ビープ音3回の起動しない状態から、ヒートガンのリフローにより一時は復旧したMacBook Air 11 mid 2011ですが、ビープ音3回が再発。再びリフローしても再発する状態であったため、本日 ヤフオクで安価にて購入したロジックボードに交換しました。
分解については以下のリンク先の「分解工房」さんの記事が異様に詳しいため、ここではロジックボードの入手先なども含め、ポイントを記載します。
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ビープ音3回のMacBook Airがヒートガンのリフローで復旧、問題なく稼働中(後に再発)
参照記事 私のMBA 11とは年式が異なりますが、分解過程は同じです。
「分解工房」MacBook Air 11 Mid 2012のロジックボード交換
ロジックボードを交換したMBAと起動しない状況
今回 ロジックボードを交換したMacBook 11はヤフオクで購入したジャンク品。「起動することもある」と記載のある、mid 2011 CTOモデルのCore i7 2677M 1.8GHz。
詳細は以下の記事に記載していますが、ビープ音3回やら起動したかと思うと画面の市松模様やカーネルパニックやらと、ほとんど起動したことのないものでした。
これを何とかDIYによるヒートガンでのリフローで復旧させ、BootCampによるWindows 10での運用までこぎつけたのですが、「(ヒートガンに限らず)半田クラックをリフロー修理した場合には、再発する可能性がかなり高い」と多くの記事や、修理の見積もりを依頼した修理業者のコメントどおり、私のMBAも約半年ほどでビープ音3回を再発し、3度ほどリフローしたものの復旧せず。
一般的な中古ロジックボードの入手先と留意事項
自分で中古ロジックボードを購入する場合、その入手先が限定されるのですが、私が3ヵ月ほどウォッチしていたのは以下の2サイト。いづれも、「MacBook Air ロジックボード」での検索結果です。
eBayで留意するポイントは以下
- 「Parts Only」とあるものはジャンク品(起動しないなどの問題あり)のために安く販売しており、手出し無用です。
- 「Refurbished」とあるものは補修履歴があることも想定されるため、避けたほうが無難。
- 購入するなら「Pre-Owned」「Fully tested」と記載のある商品。さらに、Macのパーツを多く扱う業者(その他の出品で確認できます)や、なかには起動時の画面の写真を掲載しているものもあり、それらはさらに安心。
- 本体価格以外に送料(3,000円前後)、関税(2,000円弱)が必要となりますが、これらを加算しても、ヤフオクより安い中古品が多数あります。
一方、ヤフオクの場合には、特定の業者1社から大量に販売されており、しかも安心・確実のように見受けられるのですが、やや高価。極まれに個人から中古良品と思われるもの(おそらくは、ディスプレイなど、他のパーツがジャンクな本体からマザーボードのみを取り出したもの)が格安で販売されていることもあります。私はこの中古良品と思われるものを購入。
私が購入したロジックボード
▼私はヤフオクにて「通電・稼働確認済」と明記のあったものを12,000円で購入。このような安価で販売していることは滅多になく、特定の業者から販売されいる中古はこの倍以上となります。
▲もとのロジックボードはCTOモデルのCore i7 / メモリ 4GBでしたが、Core i5 / メモリ 4GBにスペックダウン。Core i7のロジックボードは探すのが困難なほどに流通しておらず、また高価です。
▼今回購入したロジックボードを拡大。見た目にはかなり綺麗な良品です。もちろん、記事にしているぐらいですから、しっかりと稼働します。
▼交換前後のロジックボードを比較。上が今回購入、下がビープ音3回のロジックボードです。下のボードは汚れがありますが、リフロー後のグリスの塗り方が下手だったためで、他のパーツにも付着しています。
▲同じMid 2011のロジックボードですが、赤丸のSSD取付用のネジが異なっていました。ネジを持っていなかったので、ネジ締めなしとしています。
用意する工具など
MacBook Air 11の交換に要する工具などは以下です。
- トルクス T5、星型 1.2のドライバーは必須。
- コネクターを外すためのヘラがあったほうがよい。
- 必要に応じて虫メガネ。ピンを外す箇所が多いのですが、パーツが小さいためにピンが外れたものか目視しにくい状態です。私は手探りとスマホの写真を拡大し確認しました。
▲▼私が購入したドラバーセットは、2018年9月1日時点では品切れ中のため、500円ほど価格がアップするのですが、同製品のリンクです。
ロジックボード交換のポイント
冒頭に記載のとおり、「分解工房」MacBook Air 11 Mid 2012のロジックボード交換にて工程の全てがわかりますので、ここではポイントのみ記載します。
特に、ピンが外れたかどうかがわかりにくため、ピンの拡大画像を中心に表示しています。
▼小さなネジが多数あるため、裏蓋・バッテリー・ヒートシンクなどのパーツ毎にネジを小分けにしておくべきです。
▲▼初めてロジックボードを取り外す際には、このディスプレイケーブルのピンがどこにあるのかわからず手こずりました。画像中央でピンが立っていますが、ピンを外した状態です。
▼Wi-Fiカードのコネクタ2本を外したところ。外すのは簡単ですが、小さいために接続は手探り状態です。
▼バッテリー(中央右の大きなもの)とキーボード(中央下)の接続部分。双方ともに簡単です。
▼スピーカー接続部分。本来ならコネクタ全体が外れるのですが、コードのみ外れてしまいました。このためコネクタのみを外して対応したのですが、小さすぎてやや苦労。
▼ロジックボードを取り外す際に外したパーツ。
左はファン、右は下から順にSSD、Wi-Fiカード、ファンの電源コード。
▲▼難なく取付完了
▼交換後はもちろん ビープ音もなく一発で起動。キーボード上にあるのは交換前のロジックボードです。
まとめ
MacBook Air 11のロジックボード交換のポイントは以下となります。交換の難易度は高くないのですが、大きなポイントはいかにして程度のよいロジックボードを安く入手するかにつきます。
- ロジックボードの入手先は海外も含めると複数あるものの、価格が安いのはeBayあるいはヤフオク。
- mid 2011などの年式に応じパーツ・ネジ類が異なるため、交換前と同じ年式のロジックボードが必要。
- 交換に際し、トルクス T5、星型 1.2のドライバーは必須
- 難易度的には難しいものではない。iPhoneのバッテリー・ディスプレイ交換とは比較にならないほど簡単。苦労するのはネジ・コネクタ・ピンが小さいこと。
- 初めての場合にも、「分解工房」さんの記事に従えば(事前に予習していれば)、30分もかからずロジックボードの取り外しが可能。交換も含めれば1時間ほど。
▼私はMacBook AirをBoot CampによるWindows 10にて運用しているのですが、ロジックボード交換によるWindows 10 OEM版のライセンス再認証はオンラインで難なく完了しました。
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