31まで。
▼Amazonでも販売開始となっています。
▼こちらは上位機となる Ryzen 5 3550Hを搭載の「DMAF5」。数値の$10,459は9月末まで開催のIndiegogo クラウドファンディングで集まった資金を表示していますが、目標額の3.5倍もに資金を集めています。
▼「DMAF5」は3/21時点では売り切れ。Ryzen 7 3750Hを搭載するUM700が後継となっている感もあります。
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MINISFORUMi H31、Core i3-9100搭載
ミニPCとしては珍しく、デスクトップ向けのCPU「Core i3-9100」を搭載しています。モバイル向けのCore i7-8565Uのチョイ増し程度の実力ですが、メモリ 16GB(8GB x 2、デュアルチャンネル)、256GB PCIe SSDを搭載するセットモデルの公式サイトでの価格は499ドル。一方、ベアボーンは349ドルであり、手持ちのパーツを活かして組み立てても面白そうです。
▼メモリ・SSDのセットモデルに標準装備のPCIe SSDのほか、2.5インチ HDD / SSD、2242サイズのSATA m.2 SSDも増設できます。
▲画像の中央にヒートシンク・CPUファンが微かに見えますが、通常のミニPCよりも豪華な仕様であるように感じます。
▼サイズは154mm x 153mm x 62mmとミニPCとしては一般的。ポート類は、USB 3.0 × 4 、マイク、HDMI、Mini Display Portに有線LAN
▼公式サイトでのベアボーンの価格は349ドル
▼Amazonでも販売されていました。直営店での販売のため、公式サイトと大差ありません。
▼こちらは、NVIDIA GeForce 1051Tiを搭載するH31Gの実機レビュー。ハイエンド機をお探しならこれで決まり。
MINISFORUM U800、Core i3-8145U搭載
インテル 第8世代のCore i3-8145Uを搭載する「U800」。私は同CPUを搭載する「BMAX B4 Pro」を所有していますが、このクラスとなると、普段使いでは上位のCore i7-8565Uを搭載するミニPCと同水準の体感レスポンスです。
セットモデルはメモリ 8GB、SATA SSD 128GBとなりますが、PCIe SSDへの換装が可能となり、Windows 10の起動や終了、大容量アプリのインストールなど、より快適さを求めるなら、PCIe SSDへの換装をおすすめします。
▼サイズは 125 × 113 × 30mmと薄くなっています。ポート類は、USB 3.0 x 2、USB 2.0、USB Type-C、HDMI、Mini Display Port、有線LAN。
▼30mmの薄さもあり、2.5インチのHDD / SSDを増設できず。PCIe / SATAの双方に対応する 2280サイズのM.2 SSD、2242サイズのM.2 SATA SSDスロットがあります。
▼9月21日時点ではAmazonで未発売のモデルですが、メモリ 8GB、SATA SSD 128GBのセットモデルの販売価格は419ドル
MINISFORUM U700、Core i5-5257U搭載
9月21日時点でAmazon’s Choiceにもなっている「U700」。インテル 第5世代のCore i5-5257Uを搭載し、ミニPCとしてはこのクラスが最もコスパに優れています。上記の3製品と比較するとレスポンスはやや劣りますが、それでも後段に掲載のGemini Lakeと比較するとワンランク上のレスポンス。WordやWebサイトの閲覧程度では、このクラスで十分とも言えます。
▼サイズは 136 × 120 × 46mm。ポート類は、USB 3.0 × 3、USB Type-C、HDMI、マイク、Mini Display Port、有線LAN。ストレージは、デフォルトの128GB M.2 SSDのほか、2.5インチ SATA HDD / SSDを増設可能。
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KODLIX GD41、Gemini Lake N4100搭載
冒頭にも記載のとおり、KODLIXブランドで販売している製品も、MINISFORUMと同一の母体による製品です。同一の母体と表現しましたが、BESSTAR TECH LIMITEDが母体であり、香港所在の会社となっています。
こちらのKODLIX GD41は多くのミニPCで搭載される Gemini Lake N4100を採用しています。私はN4100クラス(J4155を含む)の多くのミニPC・ノートPCを所有していますが、PCを普通に使用する場合には、このN4100がエントリーレベルとなります(N4100より下位のN4000、N3450、N3350、Z8350では、ライトユースでもレスポンスに遅延を感じることあり)。
GD41の場合、N4100を搭載するPCとしては珍しく、ストレージをより高速なPCIe SSDに換装できることが大きな特徴。Windows 10の起動や終了、大容量アプリのインストール、大量ファイルの並び替えなどで、SATA SSDよりも高速であることを体感できます(大きな差ではありません)。
さらにはファンレス仕様で、夜間などの静かな室内でも、ファン音量を気にする必要はありません。
▼SATAのM.2 SSDは2280サイズである一方、NVMe対応・PCIeのM.2 SSDは2242サイズであることに注意が必要。2242サイズのPCIe SSDは種類が少なく限定されます。
▲▼2242サイズのPCIe SSDの取付事例(ミニPCではなく、UMPCです)。
▼ポート類は、USB 3.0 x 3、USB Type-C (データ専用)、HDMI、Mini Display Port、有線LAN x 2。万一のフリーズの場合にも対応できる、リセットホールも備えています。
▼N4120のモデルも販売されていますが、N4100と体感差はないため、N4100で十分。
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