CHUWIより、2K 解像度 / アスペクト比 3:2の13インチノート「GemiBook」がリリースされています。先行販売のCoreBook ProのGemni Lake版の位置付けですが、名称のとおりにGemini Lake J4115を搭載しながらも、このクラスとしては珍しくメモリは12GB、M.2 SSDスロットを2つ装備し、PCIe SSDを増設可能です。さらに、上の画像のようにディスプレイを180°開くことができます。気になる価格は、9/15開始のAliExpress / CHUWIのセールにて299.99ドル。これがセール時の基準となるかと思いますが、スペックとデザインのよさから人気製品となる予感です。
CHUWI GemiBookのスペック
Gemini Lake J4115を搭載する13インチ〜15.6インチのノートPCは多数ありますが、メモリ 12GB、NVMe対応のPCIe SSDを増設できる製品としては貴重な存在。私が知る範囲では唯一の製品です。ちなみに、Gemini LakeでPCIe SSD増設可能なミニPCとしては、BMAX B2 Plusがあります(BMAX B2 PlusにNVMe対応のPCIe SSDを接続、動作することを確認してみた)。
さて、CHUWI GemiBookのスペックは以下です。黄色網掛は一般的なGemini Lake ノートより優れている箇所、ピンク網掛はややマイナスな箇所です。
CPU | Gemini Lake (Celeron) J4115 |
GPU | インテル UHD グラフィックス 600 |
メモリ | 12GB, LPDDR4X, 2133MHZ |
ストレージ | 256GB SATA M.2 SSD、2280サイズのM.2 SSDを増設可能 |
ディスプレイ | 13インチ、解像度 2160 x 1440、アスペクト比 3:2、グレアパネル |
WiFi | 11a/ac/b/g/n |
Bluetooth | 5.1 |
ポート類 | USB 3.0、USB Type-C(フル機能、PD fast charging対応) |
バッテリー容量 | 7.6V 5000mAh |
サイズ | 289 x 219 x 17.75mm、1.34kg |
OS | Windows 10 Home |
スペックに対するコメントは以下です。
- Gemini Lake J4115はN4100よりも僅かに優位。Windows 10の更新前後のシステム処理が走っている際には、上位のCore iシリーズと比較するとカクカクしますが、これらのプロセスがない場合、Webサイト閲覧や軽めのオフィスソフトでは普通に遅さを感じることなく動作します。より安価なPCでの搭載事例の多いApollo Lake N3350よりもワンランク上のレスポンスです。
- Gemini Lake J4115搭載機で、メモリ 12GBを必要とするほどの負荷となる処理は行わないと思いますが、8GB搭載機が多いなか、この余裕は嬉しい仕様です。
- 私が所有する、アスペクト比 3:2のPCはSurface GoとCHUWI Hi10 Xの10インチですが、WebサイトやExcelでは情報量が多いために重宝します。
- SATA SSD vs PCIe SSDでは、HDDとSSDほどの劇的な相違はありませんが、それでもWindows 10の起動や終了、大容量アプリのインストール時などでは違いを感じます。ただし、Gemini LakeではPCIeの(接続の)規格・世代を抑えているはずであり、Writeで1000MB/sちょっとのスコアだと思われます。
- SATA SSDとPCIe SSDに大きな価格差はないため、より大容量のSSDに換装する場合には、PCIe SSDがよいでしょう。
- 製造元は、LapBook Pro / AeroBookなどと同一ですが、同製造元の製品は内部の構成がしっかりしているために、他の同クラスのPCよりもやや重たくなります(GemiBookは1.34kg)。
▼256GBの事例ですが、私が他のPCで使用しているPCIe SSDはこちら。PCIe SSD全体として、以前よりもかなり値下がりしています。
▼6で記載の、同一製造元のPCの内部の造り込みの事例はこちら。手元にあるLenovoのPC以上にしっかりとしています。
CHUWI GemiBookの外観と機能
製品の紹介画像には「Full Metal」とありますが、CHUWIの製品の傾向を踏まえると、天板と底板は金属製、キーボード面はプラスチック製かと思います。古くは私が所有するLapBook SEから、直近ではAeroBook ProにCoreBook Proまで、CHUWIの製品は質感の高さとキーボードのタイピング感のよさが大きな特徴です。
▼現在は販売していない製品ですが、同一製造元のLapBook SEのキーボードの参考記事。おそらく、同傾向のタイピング感だと思います。
▼180°開くディスプレイ。昨今のコロナ禍、在宅勤務のもとでは、需要はそれほど多くないと思いますが、あってもよい機能です。
▲▼CoreBook Proも同様ですが、英語キーボードに多い、Enterキー右横にページアップなどの1列がないため、Enterキー押下時のタイプミスも軽減されます。ただし電源ボタンがBack Spaceの上(キーボードの1列目)にあることをマイナスポイントと感じる方も多そうです(私は慣れているので問題ありません)。
なお、バックライトの記載がないため、キーボードはバックライトなしのようです。13インチクラスではバックライトを使用する状況も少ないと思われ、この仕様もありです。
▲映像出力可能なフル機能のUSB Type-C装備のため、HDMIポート未搭載はともかく、フルサイズのUSBポートがもう一つあるとさらによかったかも。
まとめ
3:2のアスペクト比のディスプレイに12GBのメモリ、PCIe SSDの増設(起動ドライブ化)も可能な「CHUWI GemiBook」。AeroBookなど、CHUWIの同一製造元の製品はデザイン・タイピング感もよいために、また、AliExpressでのセール価格は299.99ドルとこのクラスでは妥当なために、人気製品となる予感です。少なくとも、安価なGemini Lakeの13インチノートでは、購入の筆頭候補となる製品です。
▼冒頭に記載のAliExpressのセールは終了。Banggoodではクーポン「BGJPGM88」の利用により 294.99ドルとなります。12/10まで有効
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