「GMKtec」より、CPUのAMD Ryzen Zen5 アーキテクチャの「Ryzen AI 9 HX370」を搭載するミニPC「GMKtec EVO-X1」が販売されています。
XDNA 2アーキテクチャのAI NPUは、50 TOPS、最大80 TOPSに対応しています。厚みは63.2mmと一般的なミニPCよりも厚みがありますが、大きなCPU ヒートシンクと、メモリ / SSD冷却用の大きなファンを装備し、安心感があります。
GMKtec EVO-X1のスペック
同じく Ryzen AI 9 HX370を搭載するミニPC「MINISFORUM AI X1 Pro」は、「世界初 Copilot+ PC 認証 AI ミニPC」をアピールしています。一方、本製品は「Copilot+ PC 認証」をアピールするものではありませんが、要件は満たしています。
MINSFORUM AI X1 Pro、Ryzen AI 9 HX370を搭載の「世界初 Copilot+ PC 認証 AI ミニPC」が発売予定
▼セットモデルはSSD 1TB / 2TBの2パターン。スペックはGMKtec 公式サイトも参照しています。
CPU | Ryzen AI 9 HX 370、Zen5 アーキテクチャ、12コア 24スレッド |
GPU | AMD Radeon 890M グラフィックス |
AI NPU | XDNA 2アーキテクチャ、50 TOPS、最大80 TOPS |
メモリ | LPDDR5X 32GB 7500MHz オンボード |
ストレージ | M.2 2280 PCIe 4.0 SSD 1TB あるいは2TB、PCIe 4.0 M.2 SSDの空きポートあり |
WiFi | WiFI6 対応 |
Bluetooth | 5.2 |
ポート類 | USB4、USB-A 3.2 x 4、HDMI、DisplayPort、2.5G 有線lAN x 2、OCulink(ホットスワップ 未対応) |
サイズ | 110.19 x 107.3 x 63.2mm |
OS | Windows 11 Pro |
その他 | デュアルファンを装備 |
AMD Ryzen AI 9 HX370の実力としては、(大手サイト頼りですが)以下の記事を参照ください。複数のベンチマークソフトにて Core Ultra 7 155Hと比較していますが、概ね Ryzen AI 9 HX370が上回っています。
「Ryzen AI 9 HX 370」ノートPCの実力検証、仕事もAIもゲームもいける高性能&省電力
スペックの補足は以下です。
- 一見して大きな筐体に思えたのですが、サイズ 110.19 x 107.3 x 63.2mmと 縦横は一般的なミニPCよりも小さなもの。ただし、大きな冷却機構の搭載もあり、厚みは63.2mmと他のミニPCよりも1〜2cmほど 大きいです。
- メモリはオンボードとなり、換装・増設はできません。
- 標準装備のPCIe 4.0 x 4のSSDのほか、PCIe 4.0 x 4(PCIe 3.0にも対応)のSSDを増設することができ、最大容量は 4TB x 2です。
- USB4は前面の1ポートのみですが、高スペックの製品ですので、私としては背面にもう1ポート欲しかったところです。
- Oculink ポートを備えており、別途 外付けグラボを接続することができます。USB4経由での接続よりも 転送速度は高速である一方、OCulinkはホットスワップに未対応であり、外付けグラボをPCに接続した状態で、PC本体の電源をオンにする必要があります。
▼他のミニPCでの、OCulink 経由での外付けグラボの接続事例はこちら。別途、グラボ・グラボ搭載用のボード・ケーブル・電源が必要となります。接続時の安定性は、ボードとケーブルに依存し、以下のMINISFORUMのボードをおすすめします。
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外観、内部の構成
M4 Mac miniや 同じく Ryzen AI 9 HX370を搭載するミニPC「MINISFORUM AI X1 Pro(照会記事はこちら)」と比較すると やや無骨なイメージのある筐体です。ただし、Amazonで公開されている動画に「ドイツのレッドドット賞(世界最大のデザイン賞の一つ)受賞者の共同開発」とあり、他のミニPCのデザインとは大きく異なります。
なお、動画には「CNCサンドブラスト加工」「酸化処理」とあり、以下の画像の左のCフレームはアルミ製と思われます。
また、同動画には内部の完全分解・構成が掲載されています。ミニPCでの完全に分解する動画の搭載は珍しく、製品に自信を持っているものと思われます。同動画によると、メモリ・SSD冷却用のファンは80mmとなり、ファンを外すとSSD スロットにアクセスできます。
▲動画を参照すると、より明らかですが、CPUヒートシンクは かなり厚みのあるもの。システムファンとあわせて、この仕様でしたら冷却にも課題はなく、静音性も考慮されているようです。
▼スタンドが付属し、縦置きにも対応しています。先ほど「やや無骨なイメージのある筐体」と表現しましたが、前面・背面のアルミ調プレートも含めて、よいデザインのように思えてきました。
まとめ
購入を検討している方は、Amazonで公開されている動画は必見です。これにより、筐体・内部の構成・パーツ類の構成がよくわかります。
メモリ 32GB / SSD 1TB モデルのAmazonでの販売価格はクーポン利用により 136,900円(2025年2月11日現在、公式ストアよりも3,000円ほど安価)。価格のみを参照すると高いように思えますが、スペック・機能ともに価格に見合った製品です。
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