フリマにて、2024年9月現在では約14年落ちの、中古の「MacBook Pro 17インチ Mid 2010 (A1297)」を購入しました。「ジャンク」と明記のある端末でしたが、SSDを取り付け macOSをインストールしてみると、何の課題もなく普通に起動し動作しています。SSDの取り付けに加え、メモリも2GBから8GBに変更していますが(こちらのレポートは別記事にて)、今回はベンチマークスコアと体感レスポンスについて記載します。
購入した MacBook Pro 17インチ Mid 2010の概要
以前から中古のMacBook Pro 17インチを物色していたのですが、たまたま某フリマにて 程度のよさそうな端末が出品されていたために即購入(1万円ほどですが、キャンペーンでゲットとしたマイナポイントを利用したため、実質的には出費なし)。
HDDなし・メモリとCPUは不明とあったのですが、Core i7-620Mにメモリ 2GBを搭載していました。以下の黄色網掛けは、購入後にカスタマイズした事項です(詳細は別記事にて)。
なお、バッテリーは劣化はあるものの、膨張もなく、1時間程度の作業ならバッテリー動作できそうです(概ねAC接続しているために未検証。バッテリー交換済の可能性あり)。また、SuperDriveも動作しています。
CPU | Core i7-620M、2コア 4スレッド |
GPU | GeForce GT 330M / Intel HD Graphics |
メモリ | 8GB (DDR3、4GB x 2) |
ストレージ | SATA SSD 256GB |
ディスプレイ | 17インチ、非光沢、解像度 1920 x 1200 |
WiFi | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 2.1 + EDR |
ポート類 | USB 2.0 x 3、Mini DisplayPort、FireWire、有線LAN、ExpressCard、SuperDrive、MagSafe 1 |
バッテリー容量 | |
サイズ | 39.3 x 26.7 x 2.5cm、2.99kg |
OS | macOS High Sierra |
▼MacBook Pro 17インチ Mid 2010の最終OSは High Sierra。GPUが 512MB / 288MBと厳しく、GPUの自動切替時に瞬間的にカクツキがあるため、GeForce側に固定して使用しています。
▼Geekbench 5のシステム情報。CPU不明の半ジャンクでしたが、Core i5-540Mではなく、Core i7-620Mを搭載。
▼ディスプレイは非光沢の解像度 1920 x 1200。やや視野角は狭いですが、明るさは良好。17インチのFHDのため、15.4インチ Retinaと比較すると多少粗いのですが、24インチクラスのFHDよりも粗さが目立たず許容範囲です。
▲▼HDD未搭載でしたが、以下の256GB SSDを取り付け、High Sierraをインストールしています。
▲メモリは2GB搭載でしたが、手元にあった2GBを追加してもモッサリ気味のため、以下のメモリを購入し(2022年12月21日現在、Amazonでは 2,680円と安価です)、8GBとしました。なお、Mid 2010は8GBどまりとなり、16GBにできません。Late 2011では、Apple 公式では最大 8GBですが、16GBに増設できるようですね。
▼フリマの情報ではこちらの「?」の状態でしたが、単にHDDを未搭載、OS なしのためでした。17インチに限らず、2010 / 2011の中古のMacで画面が縞模様の場合には、GPUの半田クラックなどにより復旧困難の可能性大です。
▲▼GPUの課題もなく、難なくHigh Sierraのインストール完了。なお、壁紙は macOS Monterey 風のものを導入しています。
▼ディスプレイが縞模様、GPUの半田クラックのMBAを購入し苦労した事例。ヒートガンでリフローして短期間 復旧するも、結局はマザーボードを交換しました。
ベンチマークスコア
Geekbech 5とCrystalDiskMarkのみですが、ベンチマークスコアを掲載します。古いMacを複数所有していますが、Geekbench 5 CPUベンチマークのスコアは、Core m3-6Y30を搭載のMacBook 12 Early 2016と同水準。
あるいは、最近のCPUでは、ノートPC向けのCeleron Gemini Lake N4100とJasper Lake N5100の中間あたりの水準です。この点において、あるいは体感レスポンスでも、Web サイトのブラウジングや記事編集程度では十分に使用できます。
▼引用したGemini Lake N4100 / Jasper Lake N5100など、レビューしたPCなどの Geekbench 5のベンチスコア の一覧はこちら。
▼所有する古いMacのうち、MacBook Pro 17インチ Mid 2010と同水準、あるいは低いベンチスコアとなるモデルのレビュー記事です。
- 約10年落ちの「iMac 27インチ Mid 2010」の使用感、SSD換装でCeleron 現行PC以上のレスポンス、Win 10 PCも接続でき利便性抜群
- 2022年末版、久々起動のMacBook Air 11の使用感。軽作業のレスポンスは許容も、低解像度とファン音がやや厳しい
- 今さらながらに「MacBook 12」を購入、M1 MacBook Airのサブとして購入した理由、購入前の懸念事項
▼Geekbench 5のスコア。
上から順に「MacBook Pro 17インチ Mid 2010」、「iMac 27インチ Mid 2010」、「MacBook Air 11インチ Mid 2011」、「MacBook 12インチ 2016モデル」。
「iMac 27インチ Mid 2010」、Core i3-550、2コア 4スレッドのスコア。ほぼ「MacBook Pro 17インチ Mid 2010」と同水準です。
「MacBook Air 11インチ Mid 2011」、Core i5-2467Mのスコア。体感レスポンスは「MacBook Pro 17インチ Mid 2010」が僅かによい。
「MacBook 12インチ 2016モデル」、Core m3-6Y30のスコア。こちらも「MacBook Pro 17インチ Mid 2010」と同水準と言えます。
▼2.5インチ SATA SSD 256GBのCrystalDiskMarkのスコアです。一般的なスコアの半分程度ですが、Mid 2010の場合、SATA IIIではなく、SATA IIでした。体感として大きな差はないのですが、このあたりのスコアが限界です。
体感レスポンス
体感レスポンスをWindows PCに例えると、ベンチマークスコアでの記載と同様に、ミニPCやノートPCに搭載のGemini Lake N4100とJasper Lake N5100の中間あたり。具体的には以下です。
- M1 Macや第8世代以降のCore iシリーズと比較すると、さすがにキビキビ感はないものの、Web サイトのブラウジングや記事の編集、軽めの画像編集では普通に動作します。
- MacBook Proの旧モデルとの比較では、こちらの記事で実機レビューの「MacBook Pro Retina 15 Late 2013」と比較すると、全般的に多少 緩慢な動きです。
- 在宅勤務でのメールやWord、極端にデータや関数の多くないExcelなら、遅さを感じずに使用できる水準。
- GPUが非力なためか、YouTubeの動画再生では稀に数秒のプチフリーズすることもあります。
- SSDの接続が SATA IIのため、アプリの起動などが、SATA IIIと比較すると ごく僅かに遅いと感じることもあります。
- GPUとSSDのボトルネックによるものか、Jasper Lake N5095 / N5100を搭載のWindows PCと比較すると、状況によってはキビキビ感に欠ける挙動を感じることもありますが、ライトユースでは許容範囲。
上記以外にWindowsのように突然のOS更新により、一時的にレスポンスが悪化することがないメリットもあります。
まとめ
中古としての詳しいレビュー記事は後日投稿しますが、ベンチマークスコアと体感レスポンスは、現行のモバイル向けのCeleron Jasper Lakeと前世代のGemini Lakeとの中間あたり、Macでは MacBook 12 2016モデルと同程度、もしくはごく僅かに及ばない程度。私としては、Web サイトのブラウジングや記事の編集などでは、十分に利用できます。
なお、中古で購入した目的としては、中古のMacを集めていることもありますが、17インチによる作業効率のアップを図るため。「MacBook Pro Retina 15 Late 2013」と比較すると、表示領域は広いのですが、非光沢・光沢の影響もあるかもしれませんが、文字がやや淡く感じます。この意味では、老眼の私にとって 作業効率のアップについては微妙な状況です。
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