マグネシウム合金製のボディに最新のCore i7-8565Uを搭載する14インチノート「m-Book X400HS」を、マウスコンピューターさんからお借りし10日間使用しましたので、その使用感についてレポートします。
全般的に、私がマウスコンピューターさんからお借りした製品は、これで5製品目となりますが、ディスプレイ・ボディの品質・レスポンス・タイピングと最もバランスのとれた製品となり、かなりおすすめできる端末です。
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レビューする製品はm-Book X400HS
m-Book X400のスペック
X400シリーズのうち、私がお借りしたのは以下のハイエンドモデル「m-Book X400HS」。そのスペックは以下です。
- OS : Windows 10 Home 64ビット(オプションでWindows 10 Proも選択可能)
- CPU : Core i7-8565U、4コア/ 1.80GHz/ TB時最大4.60GHz
- GPU : インテル UHD グラフィックス 620
- メモリ : 16GB DDR4 SODIMM
- ストレージ : M.2 SSD 256GB (NVMe対応)
- ディスプレイ : 14.0インチ フルHDノングレア(LEDバックライト)、解像度 1,920×1,080
- WiFi : 11 ac/a/b/g/n
- Bluetooth : 5.0
- キーボード : 日本語バックライトキーボード (ホワイトLED/ 82キー/ キーピッチ約18mm / キーストローク約1.4mm)
- ポート類 : USB 2.0、USB 3.0、HDMI、有線LAN
- カメラ : 100万画素 (Windows Hello 顔認証カメラ搭載)
- サイズ : 320.2×214.5×17.5mm (折り畳み時/ 突起部含まず)、約 1.13kg
- 保証期間 :1年間無償保証・24時間×365日電話サポート
- マグネシウム合金製のボディ
ノートPCのインテル 第8世代のCPUとしては、Core i7-8750H、Core i5 8300Hに続くハイエンドのCore i7-8565U。2018年8月にリリースされたCPUとなり、搭載機種の多いCore i7-8550Uよりも上位です。
また、m-Book X400HSでは、SATA接続のSSDではなく、より高速なPCIe (NVMe対応)であることも大きなポイント。
外観
従来のマウスコンピューターの製品は、プラスチック製のブラック塗装に武骨なイメージを与えるものが多かったのですが、このm-Book X400はマグネシウム製。写真では伝わりにくいのですが、実機を前にすると一目で従来製品との相違を感じます。
▲上のリンク先記事に写真を多数掲載していますが、以下はそのうちの一部をピックアップしました。
▼左右のベゼル幅は十分に狭く、また上の写真で明らかなように、上下のベゼル幅も狭く特筆すべきもの。今後、このようにベゼル幅の狭いPCが、マウスコンピューターから多くリリースされることを期待します。
▼天板もマグネシウム製の質感ですが、mouseのロゴがもう少し控えめならよいのですが。
▲▼底板やヒンジ部分には冷却用に多くの穴があります。この対応により、余程の負荷をかけない限りは(私の使用期間の事例では、Windows 10の更新後の処理時)、 CPUファンがフル回転することもありません。また、負荷をかけた際にもボディが熱を帯びることもなく好感が持てます。
▲ヒンジの奥まったところに、冷却・排熱用の穴が開いており、よく考慮されています。
▼先のキーボードの写真とあわせ、キーのローマ字と数値のフォントが一般的なものと異なることがわかるでしょうか。さりげなく、このあたりにも当製品への意気込みが感じられます。
▼厚みは17.5mmと、薄さを強調する他メーカーのPCと比較するとやや厚め。この厚みもヒートシンクやCPUファンの配置など、そして排熱の流れを確保するために、あえて太めにしているものと推測します。
▲中国メーカー製では、Micro HDMIあるいはMini HDMIとすることが多いのですが、フルサイズのHDMIとしているあたりは、さすがに国産ノート。
ベンチマークスコアとレスポンス
2019年8月12日時点では、2018年8月にリリースされた Core i7-8565Uの搭載例はそれほど多くないのですが、いち早く同CPUを搭載し、私がお借りした最上位モデルのm-Book X400HSは、メモリ 16GBにNVMeのSSDと豪華な仕様。
GPUこそ組み込みのインテル UHD グラフィックス 620ですが、以下のベンチマークスコアともに十分なもの。サクサクと動作し、私の普段使い(Webサイト閲覧に動画視聴、サイト記事と画像編集、オフィスソフト)程度ではもったいないほど。
▼実測のベンチマークは上から順に、Geekbench 4、PCMark 10、ドラクエベンチマーク、CrystalDiskMark。
NVMeのSSDとしては、CrystalDiskMarkのスコアがそれほど高くはありませんが、大容量アプリのインストールや、大きめの画像ファイルの呼び出しなどで、SATA SSDよりも速いことを実感できます。
ディスプレイ
これまでお借りしたマウスコンピューターのディスプレイは、品質のよいものと振るわないものと明確に分かれていました。事例としては以下。
▼こちらは品質のよい事例(m-Book J)ですが、13.3インチでの4K解像度は、圧巻のきめ細やかさと美しさです。
▼こちらは振るわない事例(m-Book K)ですが、CPUはCore i7-8750Hと爆速にもかかわらず、視認性のよくないディスプレイが全体のイメージと利便性をかなり押し下げています。
一方のm-Book X400ですが、FHDではあるものの、視野角の広さ・自然な発色、暖色系の色合いともにバランスがとれており、多くの方に受け入れられる良いディスプレイです。
ただし、認証は顔認証となっているのですが、これまで私が検証したSurface Goや他のPCと同様に認識精度は低く、ほぼ100%近くPINでの認証となりました。これはWindows 全体の課題との認識です。
キーボード、タイピング感
マグネシウム製のボディと同様、キーボードにおいてもこれまでのデザインを刷新したようです。前述のm-Book J / m-Book Kともに、Enterキー周辺の一部に他のキーと異なる(一般的ではない)サイズのキーがあり、ブラインドタッチしがたいものがあったのですが、このm-Book X400は素直な配列とキーサイズ。
浅いストロークに、どちらか言えば軽めなタッチで、軽快に違和感なくタイピングできます。このタイピングにおいても、これまで私がお借りしたマウスコンピューターのなかでは最も使いやすい。
一方のタッチパッドはそれほど使用しなかったのですが、普通に動作し、もちろん タイピング中にタッチパッドに触れてしまい誤動作を招くようなこともありません。
その他
バッテリーで稼働させることはなかったのですが、Windowsではスペックが同様の場合、製品間でバラつきがあるものではないためにノーコメントとします。
その他で特筆すべきは、マグネシウム製ボディによる軽さ。さすがに、NECや富士通の13.3インチノートのように800gとはいきませんが、14インチにして約1.13kgは軽く、手にしたところではそれ以上の軽さのようにも感じます。それに比べ、JumperやChuwiの13.3インチの場合には 1.3~1.4kgほどもあるため、ずっしりと重みを感じ、m-Book X400の軽さは大きなメリットです。
まとめ
べた褒め感の強い記事ですが、お世辞なしでこのm-Book X400は良いPCです。これまで多くのノートPCを操作してきましたが、順序は別にして私が自信を持っておすすめできるのは、m-Book X400、Xiaomi Notebook Pro、Chuwi LapBook SE、Microsoft Surface Goの4製品。もはや流通していない製品としては ASUS T90Chiや、その他のミニPCもありますが、このm-Book X400は、質感、レスポンス、ディスプレイ、キーボードのバランスが実によいものです。
▼m-Book X400シリーズは最小構成 税別 92,000円から(2019年8月13日現在。限定 1000台の価格)。最小構成でも Core i5-8265U、メモリ 8GB、ストレージはSATA 256GBとなり、実用性は十分。
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