Xiaomiの関連企業である「dreame」からリリースされた コードレス掃除機「dreame T20」。Amazonや楽天市場などの国内通販でも販売されている製品ですが、吸引力とカラーディスプレイでの状態表示などを大きな特徴としています。
この「dreame T20」を、dreame社よりレビュー用にサンプル提供いただきましたので、使用感などを記載します。文中に記載の比較対象機は、2013年製の「ダイソン DC45 モーターヘッド」と古い製品となりますが、DC45よりもやや重たいものの、その吸引力は8年前のDC45とは比較にならないほど。
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dreame T20の特徴
以前にレビューした、以下のロボット掃除機「dreame D9」の記事にて記載していますが、最初に dreame社の概要について記載します。
ロボット掃除機「dreame D9」の実機レビュー、吸引・水拭き双方に対応し、スマホアプリでの操作・管理も充実した、Xiaomi関連の実力機
dreame社の概要
Amazonや楽天市場(代理店経由)でも販売され始めた dreame社の掃除機ですが、これまでは AliExpress、eBay、中国ローカルなどの海外通販サイトをメインとしており、AliExpressを参照すると、T20以外の掃除機においてもかなりの販売実績があります。
上の「deame D9」の記事から再掲載の、公式サイトから抜粋のdream社の概要は以下となります。
- 正式な会社名は「DreameTechnology」となり、2015年に設立。
- DreameはXiaomi Ecological Chainに参加し、スマート家庭用クリーニング機器の推進力および主要企業として参加。
- Dreameは航空宇宙科学をコア技術とし、150件を超えたコア特許を取得。
- 製品の年間生産能力を100万台超も確保。
- (本社所在地の記載はありませんが)北京、上海、天津にオフィスあり。
私としては、スマホやパソコンをはじめ、多くの製品をリリースする「Xiaomi」の関連企業であることにより、商品やサポートに対する安心感は大きく、以下のAliExpressのT20の販売状況(欧州向け。日本への発送はできず)を確認すると、レビュー数も多く評価も高いことが、その裏付けとなります。
dreame T20の特徴
特徴については、公式サイト、Amazonの製品情報から抜粋しました。実際の使用感については後述ですが、概ね特徴どおりの使用感であり、我が家でこれまで使用していた、古いダイソン DC45は引退確定です。
- 125,000Rpmの高速モーターなどにより、最大吸引力は25000Pa
- ろ過効率は99.97%に達し、0.3µmまでの微小粒子を遮断、排気もクリーン
- 付属の水タンクを装着する事で、吸引掃除のほか水拭きにも対応
- ダニ除去率は99.9%
- 3000mAhの大容量リチウム電池を搭載し(充電時間は約4時間)、一定の条件の標準吸引力での最大稼働時間は70分
- カラーのディスプレイにて、低・中・高の掃除モードの切替、システムトラブル表示、残りの作業時間、バッテリー残量、フィルター交換などを表示。
- ダストカップ、サイクロンシステム コンポーネント、プレフィルターの水洗いも可能
- 壁掛け用の収納ブラケットも付属
製品の仕様としては以下となります。
製品名 | Dreame コードレス掃除機 T20 |
定格電圧、定格効率 | 25.2V、450W |
バッテリー容量 | 3000mAh、充電時間は約4時間 |
モーター | Dreame Space 4.0 ハイスピードモーター |
稼働時間 | 標準吸引力での最大稼働時間は70分 |
吸込効率 | 最大 150AW |
真空度 | 最大 25000Pa |
ダストカップ容量 | 0.6L |
本体重量 | 1.67kg |
▼カラー表示のディスプレイは、バッテリー残量、吸引モードの基本的事項のほか、システムトラブルやフィルター装着漏れなどのシステム的な事項も表示。
▼上のボタンの操作により、スイッチのロック・連続作業モードを切替できます。国内通販の製品紹介や、説明書においても妙な日本語はなく、日本市場をかなり意識しているようです。
▲各種ジョイント、ブラシのほか、水タンクにモップ、壁掛け用の収納ブラケットも付属しています。
dreame T20の外観
続いて、「dreame T20」の実機の外観について、使用感の一部をまじえながら記載します。本体の重量は 1.67kgとズッシリ感はあるのですが、質感高く仕上がっています。
▼本体のサイズにあわせた大きな外箱
▼サイドには製品の特徴が記載されています。
▼左から、「収納ブラケットの取付方法の手引き」、「説明書」、「クイックレファレンス」。全て、日本語のみの表記です。ダイソンなどのコードレス掃除機をお持ちの場合、操作で戸惑うこともなく、「クイックレファレンス」の参照のみでも大丈夫。
▼左から、充電アダプター(一定期間の使用後でもあり、コードは輪ゴムでとめています)、延長ホース、隙間用ブラシ、2 in 1ブラシ(ブラシを取り外しできます)
▼左から、収納ブラケット(取付用のネジも付属)、ソフトローラーブラシヘッド、ミニ電動ブラシ。収納ブラケットは試していませんが(取付場所を検討中)、本体の大きさと比較するとコンパクトです。
私自身の備忘録も兼ねて、説明書から抜粋の各ブラシの使い分けを記載します。
ソフトローラークリーナーヘッド | 床などの硬い表面の掃除に適している |
ミニ電動ブラシ | ソファや寝具などの織物に絡んでいるホコリ、ペットの毛などに適している |
2 in 1 ブラシ | カーテン、キーボード、天井、車、テーブルなどの表面のホコリの掃除に適している |
隙間ブラシ | ドアや窓・壁の隅、階段などの小さな隙間の掃除に適している |
延長ホース | 引き出し、車内、ソファーなどの手の届きにくい場所の掃除向け |
▼「ソフトローラーブラシヘッド」と「ミニ電動ブラシ」を裏側(床などへの設置面)より。吸引力は、ミニ電動ブラシが強力です。ソフトローラーのブラシ部分は、素材も含めてチープ感はありません。
▼表面より
▼延長管・延長ホースの取付側より。他のジョイントも含めて、簡単かつ適切に取り付けできます。
▼「水タンク」に「モップ」を装着した様子。
▼金属の延長管は、ダイソン DC45(上)と並べて掲載。ジョイントを含めない長さは概ね同じですが、太さが異なります。
▼本体は艶やかですが、シックな色合いです。渋めのツートンもいいですね。
▼サイドより。上側のスリットから勢いよく排気されますが、掃除機特有に匂いなどはありません。赤の電源ボタンの配置も適切です。なお、写真は掲載していませんが、ワンプッシュで開くダストボックスの開閉もスムーズです。
▲掃除機のオンオフは、赤のボタンのほか、カラーディスプレイでも操作できます。通常の電源オンオフは赤のボタンで、連続使用やモードの切替はカラーディスプレイで行うこととなります。
▼中央の黒の部分は、電源オフ時のディスプレイ。上と下は物理的なハードボタンです。
▼モード切替とバッテリー残量の表示。赤のターボモードの状態ですが、ターボモードでは吸引力が凄まじいのと引き換えに、かなりのバッテリーを消費します。ターボモードで3分も使用していると、10%程度を消費するような感覚です。
▼この角度からの視野角も良好で、鮮やかさをキープしています。ディスプレイの傾斜がもう少しあると、より見やすいようにも思います。
▼「ミニ電動ブラシ」を取り付けた状態。
▼こちらは「2 in 1ブラシ」を装着。
▼充電ポートに接続した様子。電源はコンパクトで、ケーブルは細いもの。
▼金属の延長管を取り付け、ダイソン DC45と並べて撮影。長さはほぼ同じですが、ブラシと本体の大きさの相違がわかると思います。
▲重量としてはダイソン DC45より重いのですが、カーペットなどでは自走式のように、力を入れることなく掃除ができ、延長菅での掃除では むしろ軽く感じます。
▼本体を並べて撮影。2013年製 vs 2021年製もありますが、デザインとしては T20がよりスマート(サイズは T20が一回り大きい)。
10日間利用の使用感
私よりも家内と大学生の息子(オンライン授業 & 就活で、ほとんど自宅にいます)の使用時間が長いため、家族の感想的なものをメインに使用感などを記載します。なお、水拭きは試していないため、水拭き以外の使用感です。
また、上の画像のとおり、収納ブラケットによる壁掛けにも対応していますが、こちらも試していません。
家族三人に共通するコメント・まとめとしては、本体自体は重みを感じるものの、吸引力はこれまで使用のダイソン DC45よりも遥かに優れており、豊富なブラシとあわせて、メインとして利用することに決定(ダイソン D45は古さもあり、比較対象とならず)。
なお、以下のコメントはダイソンの直近の製品と比べた場合、吸引力のコメントは控えめにみる必要があるかと思います。
- 最大の特徴は吸引力。ダイソン DC45は比較対象とならないほど。DC45では何度か往復して吸い取るゴミも、T20では一発でOK。
- 特に「ミニ電動ブラシ」での吸引力は凄まく、これならターボモードでなくとも標準モードで十分です。
- 一方、2 in 1 ブラシでのエコモード・標準モードでの吸引力は、やや控えめ。
- ターボモードでのバッテリー消費は激しく、数分間の使用でも激しくバッテリーを消費します(感覚的には3分の使用で10%程度)。
- このため、エコモードと通常モードを基本として、ターボモードは時おりの使用がよさそうです。
- 本体は1.67kgと重いのですが、この吸引力の前では重さはマイナスポイントではありません。また、ソフトローラーブラシヘッドでカーペットを掃除する際には、自走式ぽく軽くなり、これには家族も感動。
- 騒音については静かとは言えず、それなりの騒音となります。iPhone アプリ「騒音測定器」の簡易的な計測では、ターボモードでは 70db前後の音量。
- 標準吸引力で最大 70分の動作とありますが、実際のバッテリー消費は微妙なところ。標準吸引力の連続使用を行っていないため、また、しっかりした計測ではないのですが、製品紹介よりも控えめなバッテリー持ちのように感じます。
- 長時間の連続使用を行うことは多くないためによいのですが、充電時間の4時間はやや長いような感覚もあります。これはスマホやパソコンの急速充電に慣れてしまっているために感じることですが。
まとめ
dreameはXiaomiの関連企業であり、また、海外通販サイトの参照では販売数も大きく、今後の日本での知名度アップに大いに期待します。製品本体は、やや重さはあるものの、水拭きに対応し、ブラシや収納ブラケットなどの付属品も豊富。それなりの騒音とバッテリー消費は増えますが、ターボモードでの吸引力は強力であり、十分に購入候補となり得る製品です。
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