久しぶりにWindows 10の設定画面を参照していると、いつの間にか一部の設定方法が変更となっており、更にわかりづらくなってきたように感じています。そのわかりづらい項目の一つが、Windows Updateのにある「機能の更新を延期する」というもの。
これでWindows 10もユーザーの利便性を考慮し、勝手に自動更新を制御してくれたのか、と思いきや、中途半端な仕様と思えてならない。今回は、この「機能の更新を延期する」について、他サイトを参照しつつ確認してみました。
Windows 10、「機能の更新を停止する」とは
▼Windows Updateの「詳細オプション」にある「機能の更新を延期する」
この文言のみをみると、「機能の更新を延期する」をチェックすることにより、勝手に自動更新を制御してくれるものと期待してしまいます。
赤枠内にある「詳細情報」をクリックすると、Bingの検索結果に飛び、そしてMicrosoft公式に以下の記載があります。
一部の Windows 10 エディションでは、PC へのアップグレードを延期することができます。アップグレードを延期すると、Windows の新機能が数か月間ダウンロードまたはインストールされません。アップグレードの延期によるセキュリティ更新プログラムへの影響はありません。アップグレードを延期すると、Windows の最新機能がリリースされてもそれらを入手できなくなりますのでご注意ください。
文章が何とも中途半端で赤文字の部分が説明不十分です。これがもし会社の会議体に付議する資料であれば、「魂が入っていない。具体性がない」などと即却下されそうです。
「一部のWindows エディション」とは、普通に考えればPro・Homeのどちらかですが、ここはPro。「数か月間ダウンロードまたはインストールされません」の「数カ月間」とは何ヵ月なのか、とりあえず書いてみただけなのか、次回の大型アップデートまでなのか見当がつきません。
このように、Windows・Microsoftで困った時には「Microsoft コミュニティ」。ユーザー間のやりとりとなりますが、早速 以下のとおり確認しましたので、ポイントのみを抜粋します。
なお、自分で確認・検証したものではありませんので、ご参考まで。
Microsoft コミュニティ、「Windows 10 Professionalでのアップグレードの延期について」より抜粋。タイトルに「Professional」とあることにより、「一部のWindows エディション」とは、HomeではなくProであることがわかります。
- Build 更新となる大型のアップデート (アップグレード) で、通常の更新プログラムのインストールには基本的に影響を与えません。
- 延期した場合でも一定期間は新しい Build と同様の (セキュリティ関係を含む) 更新プログラムが提供されます。
- ただし、新しい Build に固有の機能に関する更新については例外となる。また、新しい Build に固有の機能に関する更新については例外となる。
つまりは、Build(以下の画像を参照)の更新となる大型アップデートは、「機能の更新を延期する」のチェックを有効にすることにより更新は延期となるものの、セキュリティ関連などの機能の更新に影響しないものは延期とならないように思われます。
なお、「数か月間ダウンロードまたはインストールされません」の数カ月については、曖昧なまま見つけることができませんでした。
▼「設定」の「バージョン情報」にOSビルドとあります。
仮に「機能の更新を延期する」を有効にし、重要なアップデートを見逃していたとしても、各サイト・メディアの情報や、以下のMicrosoft公式の更新履歴とPCの更新履歴と突き合わせることで確認できます。
Windows 10 および Windows Server 2016 の更新履歴
▲▼Microsoft公式の更新履歴(自分のPCにて更新しているか否かは関係ない)
▼PCの更新履歴。赤枠のKB3213986が一致していることにより、ビルドを更新していることがわかります。「機能の更新を延期する」をチェックしていた場合には、この更新がされなかったことになります。
まとめ
「機能の更新を延期する」は大型アップデートは延期するものの、セキュリティ等の大型でないものはアップデートをしないしくみのようです。
ユーザーからみると、大規模・小規模にかかわらず更新を自分の都合にあわせて行いたいのがニーズかと思いますが、やはり中途半端な機能である感は否めない仕様と思われます。
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