今回レビューする製品は、Makuake サイトにて 2023年12月30日まで クラウドファンディングを展開中のChatGPT連携のAIボイスレコーダー「PLUAD NOTE」です。
12月10日時点では、クラウドファンディングの目標額 500,000円の359倍もの応援購入を集めていますが、アルミ製の超薄型・軽量の本体のワンタッチで録音、アプリの数タッチで高精度な文字起こし・要約・議事録作成に対応していることが人気のポイント。
約10日間使用しましたが、まずは 高品質で軽量・コンパクトな本体とケースに驚きです。文字起こしについては、同音異義語の漢字変換の誤りはあるものの、録音後に再生した音声が忠実に文字起こしされています。
販売元 今回の記事は、レビュー用にサンプル提供いただいた製品に基づいています。
Makuake、PLAUD NOTE ChatGPT連携 AIボイスレコーダー
PLUAD NOTEの特徴
はじめに、Makuake サイトから抜粋、一部に実機の使用感も踏まえた、製品の特徴について記載します。
▼製品の特徴のポイントは以下です。
- 本体のボタンのワンタッチで手軽に録音、通常/通話録音モードの切替が可能
- 日本語も含めた多言語対応(リアルタイム翻訳機能はないものの、将来的にサービス開始予定)、OpenAIの高精度な文字起こしに対応
- ChatGPTにより、短時間での要約・議事録の作成に対応
- 本体はアルミ製で高品質・極薄 0.29cmのクレジットカードサイズ
- 専用の高品質なケースが付属
- MagSafe 対応のスマホには、ケースに収納した状態でもマグネットでのスマホ背面の取付が可能
- MagSafe 未対応のスマホへの装着のため、MagSafe リングが付属
- AIノイズキャンセル機能で高品質収音
- 30時間の連続録音に対応し、本体に内蔵の64GB ストレージにより、最大480時間もの録音データの保存が可能
- 専用アプリ「PLAUD(iPhone、Android スマホに対応)」での文字起こし・要約・議事録作成となり、アプリ内での編集、会議・打合せに不参加のメンバーへの共有も可能
- 専用アプリ「PLAUD」での文字起こし・要約・議事録作成には、同アプリの無料版ではなく、有料のPro版が必要となります。Makuakeで購入の場合には、1年間のAIメンバーシップとなり、全機能が使用可能
- 充電時に使用するマグネット式ケーブルにより、PCへのデータ転送にも対応
なお、主な仕様は以下となります。
カラー | ブラック、シルバー、スターライト |
サイズ、重量 | 8.56 x 5.41 x 0.29cm、約30g |
ビットレート、集音範囲 | MEMS マイク x 2、VCS 骨伝導チップ |
バッテリー容量 | 400mAh、最大連続録音 約30時間、待機時間 最大 約2カ月 |
ストレージ容量 | 64GB、最大約490時間の保存が可能 |
接続方法 | Bluetooth、専用マグネット式ケーブル |
本体素材 | アルミニウム合金 |
▼専用アプリ「PLAUD」による文字起こし・要約・議事録作成に対応しています。
▼充電時に使用するマグネット式ケーブルにより、PCへのデータ転送にも対応しています。スマホアプリ内での文字起こしの編集もできますが、PCに転送したうえで行うとより効率的です。
外観
続いて、外観を開封・付属品と本体に分けて記載します。
開封、付属品
▼実測サイズ 120 x 174 x 19mmの小さな箱に、本体・付属品が収納されています。
▼右の本体の裏側に充電ケーブル・ケースが収まっています。
▼左から、ケース、本体、充電ケーブル、充電ケーブルのUSB Type-A to Cの変換アダプター。充電ケーブルは、本体の接続は専用端子のマグネット、充電ポートはUSB Type-Aです。
▼日本語も含めて多言語表記の説明書(左)と保証書(右)。タイトル下のiPhoneとの写真のとおり、MagSafeによりスマホと本来をマグネット装着できますが、MagSafe 未対応のスマホのために右下の「MagSafe リング」が付属しています。
使い方を詳細に記載するほどの製品ではないため、説明書はアプリのダウンロード、録音開始などのシンプルなものです。
▼ケースと本体、本体はビニールで梱包されています。
本体
本体を取り出して、まず感じたことは 薄く軽量で、本体・ケースともに質感が高いこと。また、2つのボタン(スイッチ)による操作性も良好です。
▼本体のサイズ感がわかるよう、マウスを並べて撮影しました。
▼iPhone SE 第2世代に重ねてみました。ケース装着時の横幅は、iPhone SE 第2世代とほぼ同じです。
▼アルミ製の本体は、剛性確保の目的も兼ねてか 縦のラインがあり、質感はかなり高いです。
▲PLAUDの「A」の中央部分が丸くなっていますが、ペアリング、充電時、録音オンオフ時などにはこちらが点灯します。
▼左上の下のスイッチは「通話録音、通常録音」の切替スイッチとなり、写真の状態は通常録音です。その上のボタンは録音開始・停止ボタン。それぞれ1秒の長押しで制御します。
▼中央右に汚れが付着したままでの撮影でしたが、背面の質感も高いです。容易の分解できないよう、四隅はトルクスのネジで固定されています。
▲下の中央は充電ケーブル接続用のマグネット端子です。以下の写真のようにケースに収納した状態でも充電可能です。
ケース
ハードケースは本体と同様に、質感はかなり高いもの。ケースへの収納を前提としていると思われ、本体のケースへの収納後は、本体は容易に取り出しにくい仕様になっています。
▼硬質なケースで、周囲の縫い目も含めて丁寧な作りで質感は高いです。ケース単体では2,980円、ブラウン・ライトブルー・グリーン・ネイビーブルーの4色展開です。うち、サンプル提供のケースはネイビーブルーと思いますが、試供品?のブラックのようにも思います(試供品のブラックの存在は未確認です)。
▲「PLAUD」のロゴもしっかりと彫り込まれ丁寧なもの。
▼もちろん、ケースに収納した状態での充電、MagSafeによるスマホへの装着も可能です。
本体&ケース
▼ケースへの収納時のボタン・スイッチ操作も良好です。当然ながらも、ケースは本体にピッタリとマッチしたサイズです。ややきつめですが、本体の左右を指で挟むと比較的 容易に取り出すことができます。
▼ケース・本体のみを上着やコートのポケットに入れていると、コンパクトなサイズ・軽さのために、ポケットに入れていることすら忘れてしまいそうです。
iPhoneに装着
私はMagSafe 対応のiPhone 12 Pro Maxに マグネット装着して使用しています。以下の記事にてレビューの MOFTのケースの上からの装着ですが、マグネットはかなり強力で、TPUケースの上からでも不意に外れることもありません。また、本製品のケース収納時も薄いため、iPhoneの操作感を大きく損なうこともありません。
MOFT 全機種対応スリングストラップ、MagSafe 対応 TPUケースの実機レビュー。重い iPhone Pro Maxシリーズでも安心の強度、簡単に脱着可能
iPhoneとのBluetooth 接続
私が使用している iPhone 12 Pro MaxとのBluetooth ペアリング、Bluetooth 接続について記載します。
初回のペアリングは早く、その後は 本体のボタンを軽く押下し(上の写真の右端)、「PLAUD」のAのLEDが点灯したうえで数秒で接続できます。ただし、一発で接続できず、何度かやり直すことがあります。
▼製品名そのままの「PLAUD_NOTE」として認識されています。
▼なお、PCにケーブル接続したところ、本製品を即認識。ただし、文字起こししたファイルが見えない状況ですが、本体ではなくクラウドに保存した可能性もあり、後ほど確認してみます。
アプリ「PLAUD」との連携
文字起こし、AIによる要約などに必須となる、アプリ「PLAUD」との連携・機能の概要を記載します。
▼メアドの登録・認証を必須としますが、再生・文字起こし・要約などには、以下の「PLAUD」アプリを使用します。
▼「PLAUD」アプリの2画面を一つにしていますが、左が「アカウント」のホーム画面、右がBluetooth 接続確認の画面です。
▲▼録音時間黒帯に「Free Trial」とあります。私の場合、サンプル提供品のために、1カ月利用のトライアル版と思われますが、Makuakeで購入の場合、1年間フリーのAIメンバーシップ込みの金額となり、以下のPro版と同様に毎月 600分 / AI要約などの機能が使い放題です。
以下は無料のトライアル版、有料のPro版の比較は以下となりますが、実際に使用してみたところ、トライアル版はPro版の機能を1ヶ月 / 600分を無料で使用できるとの認識です(私の場合です。Makuakeで購入の場合、1年間フリーです)。
▲▼アプリの下側に「ファイル」「録音アイコン」「アカウント」のメニューがありますが、下の画像は「ファイル」を選択したもの。
これまで録音した一覧、PLAUDからの各種通知が掲載されています。なお、中央に「メール遅延に関するお知らせ」とありますが、実際にAI要約にて、AIがタイトル付けしたものです。
▼こちらは録音内容の文字起こしと要約の設定画面です。要約では、会議内容・インタビューなどから選択することができます。
▼文字起こし中一コマ。約39分の社内会議の文字起こし中ですが、それなりの時間(要約・議事録作成も含めて、10分程度だったでしょうか)を要します。
文字起こしの精度
この10日ほどで、文字起こし・要約機能を何度も利用していますが、うち、一部の事例を記載します。文字起こしの精度の感触は以下です。なお、以下の事例では、上着のポケットに収納しての録音であったため、通常より精度が低いとも思えます。
- 録音した会議を再生しながら、文字起こしの文字を追ってみたところ、ほぼ再生した内容どおりに文字起こしできています。文字起こしのみを見ていると、「違うかも」との感触でしたが、耳で聞き取れる内容となっており 驚きです。
- ただし、本製品の文字起こしに限りませんが、同音異義語の日本語の難しさから、漢字の誤変換は多いです。
- 会議の内容は、それなりの専門的な用語もあり、これらは一般的な異義語に変換されています。
- 会社ではTeamsでの文字起こしを利用することが多いのですが、Teamsよりも正確なイメージです。
▼文字起こしの事例です。再生しながら文字を追っていますが、赤文字が再生中の箇所です。「分掌」を「文章」、「鍵」が「影」など、誤りもありますが、概ね良好です。
なお、より簡単なメールでの事務連絡を音読したうえで文字起こし、要約してみたところ、こちらは漢字・要約も より正確でした。
また、「会議内容の要点」の記載がありますが、漢字の誤りはあるものの、ある程度は網羅しており、自分でメモをとる時間・振り返る時間を考慮すると 大きな効率化につながります。
▼赤枠の左のアイコンで文字起こしの編集、右のアイコンでコピーすることができます。
要約・議事録作成の精度
一般的に打ち合わせ・会議の運営を順序立てて ポイントを明確にしないと、要約・議事録の完全AI任せは難しいかと思います。
前述の同音異義語の漢字変換の誤りを除いても、最も大きな会議のポイントが掲載されていない状況もありますが、これは会議の抑揚やポイントを整理していなかったことに起因するとも思われます。
ただし、自分あるいは同僚にメモ書きしてもらうと大きな負荷となるため、文字起こし・要約・議事録作成は大きな効率化となります。
▼「経産業務って?」の謎もありますが、会議のポイントの一つは「部内の4つのグループの分掌」であったため、これについての大きな事項は拾えています。
▼こちらは「全体像をわかりやすく視覚化するマインドマップ」の事例です。私としては、このマインドマップをベースに文字起こしで自分で議事録作成の手段も有効との認識です。
全般的な使用感
外観、録音、文字起こしなども含め、あらためて全体の使用感を記載します。なお、現在のところ、通話録音は行っていないため、通常録音についての使用感です。
- アルミ製の本体、ケースともに質感はかなり高く、デザイン的にも優れています。
- 家族二人にボイスレコーダーであることを言わずに見せたところ、二人とも、そのコンパクトさと薄さから、ボイスレコーダーであることに驚きです。
- iPhoneとの初回ペアリングは早い一方、二回目以降のBluetooth 接続は一回でできないこともあり(一回で接続できる頻度は高い)。
- 本体のボタン・スイッチによる操作(録音オンオフ、通常録音と通話録音の切替)は良好。
- 専用アプリ「PLAUD」は、直感的に操作でき使いやすいです。最初は項目・機能を探る必要もありますが、すぐに慣れます。
- 5名ほど収納の会議室での録音が多かったのですが、ノイズも軽減されおり、iPhone 12 Pro Maxでの音質・音量ともに問題ありません。ポケットに入れての使用が多かったのですが、音声はよく拾えています。
- 文字起こしについて、同音異義語の漢字の間違いはやむを得ないのですが(間違いがやや多い)、再生しつつ文字起こしの文字を確認したところ、耳で聴きとれる事項を忠実に文字起こしできています。この意味では、会社で多用するTeamsの文字起こしよりも正確です。
- 要約、議事録作成の精度は、会議の流れの整理状況、抑揚などに依存するように思います。何度か試したなかでは、ポイントがズレていることもありますが、概ね良好です。
- マインドマップは程よく整理され、マインドマップと文字起こしをベースとした議事録作成も、かなり有効です。
▼2023年12月30日まで開催の Makuake クラウドファンディングでの早割価格は 税込 24,500円。今回レビューの質感の高い本体とケース、「PLAUD」アプリの1年間のメンバーシップ(継続した場合には月額 1,200円)が付属していることを考慮すると、そのコスパ度は高いです。
Makuake、PLAUD NOTE ChatGPT連携 AIボイスレコーダー
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