現在(2023年5月27日)、CPUにAlder Lake-N N305を搭載するミニPC「MINISFORUM UN305」をレビュー中ですが、総合的なレビュー記事に先行して、CPUのベンチマークスコアをAlder Lake-N N100と比較しつつ掲載します。
N305のベンチマークスコアは、N100に対して シングルコアは順当に高いスコアですが、特にマルチコアのスコアが高いです。
「UN305」販売元
MINISFORUM UN305 実機レビュー、Alder Lake-N N305 / DDR5 RAMを搭載しキビキビと動作、Alt / PD対応のUSB-Cも搭載
MINISFORUM UN305のスペック
Alder Lake N305/N100搭載のミニPC「MINISFORUM UN305/UN100」がリリース。USB-C Altモードを装備・金属製ボディで、N305/N100の本命ミニPC
Alder Lake-N N305を搭載する「MINISFORUM UN305」の詳細は、上の記事に掲載しています。SSDはPCIeではなくSATAとなりますが、金属製の質感の高いボディに、Alt モード、DP / PD対応のUSB Type-Cを搭載していることも特徴です。なお、同じボディにポート類も同じ構成の N100モデルも併売されています。
CPU | Alder Lake-N N305、8コア |
GPU | Intel UHD Graphics |
メモリ | DDR5 オンボード 16GB、デュアルチャネル |
ストレージ | M.2 2280 SATA SSD 512GB、2.5インチ SATA SSD / HDDを増設可能 |
WiFi | WIFI 5 |
Bluetooth | 4.2 |
ポート類 | USB Type-C (Alt モード、DP / PD対応)、USB-A 3.2 x 2(Gen 1、背面)、USB-A 3.2 x 2(Gen 2、前面)、HDMI x 2、有線LAN x 2、カードスロット |
サイズ | 136 x 121 x 39mm |
OS | Windows 11 Pro |
HWiNFO、Windows PCのデバイス詳細情報やCPU温度など、導入必須のフリーソフトの概要
▲上の記事で紹介のフリーソフト「HWiNFO」から抽出のCPUの情報です。Core i3-N305、10nmプロセス、TDPは15W、Tj,Max(サーマルスロットリングが機能するCPU温度)は105℃です。
N305 ベンチマークスコア、N100との比較
Geekbench 5 / 6、CINEBENCH R23、ドラクエベンチマークのみですが、N305のベンチマークスコア、N100との比較を掲載します。なお、比較対象のN100搭載のPCは「Beelink EQ12」、N100とN95との比較は、2つめのリンク先記事に掲載しています。
Geekbench 5
N305のGeekbench 5のスコアは「シングルコア 1055、マルチコア 5064」。N100のスコアは「シングルコア 998、マルチコア 2904」ですが、シングルコアのスコアは大きく変わらない一方、マルチコアのスコアは約74%増しのスコアです。
なお、オフィスソフトなどの普段使いで、体感レスポンスに影響するのはシングルコア。このため、Geekbenchのスコアのみを見ると、N305とN100は体感しにくいものです。
PC 実機で計測、Geekbench CPU ベンチマークスコアの一覧、サクサクと動作するスコアの指標
▲▼下表は上の記事で掲載のGeekbench 5のスコアについて、N305のスコア近辺を抜粋したもの。シングルコアのスコアは Core i7-8565Uと同水準、マルチコアは Core i7-8565Uに大きく差をつけ、マルチコアに強いAMD Ryzenの5 4500Uに近いスコアです。
Core i7-8565Uと同程度(Core i7-8xxxU)のインテル 第8世代 モバイル向けCoreを搭載するノートPCとしては、私が中古を物色している ThinkPad X1 Carbon 2018モデル、MacBook Pro 13.3インチ 2018モデルなどがあります。N305は4~5年前のハイエンドノートと同水準となり、強烈なコスパの高さです。
CPU | コード名 | コア/スレッド | Single Core | Multi Core | レビュー記事 |
Core i3-1005G1 | Ice Lake | 2/4 | 1129 | 2594 | CHUWI CoreBox Pro |
Core i3-1005G1 | Ice Lake | 2/4 | 1150 | 2568 | MINISFORUM X35G |
AMD Ryzen 5 4500U | 6/6 | 1121 | 4898 | MINISFORUM UM450 | |
Core i7-8565U | Kaby Lake | 4/8 | 1056 | 2765 | NVISEN ミニPC |
Alder Lake-N N305 | Alder Lake | 8/8 | 1055 | 5065 | MINSFORUM UN305 |
Core i5-8259U | Kaby Lake | 4/8 | 1004 | 3862 | MINISFORUM U820 |
Alder Lake-N N100 | Alder Lake | 4/4 | 998 | 2904 | Beelink EQ12 |
Core i3-10110U | Comet Lake | 2/4 | 976 | 2000 | ※CHUWI CoreBook X |
Core i5- 8279U | Cofee Lake | 4/8 | 946 | 3156 | Beelink SEi 8 |
Alder Lake-N N95 | Alder Lake | 4/4 | 921 | 2272 | Beelink Mini S12 |
Core i3-8130U | Kaby Lake | 2/4 | 864 | 1710 | ThinkPad X280 |
Geekbench 6
2023年4月あたりから、Geekbench 公式サイトではGeekbench 5はダウンロードできず、Geekbench 6に置き換わっています。Geekbench 5と6では計測項目とスコア判定のベースとなるPCが異なり、Geekbench 6のシングルコアのスコアは5よりも高くなります。
▼N305のGeekbench 6のスコアは「シングルコア 1263、マルチコア 4543」、一方、N100のスコアは「シングルコア 1181、マルチコア 3120」。Geekbench 5と同様に、N305のマルチコアの優位性が際立ちます。
CINEBENCH R23
「CINEBENCH R23」のスコアは「シングルコア 968、マルチコア 4785」。2つ下の画像のN100が「シングルコア 789、マルチコア 1797」ですので、N305のマルチコアはN100の倍以上。
▼2つめの画像のN100は右のマルチコアが底辺でしたが、N305はワンランク上に位置しています。
ドラクエベンチマーク
N305のみのベンチマークですが、1920 x 1080 FHD 解像度での「ドラクエベンチマーク」のスコアは「普通、3450」
▲▼1280 x 720 HD画質でのスコアをN305(画像上)と、下の記事で実機レビューのCore i5-8259U(画像下)のスコアです。CPU ベンチマークのシングルコアでは 同水準、マルチコアではN305が優位ですが、軽めのゲーミング ベンチマークでは、大きな差をつけ Core i5-8259Uがよいスコア。
まとめ
上の写真の「MINISFORUM UN305」実機でのAlder Lake-N N305のベンチマークスコアを、N100のスコアと比較しつつ掲載しました。
GeekbenchでのN305のスコアは、シングルコアはCore i7-8565Uと同水準、マルチコアはCore i7-8565Uに大きく差をつけ優位。N100との比較では、シングルコアは大きな差はないものの、やはりマルチコアは より高いスコアです。
▼MINISFORUM 公式ストアでの販売情報。
▼MINISUFORUM UN305のスペックなどの詳細(レビュー記事は編集中)、その他のAlder Lake-N N305を搭載するPCの記事はこちら。金属製の筐体、USB-C Alt モードを搭載することで、MINISFORUM UN305が優れています。
Alder Lake N305/N100搭載のミニPC「MINISFORUM UN305/UN100」がリリース。USB-C Altモードを装備・金属製ボディで、N305/N100の本命ミニPC
Beelink EQ12 Pro、Core i3-N305 搭載のミニPCがリリース。DDR5 メモリを装備し 16GB/500GB版は320ドル
コメント