コンパクトなタッチパネル付きで汎用性の高い、11.6インチのYOGAスタイルのWindows 10ノート。中国メーカーでは、XIDU PhilBook Pro、Jumper EZBook X1、Teclast F5Rなどが200ドル台後半から300ドル台前半で販売されていますが、これら4製品のスペックを比較してみました。
スペック比較
▼XIDU PhilBook Pro、Jumper EZBook X1、Teclast F5Rに加え、AliExpressで販売のiTSOHOOの製品を比較しています。スマホで参照の方は、クリックで拡大ください。
スペック以外の補足事項は以下です。
- Jumper EZBook X1とTeclast F5Rは、CPUが当初のGemini Lake N4100からスペックダウン。両機種はデザインやメモリ搭載量が異なるものの、同一製造元の製品です。
- XIDUの日本での知名度アップはこれからですが、アメリカやイギリスのAmazonでメイン販売しており、PhilBook Proの下位のバージョン(記事「YOGAスタイル 11.6型 Win 10 ノート、米国で人気のXIDU PhilBookのスペックと特徴」を参照)は、ASUSのWin 10 ノートよりも人気の高くなっています。
- iTSOHOOの製品はモデル名もないのですが、AliExpressでは売れ筋の製品。また、メモリ・ストレージの異なるモデルもあります。
▼個別記事はこちら
価格情報
スペックの相違を語る際には価格が重要な要素となってきますので、まずは価格を掲載します。いづれも、2019年8月16日時点の価格です。
- XIDU PhilBook Pro、334.99ドル(15ドルオフクーポン利用)、AliExpressにて。
- Teclast F5R、329.99ドル、GearBest、Bangoodともに同価格。
- Jumper EZBook X1、249.99ドル、Banggoodにて。これは他サイトよりも安い。
- iTSOHOO、342.43ドル、AliExpressにて。
Jumper EZBook X1はBanggoodでセール中なこともありますが、際立って安いですね。これも人気の理由の一つです。
CPUの相違
CPUのN3350とJ3355は同水準ですが、Teclast F5RのN3450が一歩リード。
- 私の使用感では、N3350ではWebサイトでの画像表示などが、N3450より僅かに遅延します。
- ただし、N3350やJ3355でも、Webサイト閲覧やオフィスソフトなどのライトユースでは、上位機と比較しない限りは「遅い」と感じない程度のレスポンス。
- N3350は、以下のマウスコンピューターの11.6インチノートでなど、国産や大手海外メーカーのエントリー機でも搭載されています。
▼Apollo Lake N3450とN3350の比較記事はこちら
メモリ・ストレージの相違
メモリ・ストレージともに搭載量の大きな Teclast F5Rが優位ですが、以下により、4製品の搭載量ではそれほど大きな差ではないとの認識です。
- 私の使用感では、メモリ 8GB搭載機がよりキビキビしている錯覚もあるのですが、サイト記事編集・動画視聴・画像編集などの私の使い方では、メモリ 4GBでも十分。
- 仮にメモリ不足でストレージへスワップしても、高速なSSDですので体感できるものではありません。
- ストレージは4製品ともに交換でき、Amazonでは240GBクラスでも3,000円台で販売しているため、搭載量が少なくとも大きな差ではありません。
▼私も利用している以下のM.2 SSD (2242サイズ)は、240GBでも3,000円台。
ディスプレイ
ディスプレイは解像度 2560 x 1440のXIDU PhilBook Proが絶対的に優位。私は同解像度の13.3インチ 2 in 1「XIDU PhilPad」を所有しており、13.3インチ 4K 解像度のPCの使用経験もありますが、高解像度のきめ細やかさと鮮やかさを経験すると、FHDクラスの貧相に思えてきます。
ポート類
ポート類については、Jumper EZBook X1とTeclast F1Rが、せっかくUSB-Type-Cを備えているにもかかわらず、Micro USBであることが残念。USBの無線マウスなどを接続する場合には、以下のアダプターなどが必要となります。
アダプターは安価で販売していますが、USB 3.0を両サイドに備え、Microではなく Mini HDMIを搭載するXIDU PhilBook Proがリード。
その他機能
その他の機能としては、4製品ともに360度回転機構付きのディスプレイにタッチパネルですが、Teclast F5Rは筆圧1024レベルのスタイラスペンに対応、iTSOHOOは指紋認証に対応。Windows 10の顔認証は精度が甘いのですが、一般的に指紋認証は安価なAndroid スマホ以上に精度が高くなっています。
外観、デザイン
外観とデザインとしては4製品ともによいのですが、私の好みとしてはシックな配色のTeclast F5R、キーボード面も含めた全面メタル製のXIDU PhilBook Pro。
▼こちらはXIDU PhiBook Pro。キーボード面も含め、全面メタル製であることが他にはない特徴。ディスプレイのベゼル幅は特に細くはないものの、ぜひ実機の2.5 K 液晶を見てみたいものです。
▼Teclast F5 R。Teclastは全般的に製品画像の見せ方が上手いです。ただし、ベゼル幅など盛るべきところはしっかりとよりよく見せています(ディスプレイ下のベゼルはイメージ画像よりも太め)
▼シルバーとブラックのツートンのJumper EZBook X1。他の3製品のように際立つ機能はないのですが、価格で選ぶならX1。Amazonでも時々販売されてきますが、タイムセール時には即売り切れとなります。
▼iTSOHOOはブラックとゴールドの設定あり。ブラックの雰囲気はJumper EZBook X1に似ています。タッチパッドに指紋認証が付いていることも大きな特徴。
まとめ
2018年度にはGemini Lake N4100版のJumper EZBook X1とTeclast F5が人気となっていた、11.6インチ YOGAスタイルのWindows 10 ノート(現在では、両機のN410版はほぼ販売が終了し、Apollo Lake 版に置き換わっています)。
同カテゴリーの4製品を比較していましたが、私のおすすめはリリース直後のXIDU PhiBook Pro。2.5Kの高解像度に全面メタル製であることが大きな特徴。次いで、デザインのよいTeclast F5R。
▼価格情報はこちら。
- XIDU PhilBook Pro、334.99ドル(15ドルオフクーポン利用)、AliExpressにて。
- Teclast F5R、329.99ドル、GearBest、Bangoodともに同価格。
- Jumper EZBook X1、249.99ドル、Banggoodにて。これは他サイトよりも安い。
- iTSOHOO、342.43ドル、AliExpressにて。
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