Jumperより、旧世代のCore i3-5005Uを搭載するミニPC EZbox i3がリリースされました。同CPUを搭載するJumperのPCとしては、14インチのEZBook X4 Proがリリースされた直後ですが、コスパを高めるうえでは、このように旧世代のCPUの採用もありですね。私のCore i3-5005Uを搭載するPCの使用感では、エントリー機に多く搭載されるGemini Lake N4100やApollo Lake N3450よりもレスポンスは確実に優位。普段使いであれば、サクサクと動作します。
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EZbox i3のスペック
まずは留意事項、GearBestの担当さんに確認中ですが、Windows 10 プレインストールとの記載ではなく、サポートとの表記となっているため、Windows 10のライセンスを別途購入してのインストール、あるいはLinuxをインストールが必要となる可能性もあります。
手持ちのミニPCては、Windows 10 サポートとしながらも、ライセンス認証されたWindows 10 がプレインストールされていた事例(Gemini Lake, SSD増設可のファンレス ミニPC Alfawise T1、1週間使用後のまとめレビュー)もあり、断定はできないのですが留意ください。
さて、EZbox i3のスペックは以下となります。
- CPU: Core-i3-5005U
- GPU: Intel HD Graphic 5500
- RAM: 8GB DDR3
- ストレージ : 128GB M.2 SSD、1TBまでサポート
- WIFI: 11 a/b/g/n/ac
- Bluetooth: 4.0
- ポート類 : USB Type-C、USB2.0 x 2、USB3.0 x 2、HDMI x 2
- サイズ : 12.40 x 11.16 x 4.25 cm、320g
CPUは、Core m3-6Y30とほぼ同パフォーマンスの、第5世代のCore i3 5005U。EZbox i3のみならず、現行販売のミニPCでも搭載されることの多いものです。
2.5インチ HDD搭載可との記載がないのですが、高さが4.25cmあれば十分に対応可能(※)ですので、記載がないものの HDD増設に対応している可能性もあります。その他、USBポートがType-C含めて5個搭載と多いことは、他のミニPCと同様です。
※ 以下のBeelink X45は、高さ4.3cmで2.5インチ HDDを増設可能。
Core i3-5005Uのレスポンス
EZBox i3は、CPUに第5世代のCore i3-5005U、メモリ 8GBを搭載していますが、私が所有する同スペックの以下のPCのレスポンスについて記載します。
上の画像は同CPUを搭載するCHUWI GT BoxのGeekbench 4とドラクエベンチマークのスコアですが、Core i3-5005Uの体感レスポンスの雑感は以下となります。
- Webサイト閲覧やWord、ブログ記事編集(画像編集を含む)では、Gemini Lake N4100においてもサクサクと動作しますが、Core i3-5005Uはそれ以上にテンポよく動作します。
- Gemini LakeやApollo Lakeとの比較では、Windows 10の更新後のシステム処理などで負荷がかかった状態では、明確にパワーの相違を感じます。
- より上位のCore i5-8250Uとの比較では、上記のライトユースでは大きく体感できるほどのレスポンスの相違を感じません。ただし、さすがに負荷をかけると相応の相違は感じます。この点において、Core i3-5005Uはライトユース・普段使いとしては、かなりコスパに優れたCPUとなります。
外観と機能性
コンパクトさと機能性を求めた場合、また、対応するマザーボードの関係から、概ねどのメーカー・ブランドともに同じようなスクエアタイプのミニPCとなってしまいがち。このEZbox i3もBeelink、他のミニPCと差別化しにくいスタイルとなるものの、上の画像をみると、グレイとブラックのツートンで、上面の端のカットがよいアクセントになっています。
▼珍しい事例としてあるのが、冷却のためのスリットがサイドと底面に集中していること。掲載していない別の画像を見ると、CPUファンは底面に向けられているようであり、暖気を下とブラックの側面から逃がす構成となっています。上の画像や以降の画像でもわかるとおり、ブラックの側面にも多数のスリットがあります。
また、想像となりますが、上部と下部で配色が異なることから、上部はプラスチック製、マザーボードを固定する下部はスチール製かもしれません。
▼ 細かいことですが、電源ボタンの位置が私が目にする多くのミニPCとは左右逆のようです。
▲▼背面には、HDMIや有線LANなど、常時接続となるポート類が集中しています。HDMIポートが2つ、2つのディスプレイへ出力可能であることも、多くのミニPCと同様。
まとめ、価格情報
Core i3 5005U、メモリ 8GB、SSD 128GBを搭載するJumper EZbox i3ですが、他社製の多くのミニPCがほぼ同一のスペックと形状に収束しがちなため、差別化しにくい状況もあります。ただし、Jumperの場合、中国新興メーカーのなかではメジャーであるため、他のミニPCよりも注目度は高くなると思われます。
さて、2019年5月8日時点のGearBestの価格は 269.99ドル。ズバリ 競合機は多くのミニPCをリリースしているBeelinkのU55。EZbox i3が2.5インチ HDDを増設できるか否かは未確認(U55は増設可)であり、これを考慮しない場合、同価格ですのでどちらを選択してもコスパの高さは同等です。
▼2020年1月3日時点のBanggoodでの価格は279.99ドル(31,006円)
▼2019年10月19日 追記。気が付いてみるとAmazonでも販売開始に。ただし、Banggoodと比較すると割高感があります。
▼コスパ度ではさらに優れている EGLOBAL M3。EZbox i3の第5世代のCore i3-5005Uより上位の第7世代 Core i3 7100Uを搭載するファンレス機。メモリ 8GB / SSD 128GBを搭載し、2019年7月13日時点のBanggoodでの販売価格は228.99ドル(25,235円)とコスパ度は圧倒的。
EGLOBAL m3, RAM 8GB / SSD 128GB
▼こちらはEZbox i3と競合するBeelink U55。メモリ 8GB / SSD 128GBの場合、2019年10月19日のGearBestでの価格はEZbox i3より安価な239.99ドル。日本円では26,279 円となります。
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