スマホにタブレット、モバイルモニターにプロジェクターなど、Amazonでは多くの中国ブランド・中国製の機器が販売されていますが、2020年5月現在ではマイナー派なのが、ノートパソコンにミニPC。中国ブランドのパソコンはあまり認知されていないためか、あるいは大手ブランドのパソコンをイメージしてか、Amazonのレビューコメントを参照すると、的を得た意見や誤解を与えてしまう意見が入り乱れているように感じます。そこで今回は、私が中国ブランド・中国製のパソコンを多く所有する経験則から、Amazonで中国ブランドのパソコンを購入する際の留意事項を記載します。
海外通販サイトより割高
CHUWIなどの一部のブランド直販のAmazonのセール時を除いては、全般的に海外通販サイトと比較すると Amazonの価格は割高であり、特にCHUWI、Jumper、BMAXなどの中国新興ブランドの製品ではないミニPCやUMPCにおいては、その割高さが顕著です。ただし、UMPCにおいては技適をクリアしていること、日本でのサポートなど、一概に割高とは言い切れないこともあり、一部のミニPCは海外通販サイトと同水準の価格のものもあります。
上記により、Amazonで中国ブランドのパソコンを購入する際には、以下の海外通販サイトの価格を確認したうえで、納期(海外通販サイトでは、早くても注文から受領まで 10日~2週間を要す)や送料(海外通販サイトでも無料のことが多い)も含めて総合的に判断すべきです。
▼私が利用している海外通販サイトを4つ掲載、それぞれパソコンのカテゴリーで検索したリンクを貼っています。
AliExpress | 種類が豊富、多くの販売店が乗りあっており価格競争・割引拡大となることが多い。サポートは販売店により異なる。 |
Banggood | 個数限定・期間限定のクーポンを多くの製品で発行し、価格は他の2サイトよりも安いことが多い。納期は比較的速い。 |
GearBest | クーポンの発行は少ないものの、発売間もない製品を大幅割引で大キャンペーンを行うことが多い。納期は比較的速い。 |
Geekbuying | 価格・クーポン面でもUMPCに強く、どのサイトよりも早く販売する事例も。納期はやや遅い。 |
▼以下は海外通販の製品ですが、AmazonのミニPCが割高な事例はこちら。当記事の文末にAmazonの価格を表示しています。
Windowsは英語版、日本語設定を要す
日本の代理店・販売店が介在している、一部の製品を除いては、原則としてデフォルトのWindows 10の言語設定は英語です。手間はかかりませんが、ご自身で設定画面から日本語パックのダウンロードを行い、日本語に設定を変更する必要があります。
「販売元で日本語に設定したうえでの発送が望ましい」と思われるかもしれませんが、この場合には製品を開封したうえで設定となるため、開封していることに不安を感じることになるかもしれず、私としては英語版(ご自身で日本語設定)がよりよいと判断します。
▼Windows 10を英語から日本語に変更する手順はこちら
ノートパソコンは英語キーボードが基本
以下の製品など、中国ブランドのノートパソコンで、日本語キーボードに変更して販売されている製品はごく僅かです。
▲▼こちらのPCは、CPUは異なるものの、以下のJumper EZBook X4 (英語キーボード)と同モデルです。
私は日本語キーボードよりも、レイアウト・印字がシンプルな英語キーボードが好み。英数・かな切替は以下のフリーソフトを利用することにより、日本語キーボードよりも簡単に行うことができます。
ミニPCのキーボード設定も、デフォルトは英語
上記のWindows 10の言語設定が英語とあることに関連して、ミニPCのキーボードのデフォルトの設定も英語です。日本語であることはないと言ってもよいでしょう。逆にWindows 10が英語で、日本語設定の場合には、開封したうえで設定していることによる懸念もあります。
▼日本語キーボード、英語キーボードの切替設定はこちらの記事を参照。切替に要する時間は、15分もあれば十分です。
まれに、モデル名やスペックの誤植もあり
ごくまれにですが、ブランド直販でない場合、以下のようなモデル名やスペックの誤植、食い違いもあります。この誤植は、Amazonのみならず、海外通販サイトでも生じています。
- ブランドの公式サイトや海外通販サイトにはない、モデル名で販売されている。
- さすがにCPUやメモリ搭載量の誤植はないものの、製品紹介のストレージが eMMCとSSDの双方の記載があり、食い違っている。
- これは完全な間違いですが、TNパネルをIPSパネルと表示していることも。
▼こちらは上記1の謎のモデル名の事例。なぜか、Jumperで謎のモデル名が多くなっています。
電源アダプターはEU仕様であることが多い
中国ブランドからみた場合、日本のマーケットはヨーロッパと比べると小さいために、電源アダプターがEU仕様となっていることがあります。US仕様なら日本でそのまま使用できますが、EU仕様の場合には、以下のような変換アダプターが必要です。
私は海外通販で購入した際に付属していた、多くの変換アダプターを所有していますが、全般的に接続部分が緩めであることに留意する必要もあります。
▼量販店や通販で安価なアダプターが多数ありますが、事例として汎用的なアダプターを掲載しています。
サポートについて
こちらがみなさんが最も懸念していることかと思います。中国ブランドのなかでも大手のXiaomiは別かもしれませんが、AmazonでノートパソコンやミニPCを販売している中国新興ブランドの場合には、国内ブランドほどに多くを望めないのが実態かと思います。
いい加減とかの意味ではなく、中国ブランドのPCは概ねOEM提供を受けたものであり、また、販売数が少ないこともあり、込み入った状況の確認には、販売店・ブランド・製品の製造元への照会を経るものと推察します。言語の課題もありますが、このために時間を要するものと推察します。
ちなみに、海外通販サイトのサポートでは、(サイトによりますが)英語ならチェット形式での確認もでき、意外とその対応も速いです。
まとめ
一部は海外通販サイトでも同様ですが、Amazonで中国ブランド・中国製のパソコンを購入する際の留意事項を記載しました。Amazonでの購入に否定的な主旨ではなく、前提となる事項についての記載です。現在のところ、Amazonでの販売価格は割高感を否めないのですが、私個人としては、Amazonで海外通販サイト並みの価格での販売を期待しています。
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