クラウドファンディングの「Makuake」サイトで展開中の、世界最薄級のボイズレコーダー「iZYREC AI-mini(イージーレック・エーアイミニ)」。上の写真は、iPhone SE 第2世代を並べて撮影していますが、本体は43 x 50 x 6mmとコンパクト、18gと軽量にもかかわらず、32GBのストレージ(eMMC)を搭載し、フル充電で約30時間の連続録音が可能です。
また、スマホの専用アプリとの連携により、録音の操作や管理を行うことができ、高品質なケースも販売されています。今回はこの「iZYREC AI-mini」について(本体、および専用ケース)レビューします。
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iZYREC(イージーレック)ミニレコーダー、Makuake サイト
iZYREC AI-miniの特徴
初めに、上記サイトから引用の、iZYREC(イージーレック)ミニレコーダーの特徴と活用シーンについて記載します。
- 専用アプリにより、ノイズと無音を自動でカットし、会話のみ録音
- デュアルマイクにより、半径10mの全方位をクリアに録音
- 音声保存のストレージとして、32GBのeMMCを搭載
- 本体重量18gと軽量ながら、一度の充電で30時間の連続録音が可能
- 充電しながらの録音では、32GBの限界となる240時間までの録音が可能
- スマホとのBluetooth 接続、専用アプリの利用により、アプリでの録音・再生、ノイズキャンセル機能などの変更、データ管理が可能
- また、専用アプリにて日時の設定により、決められた時間の自動録音も可能。
- 録音したデータは専用アプリから共有可能
- 会話の無音状態(45db以下)を録音しないVAR機能搭載で、録音データを圧縮
- 話者から少し離れている会議やセミナーなどでは、小さい音声を一定以上の音量に自動で調整
活用シーン例
- 大切な商談をしっかり記録
- 会議を録音し、何度も聞き直したうえでの議事録作成
- 講義やセミナーを録音し、後ほど音声での学習
- 日常生活における、ちょっとしたボイスメモ
▼録音・再生で使用するアプリはこちらの「iZYREC Recorder」。なお、文字起こしのアプリがセットだと更によいのですが、年内にリリース予定とのアナウンスがあります。
本体の外観
続いて本体の開封と外観について記載します。
▼左はケース、右は本体の外箱です。
▼本体は外箱・内箱の二重により、丁寧に収められています。
▼表面・裏面ともに全て英語となりますが、ノイズキャンセリング、アプリでのコントロール、デュアルマイクなどの特徴が記載されています。
▼内部は本体・ケーブル・クリップが更に余裕をもって収められています。
▼左から 充電用のUSB Type-C to Type-A ケーブル、クリップ、本体。ケーブルとの対比から、本体のコンパクトさを感じ取ることができると思います。その他、本体とクリップ取付用のマジックテープが付属しています。
▼本体のサイズは43 x 50x 6mm。USB Type-C ポートが 写真以上にギリギリ収まっているほどに薄いです。本体重量 18gと手に持っても超軽量、ズボンのポケットに入れていると、万一 落としてしまっても気がつかないのでは?と思うほどに軽量・コンパクトです。
▲艶消しブラックのクリップと本体ですが、油脂は多少 付着しやすいです。ケーブルの長さは約8cmと短いのですが、ケーブルも含めてケースに収納する場合には妥当な長さです。
▼左は本体とクリップ取付用のマジックテープ。
▲右の3Mのシールは本体取付用のマグネット。シールを剥がして本体に金属片を取り付ける仕様です。
▲▼なお、私はクリップのマグネットの存在を見落としていたのですが、アプリのヘルプ画面に英語で明記されていました。中央に「Magnet Locating Slot」「Metal Sheet」を本体に(両面テープ)で取り付けるとありますね。
▼充電時には LEDが点灯します。
専用ケース
ケースは以下の4パターンがありますが、レビューするケースはブルーです。以降の写真のとおり、ケースはWeb サイトの製品紹介では表現しきれていないほどに、かなり質感の高いもの。
▼しっかりとした箱に収められています。
▼パッと見でも、高級・高品質な名刺入れのような質感です。少なくとも、私が数年前に購入の某ブランドの名刺入れよりも高い質感です。また、落ち着きのあるブルーの色合いもよいものです。
▼開閉部はマグネット式になっており、磁力は適切です。
▼一般的なタブレットケースとは比較にならないほどに質感の高いもの。本体の保護もあり硬質なケースです。
▼スウェード調の内部の質感も高く、左と右側のロゴがよいアクセントになっています。特に左のロゴはブラックとのコントラストもよいです。
▼本体とクリップを収めた様子。右側にはカード 1枚もしくは2枚を収納することもできます。数枚程度なら、簡易的な名刺入れとしても利用できそうです。
▼全体のサイズ感がわかるよう、iPhone SE 第2世代と並べて撮影。本体のコンパクトさが際立ちます。
iZYREC Recorder アプリ
続いて、録音・再生の操作に必須となるアプリ「iZYREC Recorder 」のインストールとサインイン、本体とのBluetooth 連携について記載します。
なお、製品の特徴にて記載しましたが、文字起こしのアプリは年内のリリースとのこと。文字起こしがあると議事録作成などで便利なため、リリースが待たれます。
アプリのインストールとサインイン
▼App Store、あるいはGoogle Playにアクセスし、他のアプリと同様にインストールします。
以降は iPhoneでのスクショです。
▼アカウント登録する必要がありますので、赤枠の「新規登録」を押下します。
▼新規登録は、メールにて認証コードを取得しての認証が必要です。メールアドレスを入力し、「コード取得」を押下します。メールで認証コードを受領しますので、「認証コード」「パスワード」を入力し、「登録」を押下します。
▼アカウントは即登録完了となります。ログイン画面に戻り、メールアドレスとパスワードを入力しログインします。
▼必要に応じて位置情報を許可します。
本体のBluetooth 連携
続いて、製品本体のアプリへの追加、Bluetooth 連携を行います。Bluetooth 接続は、WindowsやMacでのBluetooth マウスやキーボードよりも速く確実のような感覚です。
▼「デバイスの追加」を押下します。
▼Bluetoothでの認識は早く、以下の「iZYREC」が表示されると認識できていますので、これを押下します。
▼iPhoneのBluetoothの画面は意識する必要がないのですが、しっかりと接続できていました。
アプリ操作の事例
iZYREC Recorderはシンプルなアプリであり、直感的に操作できますが、画面レイアウトや機能の一部について記載します。
マイデバイス
「マイデバイス」の項目から、録音シーンの変更や本体のファームウェアのバージョンアップ、ストレージであるeMMCの残量の確認、ストレージの残容量から録音可能時間の確認などを行うことができます。
iPhoneの画面のスクショですが、上下に長いため 3分割で掲載しています。
▼iPhone 上は小さくて見づらいのですが、左上に本体のバッテリー残量・残量に応じた録音時間の目安、右にBluetoothの接続状況を示す項目があります。
▲▼「シーン選択」と「録音モード」は以下の選択肢があります。なお、音楽と音楽以外では ビットレートは異なり、録音モードは音楽以外の場合に選択可能(音楽の場合には自動的に「ステレオ音楽」となります。
「シーン選択」
- メモ、会議、授業、インタビュー、音楽
「録音モード」
- オリジナルサウンド、AIノイズ低減
▼使い始め直後の私の事例では「残り 31GB利用可能」とありますが、以下のビットレート・フォーマットのクラウドの総容量は32GBです。
▲アプリから Bluetooth 接続の解除も可能です。
▼上の画像の「ファームウェアのバージョン」はV0042、下の画像はV0052となっています。本体のファームウェアのバージョンアップは、当該項目から行うことができ、V0052では日時の設定により、決められた時間の自動録音も可能です。
録音の操作
アプリ使用による録音も簡単です。
▼2つの画面を結合しています。左のホーム画面ですが、上には録音したものの一覧(位置情報はボカシています)、下にはマイクの形の録音アイコンがあります。録音アイコンのタッチにより右の画面に遷移しますので、録音開始アイコンのタッチにより、録音開始となります。
▼2つの録音中の画面です。左は「AIノイズ低減なし(オリジナルサウンド)」、右は「AIノイズ低減あり」での録音です。AIノイズ低減なしでは、ファンヒーターなどの周囲の音も拾っているのですが、AIノイズ低減ありでは人の音声のみを拾い、無言の赤丸部分は周囲の音を拾っていないことがよくわかります。
▲下のアイコンは言葉どおりに「一時停止」と「保存」に対応しています。
▼こちらは再生画面(上のファイル一覧のタッチから画面遷移します)の一部抜粋ですが、「早送り」「早戻し」のほか、0.5x / 1 x /1/5x / 2xの再生にも対応しています。会議などで、不明な事項はゆっくり再生など、状況に応じて聞くことができ便利です。
▲また、重要なポイントとなる音声には「キーポイント」をマークすることができ、繰り返しでの再生時に便利です。
スマホへのケーブル接続
本体をスマホやPCにケーブル接続し、録音したファイルの確認・再生・ダウンロード、本体の大容量のストレージを活かし一時的なUSBメモリとして利用することもできます。
なお、シーンを「音楽」として録音したデータの確認・再生する場合には、データ量の関係からアプリの録音ファイル一覧には表示されず、接続したスマホ・PCからの対応となります。
▼Android スマホへの接続事例。USB ケーブルで接続すると、ファイルマネージャーにて「IzyRec製USB…」と即認識。
▼使い始め当初のため録音数は少ないですが、Classroom(授業)などのシーン別にフォルダが生成され保存されています。もちろん、こちらのファイルマネージャーから再生することもできます。
アプリの使用感と録音品質など
実際に数日利用した範囲での、アプリの使用感と録音品質について記載します。私はボイスレコーダーを使用するのは初めてですが、アプリ・本体ともに、私のような初心者にもわかりやすく、また、AI ノイズ低減の効果や音質も想像以上に高いもの。
アプリの使用感
一部は上記のアプリの段落と重複しますが、ランダムに記載します。
- 初期設定・再接続時のスマホ(私の場合は iPhone)とのBluetooth 連携も速く確実。スマホ・PCで接続することの多いイヤホン・マウス・キーボードと同水準、もしくはそれ以上の速度で接続することができます。
- シンプルな構成ながらも、シーン選択、倍速再生、キーポイントの付与など、必要にして十分な機能性を備えています。
- 文中にも記載しましたが、文字起こし機能の追加・アプリの追加が待たれます。これにより、議事録作成などが更に充実すること間違いなしですね。
- アプリでの録音アイコンタッチから、録音開始が僅かに遅れる感覚があるものの、Bluetooth 接続であるために、その他の機器でも同様の現象です。「遅れる感覚」と言っても、スマホ・スマートウォッチ間の、Bluetoothによるメッセージの連携程度の間隔です(一般的には気にならないほどに僅かなもの)。
録音品質
初めてのボイスレコーダーの使用であり、他製品との比較はできないのですが、前述のとおり 想像以上に高い音質。具体的には以下となります。
- 音質としては、イヤホンでのオンライン会議の音声、あるいはWeb カメラのマイクと同水準を想像していたのですが、専用機器であるためか、かなりクリアな音声で音量も大きなもの。
- AIノイズ低減の効果はかなり明瞭です。低減オフのオリジナル音声の場合は「シャー」と背景にノイズあるいは環境音があるものの、低減オンではノイズが激減し、人の音声が大きくかつクリアに聞こえます。会議・授業などの場合には、AIノイズ低減は かなり有効です。
- 現在のところ、社内では 4〜5名程度の小さなグループでの会議にて 複数回 利用した程度ですが、3m程度の範囲では余裕で音声を拾うことができます。
- また、録音品質ではないですが、Andorid スマホに接続し、ファイルマネージャーから再生してみましたが、こちらも確実に再生することができます。
まとめ
繰り返しますが、私としては初めてのボイズレコーダーの使用であり、他製品との比較ではなく主観的なものですが、想像以上に録音品質は高く、また、アプリの機能も十分で操作しやすいもの。さらには、専用ケースの質感もすこぶる上質です。
また、本体が18gと超軽量、43 x 50 x 6mmとコンパクトであり、どこにでも持ち運べる手軽さの一方、存在を感じさせないほどの製品のために、置き忘れたりしないかとの余計な心配もあります。安心感のためにも、ここは上質なケースもあわせての購入がよいとの認識です。
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