最近、新製品のリリースが少なく感じていた「MINISFORUM」ですが、CPUに8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 5700G、PCIe M.2 SSD スロットを2基搭載する「B550」が発表(出荷は5月下旬)されました。
基本スペックもハイエンドですが、最大の特徴は拡張ドックが付属し、別途 電源を確保した場合には デスクトップ用のCPUへの換装や外部GPUの増設も可能です。
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MINISFORUM B550のスペック
ハイエンドな AMD Ryzen 7 5700G、PCIe M.2 SSD ポートが2つ、付属の拡張ドック・ケーブルを利用し、デスクトップ向けのCPUに換装可能・外部GPUを利用可能など、多くの特徴を持つ本製品ですが、基本スペックは以下となります。
CPU | AMD Ryzen 7 5700G / AMD Ryzen 7 4700G、その他CPUに換装可能 |
GPU | Radeon グラフィックス |
メモリ | 16GB or 32GB、最大 64GB |
ストレージ | 256GB / 512GB M.2 PCIe SSD(空きポートあり)、2.5インチ HDD / SSDを増設可能 |
WiFi | WIFI 6 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB A 3.2 x 4、USB Type-C、HDMI x 2、DisplayPort、有線LAN |
サイズ | 240 × 209 ×128mm |
OS | Windows 10 Pro |
その他 | 拡張ドックと拡張電源ケーブルが付属。外部電源により、外部GPUの利用可能 |
▲▼8コア16スレッド・最大 4.6GHzのAMD Ryzen 7 5700GのGeekbench 5 CPU ベンチマークスコアは、シングルコア 1556、マルチコア 9155。普段使いの体感レスポンスに直結する シングルコアのスコアは、以下のM1 MacBook Airには及びませんが、かなりキビキビと動作する水準です。一方、マルチコアはM1 Macを大きな差をつけています。
▼ポート類は裏側に集中しており、前面にもUSB ポートがあるとよかった。横幅 240mmと通常のミニPCの倍程度のサイズですが、ポート類は一般的なミニPCと同水準です。
▼セットモデルのメモリは 16GB or 32GB、最大 64GBまで増設可能。SSDは2280サイズのPCIe M.2 SSD 256GB or 512GBですが、空きポートがあり SATA or PCIe SSDを増設可能です。
▲CPUファンとヒートシンクの構成は確認できませんが、以下の他製品などでは 冷却対応もしっかりしている MINISFORUMですので、本製品においても抜かりはないでしょう。
CPUの換装、GPUの増設
本製品の最大の特徴となる、CPUの換装・GPUの増設(換装)について記載します。拡張ドックと4ピン/8ピン/10ピン/24ピン電源ケーブルが付属し、公式サイトからの引用(一部の文言を変更)では、以下による換装・増設に対応しています。
- 標準仕様では、AMD Ryzen 7 5700G / 7 4700Gの2つから選択可能。
- 付属の拡張DOCKは、より大きな電源装置に接続でき、外部グラフィックスカードをサポート。本体は65W TDPをサポートする冷却ソリューションを備えている。
- TDP65W以下のAM4ソケット Ryzen 4000/5000シリーズCPUをサポート(5950X / 5900X / 5800Xはサポート外)。
- グラフィックスを内蔵していないCPUを使用する場合は、外部グラフィックカードが必要。
- 外部グラフィックスカードと接続する場合は、別途 ATX / SFX電源を用意する必要がある。これにより、Ryzen 5 5600X(MINISFORUMのおすすめCPU)のようなデスクトップCPUを使用することができ、システム全体の消費電力は600W以上となる。
▼外部GPUを接続した場合の構成はこちら。本体底面から電源ケーブルを外部電源に接続します。
MINISFORUM B550の外観
アルミ製ボディのB550ですが、基本構成の外観を確認します。240 × 209 ×128mmと、ミニPCとは言えないほどの大柄のボディですが、シックなグレイの配色には好感。
▼下部に「Graphics Card Interface」とありますが、外部GPUへの接続はサイドから行います。
▼裏側に集中しているポート類。電源ボタンと電源端子が近接しており、もう少し距離があるとよかったかも。
▼右の画像に赤のラベルがありますが、外部GPUを使用する場合、ユーザーで用意した電源への接続はこちらから行います。
▼外部電源は付属していませんが、本体に拡張ドックと電源を接続した全体像。画像では見えませんが、奥側が本体のポート類と外部GPUのHDMIなどの出力ポート。本体とあわせて、かなり大柄となります。
▼付属品一式。本体、拡張ドック、拡張用の電源ケーブル、各種ケーブル、VESA マウントのほか、持ち運び・収納用のバッグが付属しています。
まとめ、価格情報
標準構成でRyzen 7 5700G / 4700G、PCIe M.2 ポートを2つ搭載するうえに、拡張ドック・ケーブルにより CPUとGPUを換装可能な画期的な製品です。
MINIFORUM 公式ストアでは、4月3日現在 20%オフの予約販売を行っており、Ryzen 7 5700Gのベアボーン(メモリ、SSD、OSなし)が 74,390円、メモリ 16GB / SSD 256GBのセットモデルが 86,690円と、私の想像よりも安価で販売されています。
▼公式ストアの販売情報。かなりの詳細情報が網羅されています。
▼こちらは 同じく Ryzen 7 5700Gを搭載する「X500」。価格は「B550」と同水準ですが、拡張性を考慮すると「B550」がよいように思います。
▼Ryzen 7 5700G 単品での相場はこちら。マザーボード単品でも2万円前後となり、B550のベアボーンは割安と言えます。
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