PCでのオーディオ環境の改善にと、Amazonで販売の安価な真空管プリメインアンプを購入しました。多くの製品が販売されているなか、6,000円台の最安クラスの製品ですが、音量としては期待以上。音質に疎い私にとって、真空管の効果のほどは明確ではないのですが、音の広がり的なものを感じます。
また、Bluetooth 接続とAUXの切替式であり、Bluetooth ではPCや iPhoneのほか、Fire TV Stickも簡単に接続できます。また、古いスピーカーを活かすこともできるメリットもあります。
購入した 真空管 プリメインアンプ
国内通販にて、同型の製品は複数のブランドから販売されています。当初は本製品のシルバーモデル(他ブランド)を購入する予定だったのですが、タイミングわるく入荷待ちとなり、ブラックモデルの本製品を購入しました。2022年11月の購入時の価格は6,488円となり、中国製の格安な真空管 プリメインアンプのなかでは最安値クラスの製品です。
▲こちらが購入した製品。表面のロゴは「SUCA AUDIO」となっていますが、「Nobsound」が販売元になっています。Nobsoundをググってみると、大手サイト「Gigazine」に「同社のある製品は、中身の伴わない粗悪品」との報告記事もある一方、以下の記事のように(私は今回の購入にあたり、何度も読み返しました)中華アンプ全般、「Nobsound」の製品を評価する記事も多数あります。
【2022年】真空管アンプのおすすめランキング7選|音のプロが徹底比較
▼付属の真空管は、こちらの6J4P。
Amazonと説明書からの抜粋ですが、製品の特徴・仕様は以下です。
- 背面に Bluetooth / AUXの切替スイッチがあり、PC / iPhone / スマホ / Fire TV StickなどのBluetooth 接続と、ヘッドホン端子などのAUXを切り替えることができます。
- プリメインアンプであり、本製品 一台で完結(音を味付けのプリアンプと、音を増幅のパワーアンプを一つにしたもの。スピーカーを直結できる)。
- 最大出力 50W x 2
- サイズは 260 x 220 x 65(真空管を含む)mm、800g
外観
外観について記載します。ACアダプターはかなり大きいのですが、本体の質感・剛性や、スイッチ・ダイヤルなどは私の想像以上に しっかりとしています。
▼6,000円台と安価ながらも立派な外箱です。Amazonの大きな段ボールではなく、この箱のまま受領しました。
▼内部の保護材も厚くしっかりしたもの。
▼説明書(中国語と英語表記。日本語なし)と保証書以外の一式。電源アダプターのプラグは日本仕様、かなり大きなアダプターです。
▼真空管取り付け前の上側より。真空管のピンの曲がりはなかったのですが、取り付けは硬めです。なお、外枠、前面と背面のパネルともにスチールかと思いきや、おそらくはアルミ製(マグネットが反応しなかったので)。スイッチ、ダイヤルも含めて、この価格帯としては 質感は高く重厚感もあります。
▼真空管を拡大。他の製品のレビューでは、「真空管をロシア製に交換すると音質も変化」とありますが、ロシア製の真空管です。安価な真空管ですが、頃合いをみて ワンクラス上の物に交換するのもありです。
▼真空管の取り付け後。
▲▼電源スイッチは懐かしさもあり、私の好みです。ダイヤルもエッジのクローム加工、ブラック部分のヘアライン加工と質感は高いです。
▲▼PCやスマホのヘッドホンジャックから接続する場合、変換ケーブルが必要です。BluetoothとAUXの切替スイッチが背面にあるため(こちらのように、前面についている製品もあります)、頻繁に切り替える場合には操作しにくいです。
▼Bluetoothのアンテナを取り付け後。
▼ACアダプターのサイズ感がわかるよう、マウスを並べて撮影。
▼ACアダプターの仕様はこちら。
▼電源オンにすると、鮮やかなブルーのLEDが点灯します。
▼撮影用に M1 MacBook Air(汚れていましたね)と並べて撮影。
▼撮影用にスピーカーをモニターの前に置いていますが、普段は Mac miniに YAMAHAの古いサラウンドスピーカーを接続しています。
Bluetooth 接続、音質、操作性
私は Macとの有線接続、iPhoneとのBluetooth 接続により使用していますが、音質と操作性などについて記載します。
Bluetooth 接続
以下の画像はiPhoneとBluetooth接続している状況ですが、Mac / iPhoneともに本製品の抽出・ペアリングは速いです。ただし、Bluetoothが干渉しているのか、ごく稀に Bluetooth キーボードの挙動がおかしくなることが何度かありました(大抵の場合、普通に動作しています)。
なお、後ほど Fire TV Stickにも接続しましたが、こちらも難なくペアリングできています。
▼「BT HIFI AUDIO」として認識されます。
▲▼Macでは イコライザーアプリ「eqMac」を使用しているため、デバイスは「Built-in Output (eqMac)」となっています。
音質
音質について疎い私ですので、感想的なコメントとなります(音源は、Amazon musicとYouTube、Fire TV Stickでの Netflix 他)。後日、年代物のアンプとDVD プレイヤーを押入から引っ張り出し 聞き比べてみます。
- 私の5.5畳ほどの小さな部屋で聴くには、音量は十分すぎるほど。MacでのAmazon musicの場合には 音量を最大にした場合、本体の音量は最小〜3段階の範囲が程よいイメージ。
- Fire TV Stickとの接続では、Fire TV Stickの音量を最大にして、本製品は25%ほどの音量で程よい。
- 一方、iPhoneの場合には ダイヤルを4割程度まで上げる必要があります。
- Bass、Trebleの効果は控えめ。多少の物足りなさがあります。
- 私は音質に疎いため、真空管の効果のほどは よくわからず。ただし、「雪の華」のイントロ部分や「Tears In Heaven」などの落ち着いた音楽では、音の広がり的なものを感じます。
- 年代物のYAMAHAのサラウンドスピーカーを接続しており、接続環境としてはよくないのですが、モニターやMacBookのスピーカーと比較すると、記載するまでもなく 音質は高いもの。
- Macの場合には、前述のアプリ「eqMac」を使用すると より効果的。
- Fire TV Stickとの接続・テレビとのスピーカーとの比較では、まるで別物。1万円台のサラウンドスピーカーと比較しても、映画などでの迫力・環境音・台詞ともに相性はいいです。Fire TV Stickのリモコンで音量調整できることも便利です。
- ただし、iPhoneのBluetooth 接続では 期待値よりもやや低く、全般的に中高音のメリハリがないように感じます。
その他
その他について、ランダムに記載します。
- 文中にも記載のとおり、BluetoothとAUXの切替スイッチが背面にあるため、切替が煩わしい。ただし、スイッチは端にあるため、手探りで切替可能です。
- 真空管、本体ともに熱を帯びますが、私としては許容範囲内。真空管は数秒間のタッチで限界ですが、本体は温もりより やや熱い程度の熱を帯びています。
- 前面のスイッチ・ダイヤルの操作性は良好です。
- 底面のゴム足も良好で、指一本で押した程度で動くものではありません。
まとめ
音質に疎い私には、真空管の効果の程は明確ではないものの、手軽さ・音量・音の広がりともに満足な製品です。PCでのオーディオ環境の改善を目的として購入しましたが、Fire TV Stickとの相性もよく、Fire TV Stickでのメイン利用に切り替えるかも。あるいは、PCメインでの使用では、DACを挟んで更に音質改善も面白そうです。
なお、中国製の安価な真空管アンプに対し、概ね高評価とするユーザーが多い一方、厳しいコメントがあることも付け加えます。