GMKtecより、AMD Ryzen AI Max+ 395 / Radeon 8060Sを搭載する、待望のハイエンド ミニPC「GMKtec EVO-X2」が、Amaonと楽天市場にて販売開始(予約販売)となりました。
16コア 32スレッドの「Ryzen AI Max+ 395」、ゲーミング性能においては RTX 4070を上回る「Radeon 8060S」、USB4を2ポート、M.2 PCIe 4.0 SSDを3基搭載可能と、デスクトップPCを凌駕する性能のミニPCです。
引用元・販売元
2025年4月30日現在では、5月27日発売予定の予約販売です。
GMKtec EVO-X2のスペック
先行して以下の「AMD Ryzen AI 9 HX370」を搭載するミニPC「GMKtec EVO-X1」が販売されており、MINISFORUMなどの他社からも同スペックの製品が人気ですが、「GMKtec EVO-X2」はこれを大きく上回るスペックです。拡張性も豊富ですが、OCulink ポートは未搭載です。
GMKtec EVO-X1、Zen5, AMD Ryzen AI 9 HX370を搭載するミニPCの詳細スペック。2つのファンを装備し冷却も万全
CPU | AMD Ryzen AI Max+ 395、16コア 32スレッド |
GPU | Radeon 8060S グラフィックス、40コア RDNA 3.5アーキテクチャ |
AI NPU | XDNA 2アーキテクチャ、50 TOPS、最大 126 TOPS |
メモリ | LPDDR5X 8000MHz 64GB あるいは128GB オンボード |
ストレージ(標準装備) | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD 2TB あるいは4TB |
ストレージ(拡張) | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD x 2スロット、最大 16TB(8TB x 2スロット) |
WiFi | Wi-Fi7、RZ717(MT7925) |
Bluetooth | 5.4 |
ポート類 | USB4 x 2、USB-A 3.2 Gen2 x 3、USB-A 2.0、HDMI、DisplayPort、RJ45 2.5G LAN、SD カードリーダー、3.5mm オーディオ |
サイズ | 193 x 185.8 x 77 mm |
OS | Windows 11 Pro |
▼ハイエンドの製品でもあり、3つの冷却ファンなどの装備からも、サイズは193 x 185.8 x 77 mmと、一般的なミニPCよりも縦横に50~60mmほど大きなサイズです。
ポート類は、USB4を前面と背面にそれぞれ装備と、私にとっては理想的な配置です。RTX 4070を上回る Radeon 8060Sを搭載していますが、グラボ接続用にOCulink ポートが欲しかったところです。なお、映像出力は、USB4 / HDMI / DPの4系統です。なお、ライティングファンは前面のボタンにより、オンオフと13種類のモード切替に対応しています。
AMD Ryzen AI Max+ 395を搭載
CPUにはAMD Zen 5 アーキテクチャのモバイル向けハイエンドとなる「AMD Ryzen AI Max+ 395」を搭載。主な仕様は以下です。AI Maxとあるとおり、従来はクラウド上で対応していたAIの処理を、本製品のローカル環境で完結することができ、AI NPUでは50 TOPS、CPU + GPU + NPUの合計では 126 TOPSを実現します。
- Zen 5 アーキテクチャ、Ryzen AI Max 300 シリーズ
- 16コア 32スレッド、ベースクロック 3GHz 最大 5.1GHz
- L2 キャッシュ 16MB、L3 キャッシュ 64MB
- デフォルト TDP 55W、最大 TDP 120W、4nm プロセス
- AI NPUは 50 TOPS、CPU + GPU + NPUにより 126 TOPSを実現
なお、CPU ベンチマークの指標は以下です。同CPUを搭載する他製品の事例ですので、参考指標となります。
- CINEBENCH R23は「シングルコア 2,029、マルチコア 28,185」
- Geekbench 6は「シングルコア 2,928、マルチコア 20,269」
以下の記事にて、これまで実機レビューした主だったPCで実測の「CINEBENCH R23」のスコアを一覧化しています。このなか、モバイル向けのCPU「Core i7-14700HX」のスコア(シングルコア 1,720、マルチコア 25,502」よりも高いスコアです。
CINEBENCH R23、ミニPCやノートPC 35製品で計測のスコア一覧。キビキビ動作のスコアの指標
AMD Radeon 8060S Graphicsを搭載
AMD Ryzen AI Max+ 395とあわせて、統合型GPUは「AMD Radeon 8060S Graphics」を搭載しています。40コアのグラフィックス、クロックは2900MHz、RTX 4070と同水準のパフォーマンスとなり、高負荷となるAAA ゲームもプレイすることができます。
LPDDR5X 8000MHzのメモリを搭載
LPDDR5の一般的なメモリ 5600MHz / 5200MHzに対して、本製品は8000MHzの高速メモリを搭載しています。体感としては表れにくいメモリですが、CPU、SSDなどとあわせて高速化を実現します。
なお、オンボードとなりますが、セットモデルのメモリは 64GB あるいは 128GBと、ミニPCとしては搭載容量も強烈です。
3つのファンでの冷却対応
CPU、統合型GPU、メモリ、SSDともにハイエンドの仕様であり、また、コンパクトな筐体であるために、気になるのは発熱・冷却への対応です。この冷却対応においては、上の画像のとおり、CPUにはデュアルファン、SSDとメモリの冷却用には大型のファンを装備しています。また、筐体の一部にはアルミを採用していますので、筐体も冷却に貢献します。
なお、ファンはRGB ライティングに対応していますが、ライティングはオンオフと13種類のライティングモードに対応しています。
価格情報
2025年4月30日現在、Amazonと楽天市場では予約販売となりますが、Amazonの事例では 95,000円オフクーポンとその他クーポンの併用により、211,193円での販売です(楽天市場も端数差で同じ)。
価格のみを見ると高価ですが、16コア 32スレッドのCPU、RTX 4070に匹敵するGPU、AI 性能の考慮すると割安です。ちなみに、同じく Ryzen AI Max+ 395を搭載する 13.4インチ 2-in-1「ASUS ROG Flow Z13」は、Amazonにて 469,800円で販売されています。
▼こちらは価格面で参考の「ASUS ROG Flow Z13」の販売情報です。